お客様との一期一会を大切に。仕事も家庭も両立する西内恵子さん

ビックカメラの名物販売員に話を聞く連載企画「ビックな仲間たち」。第11弾は柏店の西内恵子さんです。出産後には6つの資格を取得。産休・育休を経て、ますますパワフルに働いています。
今回はドラッグコーナー シニアマイスターの西内さんに、お客様への寄り添い方やドラッグコーナーの魅力についてお聞きしました。
登録販売者として感じる責任とやりがい
──まずは西内さんのご経歴を教えてください。
私は2016年に新卒でビックカメラに入社しました。1年目のジョブローテーション以降は一貫してドラッグコーナーを担当しています。2年半の産休・育休を経て復職してからは、時短勤務で働いています。
──登録販売者とは、どのような資格でしょうか。
登録販売者とは、医師による処方箋(せん)がなくてもドラッグストアや薬局で購入できるOTC医薬品のうち、一般用医薬品の第2類医薬品と第3類医薬品に分類されるものを取り扱える国に認められた公的資格です。薬剤師の資格がなくても、薬の専門家としてお客様へ対象医薬品のご説明や販売ができます。

──登録販売者の資格取得によって仕事内容はどのように変化しましたか。
店頭で販売している医薬品についてお客様に直接ご説明できるようになり、仕事の幅が広がりました。登録販売者になる前は、たとえ自分が飲みなれている医薬品について質問を受けたとしても、有資格者の方に接客を引き継がなければならず、もどかしい思いをしていたんです。お客様からは化粧品よりも医薬品のご相談を受けることが多いので、自分でご案内できることに責任とやりがいを感じています。
この店に来てよかったと思われる接客をする
──医薬品を購入されるお客様に、西内さんからお声がけされることはありますか?
レジでお声がけする機会はよくあります。第2類医薬品のうち、指定第2類医薬品に分類されているものは特に注意が必要です。持病 やほかに服用されている薬の有無をヒアリングしたり、お薬手帳を見させていただいたりします。お客様がご希望される場合は、了承を得たうえでかかりつけ薬局にお電話をして確認することもあります。
また、すでに服用中のお薬との成分が重複していないか、相互作用に問題がないか、不要な成分が含まれていないかといった点にも注意を払っています。たとえば、咳や鼻水といった症状があると、熱がなくても総合風邪薬を選ばれるお客様が一定数いらっしゃいます。そうした場合には、解熱鎮痛剤が含まれていないタイプのお薬をご案内するようにしています。

──お客様に寄り添った接客をされている姿が伝わってきます。
せっかくお越しいただいたお客様にまた来ていただくためには、丁寧な接客が何より大事だと思っています。大げさに聞こえるかもしれませんが、私は初めて会うお客様のことも、家族や親しい友人だと思って接しているんです。一期一会を大切にしながら、この店に来て良かったと思われる接客を心がけています。
──お客様とのやり取りで印象に残っていることはありますか?
「こんなに詳しい人がビックカメラにいるのね」と言われたときのことは特に印象に残っています。私は当たり前のように化粧品のご案内をしていただけなので驚きましたが、お客様に喜んでいただけてとても嬉しかったです。
「あなたに会えてよかった」と言ってくださったお客様もいました。ビックカメラで働いていたからこそ、ここまでの言葉をかけてもらえたと思っています。自分の存在を認められた気がして、この仕事をしていて良かったなと心から感じました。
仕事に活かす知識を得るための資格取得

──西内さんは登録販売者以外にも多数の資格をお持ちだそうですね!
登録販売者のほかに保有している資格は、日本化粧品検定1級、薬膳漢方検定、販売士2級、家電製品アドバイザー(生活家電・AV情報家電)です。日本化粧品検定の1級合格後、所定の養成講座を受講(※) したことでコスメコンシェルジュ(日本化粧品検定特級)の資格も得ました。
日本化粧品検定やコスメコンシェルジュは、新入社員のときに面談した本部のドラッグ担当者に勧められて「目指します!」と言ったきりになっていたんです。産休に入って少し時間ができたので勉強することにしました。薬膳漢方検定は、ビックカメラのシニアマイスターを目指すにあたっても必要だと分かり、取得したものです。
家電製品アドバイザーはどちらも、エグゼクティブ等級であるプラチナを保有しています。ビックカメラの販売員として、どのコーナーでもご案内できるように勉強をしました。
※現在は養成講座受講と修了試験の合格が資格取得要件です

──仕事をしながらの資格取得は大変だったのではないでしょうか。
私にとって資格取得は目的ではなく、仕事に活かせる知識を得たいという思いが強いので勉強は苦になりませんでした。たとえば販売士2級の勉強を通しては、売場のレイアウトを考えやすくなり、売上につながる接客ができるようになったと感じています。
じつは、保有している資格はすべて育休明けに取得したんです。子どもができてからは「この子のためにがんばろう」と、仕事に対するモチベーションが一層上がりましたね。自宅では子どもを優先したいので、朝の通勤時間とお昼の休憩中に反復演習をして効率よく勉強しました。
産休・育休によるブランクを感じていたことも原動力になっています。いまは人一倍努力をすることで、キャッチアップしたい気持ちが強いです。正しい知識をもってお客様にご説明するなど、勉強を通して得た学びを現場で活かしたいと思っています。
現場から離れたことで得られたもの
──育児の経験が仕事に活かされる場面もありますか?
子どもが欲しがりそうなキャラクター入りの絆創膏(ばんそうこう)やゼリーを子どもの目の高さに配置するなど、育児の経験は売場レイアウトに活かされています。おむつやおしりふき、ミルクなどのベビー用品は、実体験を踏まえたご案内もできるようになりました。

じつはママとしての視点以上に、産休・育休で一度現場を離れたことで得られたものが大きくて……。
──詳しく聞かせてください!
現場から離れていた2年半の間、私は一消費者としていろいろなお店に行き、たくさんの良い接客とそうでない接客を目の当たりにしました。子を持つ親になったからというよりも一度会社から離れたことで、会社や小売業を俯瞰(ふかん)的に見たり客観視できたりする時間があったのが良かったですね。
お客様が求めている商品の在庫がなかったとき、以前の私はただ謝るだけでした。いまは、他店から取り寄せたり、現状で取引がないものも新たに仕入れられないか社内で掛け合ったり、他社の近隣店舗の取り扱い状況を確認してお客様にお伝えすることもあります。自分でも、真心のある接客ができるようになったと感じていますね。
──真心のある接客をするうえで心がけていることはありますか?
一番は丁寧なヒアリングです。たとえば化粧水をお探しの方には、乳液やクリームはどんなものを使われているか尋ねます。お肌のお悩みがあれば、ライフスタイルまで聞くこともありますね。
ヒアリングを重ねながらお客様が真に求めるものを見極めたら、お客様に合いそうな商品を1つではなく、3つご提案します。こちらから一方的にオススメするのではなく、最後はお客様に決めていただくようにしています。

ビックカメラのドラッグコーナーだからできること
──ほかのお店と比較して、ビックカメラのドラッグコーナーにはどんな特徴があると思いますか?
売り場レイアウトの自由度の高さは、ビックカメラならではだと思います。比較的自由に販売員が商品の展開場所を決められるんです。薬機法に気をつけながらポップを自分たちで作ることもあります。些細な工夫でも売上が大きく変わることもあるので、やりがいを感じますね。
──ビックカメラのドラッグコーナーだからこそできるご提案はありますか?
コーナーをまたいだご提案ができます。家電店の特性を活かすことで、一般的なドラッグストアとの差別化も図れると思っています。
あるとき、お風呂場の排水口が詰まってしまったというお客様が来店されました。はじめは排水口に使える薬剤をご案内しようと思ったのですが、お話を聞くうちに薬剤だけでは根本的な解決にならないと感じたんです。そこでお客様にご相談したうえでリフォームコーナーにご案内し、専門の担当者に引き継ぎました。
また、髪の毛についてご相談を受けた際にはシャンプーやトリートメントだけでなくドライヤーの買い替えをご提案したり、化粧ノリに悩んでいたお客様にはフェイスシェーバーをご紹介したりしたこともあります。幅広いご提案やご案内ができることで、お客様に喜んでいただけるのがなによりも嬉しいです。

ステップアップの先に目指すのは店長
──お客様のために、今後はどのようなスキルを磨きたいと思いますか?
売り場づくりを極めたいですね。ほかのコーナーに比べるとドラッグコーナーは接客が少なく、セルフで売れることが多いです。だからこそ、お客様にとってお買い物しやすい売場であることが重要だと思っています。
最近は夏に向けて、虫よけ関連の商品をお客様の目に入りやすい場所に大きく展開しました。展開場所を変えるだけでお客様が手に取るようになったり売上が顕著に伸びたりするんです。試行錯誤を重ねながらの売場づくりは、とても楽しいですね。

──今後の目標についても教えてください
目標はドラッグコーナーがある小規模店の店長です。一つ一つステップを踏んでいく必要があるので、いまはドラッグコーナーの売上を伸ばすことに注力しています。いろいろなことに挑戦しながら経験を積み、確実にステップアップしていきたいです。
小学生の娘に将来の夢を聞くと、「ママは?」と聞き返されるんです。そんなときは迷わず、「ママの夢は店長だよ!」と答えています。娘にとっては尊敬できる母でありたいという思いがあるので、自分の姿を通して背中で伝えていけたらと思っています。
もちろん、仕事と家庭の両立は簡単なことではありません。大変に感じる場面もありますが、いまは何より娘の存在が大きなモチベーションになっています。
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