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進化したJBL最上位 ワイヤレスイヤホン「TOUR PRO 3」を販売員が本音レビュー

2024/09/20
進化したJBL最上位 ワイヤレスイヤホン「TOUR PRO 3」を販売員が本音レビュー

2023年に最上位モデルとして発売された「TOUR PRO 2」の後継モデルとして「TOUR PRO 3」がついに発表されて10/3(木)に発売となります。現行の「TOUR PRO 2」ではJBLらしいライブ感あふれる力強いサウンドに加えて、スマート充電ケースが注目を浴びましたが「TOUR PRO 3」ではどんな進化をしたのでしょうか。
今回も私 BIC WAVE編集部 たけと有楽町店オーディオコーナーのマイスター 新井さんがレビューしていきますのでお楽しみください。

目次

    TOUR PRO 3の特長

    スペック概要
    ・JBL 初デュアルドライバー搭載 BAドライバーによる伸びのある明瞭な高域を実現
    ・LDACに対応して高音質ハイレゾが再生可能
    ・前モデルよりもノイズキャンセリング性能が進化
    ・フォームイヤーチップ(低反発質のウレタン素材)同梱で高音域のノイズ減衰を強化
    ・「空間サウンド」機能がよりリアルに進化
    ・ヘッドトラッキング機能を新搭載
    ・通話用6マイク搭載+AIノイズ低減アルゴリズムでよりクリアな音質に
    ・スマート充電ケースは画面サイズ拡大、表示情報も豊富に
    ・トランスミッタ―機能(AURACASTにも対応)で新しい楽しみ方が可能
    ・再生時間:ノイズキャンセリング(ANC)時に本体8時間+ケース24時間再生
    ・カラーは2色(ブラック、ラテ)
    ・価格42,900円(税込)P10% ※2024年9月19日時点

    最近の各社上位モデルに搭載されているハイレゾやヘッドトラッキング機能を新搭載、「スマート充電ケース」や「ノイズキャンセリング」「空間オーディオ」などの機能が進化しました。この後のレビューで、一つずつ見ていきましょう。

    TOUR PRO2との機能比較

    TOUR PRO 3 TOUR PRO 2
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    価格 42,900円(税込) 10% 31,350円(税込) 10%
    ドライバー デュアルドライバー
    (10mm DD+BA)
    シングルドライバー
    (10mmDD)
    ハイレゾ対応
    ノイズキャンセリング

    新リアルタイム補正機能付
    ハイブリッドANC

    リアルタイム補正機能付
    ハイブリッドANC
    空間サウンド
    ヘッドトラッキング機能
    マイク性能 6マイク+
    ノイズ低減アルゴリズム+AI
    6マイク+
    ノイズ低減アルゴリズム
    トランスミッタ―機能
    再生時間

    本体8時間+ケース24時間
    (ノイズキャンセリングON時)

    本体8時間+ケース24時間
    (ノイズキャンセリングON時)

    機能表で見比べると「TOUR PRO 2」から多くの機能が新搭載またはパワーアップしているのがわかります。残念なのは価格も大幅にパワーアップしているところですが、これだけの進化をしているので仕方ないかなと思いました。

    TOUR PRO 3の外観と付属品

    内容物:本体、充電ケース、イヤーチップ(シリコンタイプ 5サイズ、フォームタイプ 1サイズ(M))、充電用 Type-Cケーブル、Type-C/AUXケーブル、Type-C/Type-Cケーブル

    JBLからお借りしたTOUR PRO 3(ブラック)を開封して、本体と付属品を並べてみました。すぐ気が付いたのは、内容物は前モデルよりも盛り沢山になっていることです。
    イヤーチップは、前モデルでは3サイズが同梱されていましたが、「TOUR PRO 3」はなんとシリコンタイプが5サイズ、そしてフォームタイプが1サイズの全部で6種類入っています。
    また、新搭載したトランスミッター用のケーブルが2種類付属されているところに、この機能を推しているのが伝わってきます。

    ケースは前モデルと同じく上から開く形状。画面は1.57インチになりました(前モデル比29%アップ) ※ケースは蓋を閉じていると自立しますが、蓋を開けていると自立できません。撮影のため立たせているのでご注意ください。

    マットな質感で“JBL”のロゴが主張しすぎず、さりげなくわかるデザインは好みです。

    イヤホンの外観は前モデルとほぼ変わらず。長さも見る限りではほぼ変わらないです。

    BAドライバーを搭載した影響か、本体部分の厚みは前モデルと比べてわずかに大きくなったようです。それ以外は触った感じでは大きな違いは感じられませんでした。

    イヤーチップは楕円形状でイヤホン側に金属製のフィルターがついています。
    他社製のイヤーチップは装着しづらい可能性があるかもしれない。

    TOUR PRO 3ではイヤーチップ側にフィルターがつくようになりました。地味ながら改良されている点ですね。

    重量

    実測で片耳0.6g、左右で1.2g軽くなりました。

    充電ケースは0.5g増量しました。ケースとイヤホンを合わせると0.7g軽くなりましたが、もちろん誤差の範囲です。

    JBL TOUR PRO 3を試聴してみた

    音の傾向

    たけ TOUR PRO 3の音の傾向はどうでしょう?前モデルのパワフルな音作りから変わったように感じます。
    新井 最上位モデルらしいバランスのとれた丁寧な音作りになりましたね。JBL初のデュアルドライバー(BAドライバーが新しく搭載)になった影響だと思います。これまでの低音寄りの音作りから、ボーカルの息遣いや繊細な表現といった中・高音域も豊かになりました(チャートでも2か所に傾向をマークしました)
    ただ、今までの音を期待していた人は低音側が物足りなく感じてしまうかもしれません。ちなみに私はイコライザーで低音を足して聴くのが好みです。
    たけ なるほど。イコライザーはどれを選択していますか?
    新井 「新空間オーディオ」機能と組み合わせて「CLUB」「STUDIO」で聴くのが好みです。低音と広がりを足しつつボーカルは沈まないように音が出てくれるので気に入っています。
    たけ TOUR PRO 3はどんな音楽と相性が良さそうですか?
    新井 POPSやROCK、アニソンなどが合いそうです。はっきりと苦手なジャンルはなさそうですが、低音は強めなのでクラシックは好みが分かれそうです。
    たけ 「新空間オーディオ」は良くなりましたね。
    新井 そうですね、前モデルからとても進化しました。機能をONにした瞬間から音に包み込まれるような音響効果を楽しめます。また、「ヘッドトラッキング機能」も優秀で、頭の位置が変わるとすぐに反応して音の出る方向が切り替わります。
    まるでホールで聴いているかのような体験をできますのでぜひ試聴する際はONにしてみてください。
    たけ 気になったんですが、楽曲によっては空間オーディオの音響効果が本来の音と干渉してダブっているように聴こえるときがありました。
    新井 それはゲームをしているときにやや感じる時がありました。楽曲によっては相性があるかもしれませんね。

    TOUR PRO 3の装着感

    本体の厚みは少しアップしましたが前モデルと比べて装着感は変わらない印象です。イヤーチップのサイズは5種類あるので自分にあったサイズに付け替えましょう。

    ノイズキャンセリング

    たけ ノイズキャンセリングはどうでしょう?
    新井 電車の中で試したところしっかり外音を遮ってくれていた印象です。完全に遮音されるわけではないですが十分に効いています。前モデルでも良かったので新モデルでは順当に進化しています。
    たけ 今回から同梱したフォームタイプのイヤーチップでも遮音が増すのを感じられますね。
    新井 シリコンタイプよりも高音の耳鳴りに近い微細なノイズが軽減されて、ノイズキャンセリングが1ランクアップしたように感じます。気になったのはフォームタイプがMサイズの1サイズのみしか入っていません……。
    たけ これは付属して欲しかったですよね。他のサイズが欲しいという声はありそう。JBLから早めに発売されるといいですね。
    左:シリコンタイプ 右:フォームタイプ フォームタイプを使ってみたところ、肉厚な素材が耳にしっかりと収まりました。

    スマート充電ケース

    前モデルよりも機能が増えて使い勝手が良くなったスマート電源ケース。楽曲名、アーティスト名、アルバム名、通信コーデック(AACやLDACなど)表示のほか、スマホに届く着信や通知も表示できるようになりました。

    新井 地味なところですが、画面の壁紙が5つまで追加できるようになりました。これまでは1つしか登録できなかったのですが壁紙を自分で登録してカスタマイズしたい人にはたまらないでしょう(笑)
    また、イヤホンが見つからなくなったときに探せる「捜索機能」に、アプリからケースを探す機能が追加されて便利になったのもいいですね。ただ、これ自体はうれしいアップデートなのですが、イヤホンがケースに入っている状態ではアプリが立ち上がらないのは残念です。
    たけ つまり、イヤホンを使用中に無くしたら音が鳴って探せるのに、使用前にはアプリが立ち上がらない=探せない、ということですね。これは次のモデルで改善してくれると期待しましょう。
    ケースの操作項目
    再生・停止(NEW:アルバム名、アーティスト名。楽曲、再生コーデック)
    空間サウンド(NEW:ヘッドトラッキング機能)
    ケースの壁紙設定(NEW:登録数アップ)
    サイレント設定(NEW)
    通知(NEW)
    時間表示切替え(NEW)
    言語選択(NEW)
    マルチポイントコントロール(NEW)
    音量操作
    外音取り込み
    イコライザー
    タイマー
    液晶の明るさ
    ボイスウェア
    自動再生&一時停止
    フラッシュライト(液晶を白く発光させる)
    イヤホン本体を探す機能

    トランスミッタ―機能

    新しく搭載された機能で、機器とスマート充電ケースを有線や無線で繋ぎ、トランスミッタ―としてワイヤレス送信ができる機能。AURACASTにも対応しており、対応している機器に同時送信して複数人で楽しむこともできます。

    たけ AURACASTは対応している場所や施設が多くないため、今後、普及したときに使えそうです。レビュー中には試す時間が足らなかったのですが、私はテレビとケースを繋いで使いましたがイイですね。
    大画面テレビでイヤホンを使おうとしても、ケーブルが短くて距離が離れられないのが悩みでした。これならテレビを聞きながら料理もできますし、夜中に大音量を鳴らせない時でも高音質で楽しめますね。
    新井 飛行機内での利用も良さそうです。機内で上映される映画もTOUR PRO 3なら大迫力で楽しめます。

    まとめ

    今回レビューした「TOUR PRO 3」は音質、迫力、臨場感が前モデルから進化した、JBL最上位ワイヤレスイヤホンとして相応しい機種だと感じました。音質以外でもスマート充電ケースはトランスミッタ―などのいくつかの新機能が搭載されたり、既存機能も良くなっていたりと、遊び要素も盛り沢山でした。
    気になった人はぜひビックカメラ各店舗 で、「TOUR PRO 3」の試聴をしてみてくださいね!

    この記事で紹介した商品
    フルワイヤレスイヤホン JBL TOUR PRO 3
    フルワイヤレスイヤホン JBL TOUR PRO 3
    JBL初のデュアルドライバーと進化したワイヤレスイヤホン最上位モデル
    ビックカメラ.comで見る
     

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    新井俊宏
    オーディオコーナー マイスター 家電製品アドバイザー(総合)
    新井俊宏
    ビックカメラ有楽町店オーディオ担当。音楽はジャズやフュージョン、エレクトロファンクのほか、アニソンも好き。最近の悩みはイヤホンを購入する予算で、ついついフィギュアを買ってしまうこと。
    たけちゃん
    文・写真
    たけちゃん
    BIC WAVE編集部メンバー。オーディオやカメラなどの黒物家電が好きで、新製品が出ると使ってみたくなってしまう。休日はロードバイクで走りに行ったり、近所の畑を借りて野菜作りを楽しむなど多趣味。
    ビックカメラ有楽町店
    店舗紹介
    ビックカメラ有楽町店
    所在地
    東京都千代田区有楽町1-11-1
    電話番号
    03-5221-1111
    営業時間
    10:00-22:00
    アクセス

    JR山手線・京浜東北線 東京メトロ有楽町線「有楽町駅」徒歩1分
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