冷めたチキンが蘇る!? 東芝の「リベイクオーブンレンジ」試用レビュー
もうすぐクリスマス!みなさん、プレゼントやパーティの準備は進んでいますか ?クリスマスのパーティや自宅での食卓に、フライドチキンが並ぶ家庭も多いのではないでしょうか。ただ、やっかいなのが「テイクアウト」。家に帰った頃にはすっかり冷めて、衣がしなしなになってしまうことも珍しくありません。
電子レンジで温め直そうとすると表面がベタつくし、トースターで表面だけ焼き上げても、中は冷たいまま。この”あと一歩”が惜しいところです。
そんな温め直しの悩みに応えてくれるのが、東芝のリベイクオーブンレンジ「ER-RB10B」です。電子レンジだとしなしなになってしまう総菜もおいしく”リベイク”できると聞き、実際に試してみました。
東芝「リベイクオーブンレンジ ER-RB10B」とは
「ER-RB10B」は、揚げ物や総菜パンをおいしく温め直す「リベイク」機能を搭載したオーブンレンジ。基本スペックは以下の通りです。
| リベイクオーブンレンジ ER-RB10B-W [20L] |
|
| 価格(税込) | 54,780円 P10% |
| 外形寸法 | 幅440×奥行379×高さ333mm |
| カラー | ミルキーホワイト |
| サイズ | 約W188×H296×D135mm |
| 総庫内容量 | 20L |
| リベイク関連機能 | リベイクパン/リベイクフライ/リベイク冷凍食品/手動Rebake |
| オートメニュー数 | 21 |
| レンジ最高出力 | 900W(最大3分の短時間高出力であり、その後は自動的に600Wへ切り換わる)/連続して使用できるのは600Wまで |
| オーブン温度 | 温度設定はなし。手動Rebakeモードでは「弱・中・強」の3段階から選択可能 |
| 庫内コーティング | 庫内よごれプロテクト (天井・扉・底面除く) |
| 定格消費電力 | オーブン機能:1130W レンジ機能:1380W |
| 付属品 | セラミック角皿/焼網/取扱説明書 |
※価格は記事が公開された時点のものになります。
カラーはミルキーホワイトで、なかなか上品なたたずまい。主張しすぎないデザインで、どんなキッチンに置いても馴染んでくれそうです。
ただし、庫内サイズ20Lのわりには、想像以上にサイズ感があります。一人暮らしの狭いキッチンでは、少し存在感が気になるかもしれません。購入前に設置スペースは確認しておきましょう。
マイクロ波と熱風の合わせ技が、おいしさの秘密
この「ER-RB10B」を特徴付けるポイントは、独自の加熱システムにあります。
まず注目すべきは、「レンジ加熱」と「熱風コンベクション」を組み合わせたハイブリッド構造。マイクロ波で中からしっかり温めながら、熱風で表面をカリッと焼き上げる加熱方式で、つまりは、レンジとトースターの"いいとこ取り"です。
さらに、付属の「セラミック角皿」と「焼網」も重要な役割を果たしています。焼網が食材を持ち上げるため、下からも熱風が回り込むようになり、裏返すことなく両面をカラッと焼き上げることができます。しかも、通常のヒーター加熱タイプとは違い、食品の形状がバラバラでも加熱ムラが出にくいのだとか。これも熱風ならではのメリットと言えますね。
冷めたチキンを温め直してみた
製品の仕組みが分かったところで、さっそく、そのリベイク性能を確かめていきましょう。
まず用意したのは、フライドチキン。効果を見極めるため、あえて冷めている状態で検証しました。
操作はいたってシンプル。モード選択ダイヤルを回して「リベイクフライモード」(揚げ物マーク)に設定し、その後、SELECTダイヤルを回して「15 から揚げ」メニューを選んだら、スタートボタンを押すだけ。運転開始から10秒間は、仕上がりの強さ(4段階)をSELECTダイヤルで調整できるので、個数やお好みに合わせて設定しておきましょう。
今回は、フライドチキンを約150g使用し、仕上がりは「3」(最大は4)に設定しました。
使ってみて、いくつか気になった点もありました。
まず「から揚げ」メニューでは焼網を庫内上段に設置して運転する必要がありますが、上段は天井との距離が近いため、大きめのフライドチキンだとやや入れにくいと感じました。
※メーカーに確認したところ、食品が天井につきそうな場合は下段にセットして温めても問題ないとのことでした。
リベイク完了までにかかる時間は、約7分。ヒーター加熱も行うぶん、一般的な電子レンジと比べると、どうしても待ち時間は長めになってしまうようです。庫内が暗く、扉も全面メッシュ状になっているため、途中の焼き加減が確認しにくい点は少し不便に感じました。
とはいえ、そのぶん仕上がりへの期待も高まります。香ばしい匂いが漂ってきたところで、リベイク完了の通知音が鳴りました。扉を開けてみると……?
そこにいたのは、かつての輝きを取り戻したフライドチキン。表面のカリカリ感は、まさに“揚げたて”です。トングで掴んでみると、シャリッと衣が擦れる小気味よい音が聴こえてくるほどでした。
(写真では伝わりにくいかもしれませんが)リベイクしていないチキンと並べると、衣の質感の違いが見て取れます。
リベイク前は衣がしんなりとしていて全体的に湿った印象ですが、リベイク後は衣のエッジがカリッと立った上で油のツヤ感も出ていますね。
裏面も湿っぽさがなく、カラッとした仕上がりです。回り込む熱風の効果で、ここまで香ばしく焼き上がるとは驚きです。
リベイクの効果は、断面にも表れていました。リベイク前は内部で脂が固まり、身がギュッと詰まっているのに対し、リベイク後は空気を含んだようなふわっとした膨らみ感が特徴的ですね。
試しに一口食べてみると、期待以上のサクサク感。軽やかに砕ける衣の感触と同時に、ほどよい肉の弾力が伝わってきます。特にパサつきはなく、むしろジューシーさもきちんと残っていました。
チキン以外でもおいしくリベイクできる?
さて、チキン以外の食材では、どんな変化が見られるのでしょうか。今回は、「フライドポテト」と「ビスケット(※)」を用意して、引き続き検証を行ってみました。
※今回使用するのは「アメリカンビスケット」。日本でいうスコーンに近いタイプのお菓子です。
フライドポテトは、スナックのようにサクサクに
「リベイクフライモード」にフライドポテト専用のメニューがなかったため、今回は代わりに「コロッケ」メニューでリベイクを行いました。使用したポテトは約150g、仕上がりは「3」(最大は4)に設定しました。
こちらも約7分でリベイクが完了。リベイク後のポテトは、画面越しでも分かるほど、こんがりとした綺麗な焼き色です。
一口かじってみると、中の水分はやや抜けていましたが、そのぶん外側はサクサクと軽い仕上がりになっていて、個人的にはかなり好みでした。お店で提供された直後のようなホクホク感を強く求める人には少し物足りないかもしれませんが、カリッとした食感重視で食べたい人には十分おいしく感じられるはずです。
軽い食感はスナック菓子にもどこか似ていて、一度リベイクしたポテトは水分が飛んでいるおかげか、その後冷めても食感が落ちることはありませんでした。
断面を見ると、水分が飛んだ分だけ内部にわずかな隙間ができています。この空気の層が、あの軽やかでクセになる食感を生み出しているのでしょう。
ビスケットは、軽い口当たりに変化
ビスケットのリベイクでは、「リベイクパンモード」の「クロワッサン」メニューを選択しました。
リベイクにかかった時間は約9分です。結果、フライドポテトとは違って、見た目の変化はほぼゼロ。
外観だけでは何も起きていないように見えますが、中を切ってみるとその変化は明らかでした。
冷めきったビスケットは生地が密に詰まっていて、食べ進めるとどうしても重たい印象が残ります。一方、リベイク後は、しっとりとした生地の中にもほどよいサクサク感が蘇り、生地の“層”を感じられる軽い口当たりに変化。食べ進めても重さを感じることはなく、思わずもう一口がほしくなる仕上がりでした。
"手動Rebakeモード"で、好みに合わせて仕上がりを調整
ここまで自動リベイクモードを試してきましたが、実はこのオーブンレンジには「手動Rebake モード」という機能が搭載されています。
これは、「レンジ加熱」と「ヒーター加熱」のバランスを自由に設定できる機能。つまり、レンジ加熱の時間を0秒にして、ヒーターのみの加熱にすることで、エアフライヤーのような使い方も可能になるのです。
手動Rebakeモードを使えば、例えばこんな料理も簡単に作れます。
@レンジ加熱のみの設定で、冷凍ブロッコリーを600Wで約2分加熱します。
Aヘタを取り除いたミニトマトをブロッコリーの周りに並べ、上からピザ用チーズとマヨネーズをかけます。
※この時、ブロッコリーの水気を拭き取っておくのが、チーズをこんがり焦がすポイント
Bヒーター加熱のみの設定で、チーズにこんがりと焼き色がつくまで(約15分程度)焼いたらできあがり。
野菜の「温め」と、チーズの「焼き上げ」。今までならレンジとオーブンを両方使う必要がありましたが、「ER-RB10B」なら一台で全部完結します。ブロッコリーの緑とミニトマトの赤が映えて、クリスマスにもぴったり。手軽に季節感を出したいときにもおすすめの一品です。
フライドポテトも、ホクホクをキープ!
さて、先ほどの自動モードではフライドポテトの水分がやや飛んでしまいましたが、ここで手動Rebake モードの出番です。水分が飛ぶ原因である「レンジ加熱」をゼロ秒にして、「ヒーター加熱」だけで焼き上げてみましょう。
出来上がったポテトを切ってみると、またしても明らかな変化が現れました。先ほどの自動のリベイクフライモードと並べてみると、その差は一目瞭然。
手動Rebakeモードで焼き上げたポテトは、水分がほどよく残り、中がふっくらしているのが見て取れます。
一口食べてみると、まさにお店のような食感。あの“ちょうどいいホクホク感“がしっかり再現できていました。もちろん、外側のカリッと感も申し分ありません。
食材や好みに合わせて、加熱方法を自在に変えられる。この柔軟性こそが、手動Rebakeモードならではの大きな魅力です。
買ってきたごちそうを、一番おいしい状態で。
「ER-RB10B」のメリットとデメリットを整理すると、以下のようになります。
| メリット | ・食材の中と外を理想のバランスで温め直すことができる。 ・リベイクパン/フライ/冷凍食品など、さまざまなメニューに対応している ・熱風が食材の下に回り込むため、裏返すことなく両面をカラッと焼き上げることができる ・レンジ加熱とヒーター加熱のバランスを手動で調整できるため、ヒーターだけで表面をこんがり焼くといったエアフライヤーのような使い方も可能 |
| デメリット | ・ヒーター加熱を行うぶん、一般的な電子レンジ感覚で使うと待ち時間が長く感じやすい ・庫内が暗く、扉も全面メッシュ状になっているため、途中の焼き加減が確認しにくい ・上段使用を指定するメニューが多い一方、天井と距離が近いため、食材の大きさによっては入りにくい(食品が天井につきそうな場合は下段にセットして温めてもOK) |
特に印象的だったのは、「レンジ加熱」と「ヒーター加熱」のバランスを好みで調整できる点。自動モードで思い通りにならなくても、手動で微調整すれば理想の仕上がりになるのが嬉しいですね。もうテイクアウトも怖くありません!
今回試した料理以外にも、惣菜パンや天ぷら、冷凍食品など、さまざまな食品に対応しているため、クリスマスはもちろん、忙しい日の夕食や週末のちょっとしたご褒美にも大活躍してくれるはずです。気になった方はぜひチェックしてみてください!
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