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スマートタグ4機種で検証!待ち合わせで分かった性能の違いとは?

2025/01/31
スマートタグ4機種で検証!待ち合わせで分かった性能の違いとは?

スマートタグというものがある。紛失防止タグのことで、スマホと連動させ、自宅のカギや財布などに付けたり入れたりしておけば、万が一失くしても、どこにそれがあるのかわかるというものだ。近年はいろいろなメーカーから販売されているが、AppleのAirTag発売をきっかけに広がったジャンルということもあり、対応製品はiOSの「探す」機能に対応したものが多い。一部は独自アプリでAndroidにも対応している。

では、どのスマートタグが一番失くしたものを見つけることができるのだろうか。そこで4つのスマートタグをiPhoneと紐づけた上で精度などを確かめてみたいと思う。

その方法は待ち合わせだ。

目次

    失くす、それが人生

    人にもよるけれど、ものを失くすということは人生において必ず発生する事件ではないだろうか。失くすものにもレベルがあって、財布やカギなどは直ちに問題が起きる最高レベルだ。つまり失くすと困るのだ。カギなら家に入れないし、財布ならカード類を止めなければならない。

    どうも、この記事を書いている地主です!

    誇ることではないけれど、私もよくものを失くす。そして、困る。家やお店に入ったときに失くしたことに気がつく。どこで落としたのか、いまどこにあるのか、それがわかればどんなに助かるだろうと思っていた。

    失くします!

    そこで役立つのが「スマートタグ」。カード型と小銭程度の大きさの2種類が主流となっている。どれもスマートタグ自体にGPSが搭載されているわけではなく、「クラウドトラッキング」というシステムで近くにあるスマホを通じて位置情報を取得している。

    これがスマートタグです!

    つまりスマホを持っている人がいないような場所では役に立たない。またこのような仕様のため位置情報の正確さにばらつきが生まれる。では、現状ではどれが一番正確なのかを知りたい。正確であればあるほど、失くしたものが見つかる可能性は高まるはずだ。

    どれも薄さはこのくらい!

    一番正確なスマートタグはどれだ!

    今回は4つのスマートタグを準備した。この中でどれが一番正確で便利なのかを調べたいと思う。それでは4選手の入場です。

    ロジテック「amine」(使い切りタイプ、86.5×54×1.7mm、12.5g、iOS/iPadOS)

    ロジテック「amine」(iOS / iPadOS対応カード型スマートトラッカー)

    ロジテックの「amine」。カード型で厚みはわずか約1.7mm。クレジットカード2枚分の薄さということになる。充電や電池交換ができない使い切りタイプではあるが、最長で5年使用することができる。Apple「探す」アプリを使用するのでAndroidでは使用できない。

    ※別にQi/Qi2規格のワイヤレス充電対応(稼働時間6カ月)モデルもあり

    Apple「AirTag」(電池式、直径:31.9mm厚さ:8.00mm、11g、iOS/iPadOS)

    Apple「AirTag」

    Appleの「AirTag」。スマートタグの代表的なものだ。電池式なので長く使うことができる。また電池が少なくなると通知が来るようになっている。当然Apple「探す」アプリを使用することになるのでAndroidでは使用できない。

    GREEN HOUSE「DIGL(ディグル)」(電池式、36×36×9.25mm、9g、iOS/iPadOS)

    GREEN HOUSE「DIGL」

    GREEN HOUSEの「DIGL(ディグル)」。電池を使用するので繰り返し使うことができる。ストラップが付属しているので、カギなどにつけるためのアクセサリーを買う必要はない。Apple「探す」アプリを使用する。ただし、独自の「GH Smart」というアプリを使うとAndroidにも対応。ちなみにiOSの「GH Smart」アプリでは、通知音の音量をちょっと上げたり、音のパターンを変更したりできる。

    Tile「Tile Sticker」(使い切りタイプ、28×28×7.8mm、6g、iOS/Android)

    Tile「Tile Sticker」

    Tileの「Tile Sticker」。今回紹介するスマートタグでは独自アプリを使用するので、iPhoneはもちろん、Androidでも使用することができる。電池交換不可で3年ほど使える仕様だ。アプリは無料で使える。

    ※Tileには他にカード型、電池交換可能など複数のモデルあり

    検証スタート!待ち合わせをする!

    正直に言って、電池交換式がいいのか、使い切りがいいのか、は個人の考えによる。問題は正確なのか否かだ。それをこの4つのスマートタグで確かめたいと思う。調べ方は簡単で、この4つを同時に持った人が都内のどこかにいるので、私がスマートタグを頼りに探すというものだ。

    当サイト編集部のいそっちさんに、どこかに行ってもらいます!
    それぞれで使うアプリはこのようになります!

    BIC WAVE編集部 いそっちさんが4つのスマートタグを持ってどこかに行く。もちろん私のiPhoneとは連携してあるスマートタグだ。あとは、それを頼りに探すだけ。同時に4つ持って行ってもらうことで正確さがわかるのではないか、ということだ。

    それぞれ登録してあります!(「探す」のGREENはDIGLです、Tileはネコです!)

    登録はどれも簡単でBluetoothで「探す」に追加やアプリ内でそれと同じような手順を踏むだけ。1つ1分もかからない。「探す」はアイコンを選べるので、以下のようにした。
    ■「探す」
    「amine(カニ)」
    「DIGL(ゾウ)」
    「AirTag(カモ)」
    ■Tile
    「ネコ」

    私は新宿にいます!

    スマートタグはカギや財布だけではなく、子どもやペットに持たせるという使い方もあるので、待ち合わせは使い道の一つとしても考えられる。いそっちさんが移動を完了したようなので確認してみようと思う。

    どれも同じような場所を示している!

    数十メートルの誤差はあるようだけれど、どれも似たような場所を示している。場所としては王子駅の近くだ。早速、その場所に移動しようと思う。ちなみに「探す」も「Tile」もアイコンをタップすると「マップ」に飛び、移動方法を教えてくれる。

    教えてくれます!
    教えてくれます!
    その通りに移動して、
    王子駅に来ました!
    「探す」の3つは少し動いている!

    王子駅に到着し、いそっちさんの場所を確認すると、「Tile」は動いていないけれど、「探す」を利用する3つは最初見た時から少し動いていた。いそっちさんに聞けば、まったく動いていないそうなので、「探す」ではこのような少しの移動があるようだ。

    いそっちさんがいました!
    このような感じです!(矢印がいそっちさんがいる場所です)

    探すは数メートルの違いがあることがわかる。「Tile」は正確な場所だった。次点では「amine」という感じだろうか。どれも致命的なズレはない。さらに細かく探すなら最後は物理的な力になる。それぞれに「音」の鳴る仕組みがあるのだ。

    サウンドが鳴る仕組みがあります!

    この音についてはスマートタグによって明確な違いがある。それは音の大きさだ。小さいと全然聞こえないのだ。「AirTag」と「DIGL」は本当におまけのような音【※】で、全然聞こえない。都会の音にかき消される。

    ※DIGLは独自アプリを使うことで、音を大きくすることができ、聞こえがよくなります。また通知音の種類を変更することも可能です。

    「AirTag」と「ディグル」は全然聞こえない!

    一方で「amine」と「Tile」はうるさいくらいによく聞こえる。これは近くまで行けば見つけられるよね、と満足できる音の大きさだ。ちなみにTileは昔のゲーム音みたいで懐かしい気持ちになった。

    「amine」と「Tile」はめちゃくちゃよく聞こえる!

    もう一度やってみよう!

    念のためにもう一度同じことをしようと思う。今度は王子駅よりもっと人の多い場所で待ち合わせをする。いそっちさんに4つのスマートタグを持ってもらい再び移動してもらう。私は王子駅で待つ。

    移動してもらいました!

    一人が4つのタグを同時に持っているけれど、同じ場所は示していない。と言ってもおおよその場所はわかる。池袋だ。ビックカメラの本部は池袋にあるので、当サイトの編集者が池袋を選ぶのは自然の本能なのかもしれない。ただ、池袋は王子駅前と比べれば人も多く、本部のほかに3店舗もある。果たしていそっちさんと出会うことはできるだろうか。

    池袋に到着しました!
    ここにいるはず!

    池袋に到着して画面を確認すると、最初に見た時から「探す」ではやはり動きがあることがわかる。一方で「Tile」はまったく動いていない。もちろんいそっちさんは最初に決めた位置から動いていないそうだ。

    いそっちさんを発見!
    このようになりました!(矢印が本当の位置)

    今度は「amine」が実際の位置を示していた。「Tile」は道路を挟んだ反対側を指している。もっとも「AirTag」と「DIGL」も近い位置は示している。あとは自力でということになるのではないだろうか。

    以上の結果から今回の実験では下記の2つがオススメということになる。

    この2つが、
    オススメです!

    「Tile」か「amine」

    今回の実験では「Tile」と「amine」が正確とわかった。iPhoneなら「amine」、Androidなら「Tile」がいいかもしれない。この2つは音を鳴らした際も大きかったので、最終的な発見には絶対に便利だ。

    買いました!

    私はiPhoneを使っているし、今回の結果がよかったので「amine」を買った。財布に入れておきたかったので、カード型というのも嬉しい。電池交換はできないので最大5年が使用期間となるけれど、その頃にはもっといいスマートタグがあるかもしれないので、ちょうどいい、というのが私の考えだ。

    とはいえ、amineは現状ではカード型のみだし、Tileは独自アプリのみでしか使用できないので、AirTagやDIGLも十分に候補になるだろう。この2機種は公式にケースが発売されており、収納方法の幅も広い。また計測精度も、今回の検証では誤差の範囲と言えるくらいの違いでしかなった。

    財布に入れました!

    機種名 AirTag amine D!GL tile Sticker
    ブランド Apple Logitec GREENHOUSE tile
    形状 タグタイプ カードタイプ キーホルダータイプ タグタイプ(ステッカータイプ)
    音量 △~〇(独自アプリ使用の場合)
    アクセサリー
    いいところ Apple純正の安心感 スリム ストラップ付
    iOS/Android両対
    小さい!
    iOS/Android両対応
    改善点 音小さい
    そのままだと滑りやすい
    収納方法が限られる 音小さめ
    ボタン押しにくい
    収納方法が限られる
    コメント 純正の安心感はある
    何かしらのケースに入っていないと滑りやすく落ち着かない
    ケース類のバリエーションはさすが
    音が意外と分かりづらい
    近くまで辿り着ければ音で探せそうという気持ちになる
    とにかく薄いので、収まるスペースがあれば安定感は抜群
    ボタンが押しづらく、電池ブタも開けづらいが、動き出せば特に問題なし
    ストラップが取り付けられるのもよい
    よくある用途には対応できる5種のケースがあるのもよい
    小さいが、スマホなど薄いものに貼り付けるにはかさばる
    ストラップホールもないため、場所を選ぶ
    一度貼り付けるとはがすのが大変そう
    評価 B A B A

     

    参考:Android版アプリ画像

    DIGL用アプリ(GH Smart)

    DIGL専用アプリはAndoroidだけでなくiOSでも利用可能
    DIGL専用アプリはAndoroidだけでなくiOSでも利用可能
    Android、iOSともに通知音量や通知音の種類を変更できます
    Android、iOSともに通知音量や通知音の種類を変更できます

    Tile用アプリ

    Tileを今使っている人が周りにどれ位いるのか表示されます
    Tileを今使っている人が周りにどれ位いるのか表示されます
    iOS向けアプリと使い勝手に大きな違いは見られませんでした
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    この記事で紹介した商品
    スマートタグ amine ブラック LGT-NNCD1BKA
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    ・iPhone、iPadの「探す」アプリに対応
    ・タグから離れたらスマートフォンへ通知される、置き忘れ防止器機能
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    ・ストラップ、ストラップホール付き
    ・多彩な専用アクセサリに対応(別売:タグケース、貼り付けケース、首輪/ハーネスケース、反射板ケース、サドル用ケース)
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    鍵もスマホも音で探す。
    Tileは探し物を「音」で見つけるスマートトラッカーです。
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    地主恵亮
    文・写真
    地主恵亮
    九州出身、武蔵野美術大学卒。フリーランスで、企画を考えたり、写真を撮ったり、動画を作ったり、原稿を書いたりしている。著書に『ひとりぼっちを全力で楽しむ』『妄想彼女』『わたしたちの地域デザイン』などがある。
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