皆さんこんにちは。BIC WAVE編集部の たけ です。今回はVictorから約4年ぶりとなるフルワイヤレスイヤホンのフラグシップモデル「WOODシリーズ」から新製品をレビューしていきます。WOODシリーズとは、その名の通り振動板に木材を採用しており2008年に誕生して以来、Victorの「原音探究」へのこだわりが体現されたようなイヤホンです。どんな音に進化しているのかメチャクチャ楽しみですね!今回は名古屋駅西店 オーディオマイスターの成瀬さんとチェックしていきますのでお楽しみください。
WOOD master概要
WOOD master新旧スペック比較
スペックを見てみると4年ぶりの新作とあって、大幅な性能のアップがされています。最近の各社最上位モデルで搭載がされているハイレゾや空間オーディオ、マルチポイントを搭載、再生時間がNC(ノイズキャンセリング)使用時で1.5時間長く、防水性能はIPX4からIP55へと性能アップ(防水性が高くなっただけでなく防塵にも対応)するようになりました。
新開発「ハイブリッドWOODドライバー」
旧モデルでは無垢の木材(樺:カバ)と、カーボンコーティングされたPETを組み合わせて作られていましたが、WOOD masterではパルプとアフリカンローズウッドを配合したハイブリッドの素材に変更されました。これにより原音に忠実でクリアで自然な音を得られるようになったとのことです。どんな違いがある気になりますがこの後の音質レビューパートで聴き比べしていきますのでお待ちください。
WOOD masterを開封
内容物はイヤホン本体、ケース、イヤーピース×5、充電ケーブル、取扱説明書 、ステッカーになっています。
本体はピアノやギター、弦楽器を想起させるような光沢感で楽器を想起させる高級感があります。ブッシュ部がやや光沢感を落ち着かせた金属調の仕上げになっているのも良いと思います。そして、旧モデルに引き続き、ハウジング部分にビクターの象徴であるビクターの犬のマーク、蓄音機のロゴがデザインされています。
HA-FW1000T(旧フラグシップモデル)と比較
新旧で並べてみました。デザインが一新されて本体部が一回りスッキリした印象です。実際に1g程度軽くなっているのですが、装着してみるとWOOD masterの方が重さを感じさせず、装着感のよいデザインになっているように感じました。
新イヤーピース「スパイラルドットPro SF EP-FX13」
旧モデル HA-FW1000Tに付属している「スパイラルドットPro EP-FX12」をベースにアップデートされました。主な改良点は楕円形状で耳へのフィット感が良くなったこと、傘部分の高さが低くなってドライバーとの距離を短く、開口部を広くできたことでの音質向上効果があるとのことです。
他社イヤホンでは付属されている独自形状のイヤーピースが手に入りづらいものが多いのですが、この「スパイラルドットPro SF EP-FX13」は単品でも販売されるようです。無くしてしまったときに手に入りやすいのは嬉しいですね。
装着感
| 成瀬 | Woodをイメージさせるカラーのサンバーストブラウン(T)の方がメーカーHPなどで目立っていますが、私はピアノブラック(B)が好みで、メチャクチャかっこいいと思いました。装着感もジャストフィットで問題ありません。 |
|---|---|
| たけ | (サンバーストブラウンのほうが、私は好きだけど…。) そうですね!初めはイヤーピースの傘が低いので耳への納まりに不安定さを感じましたが、慣れてくると気にはなりませんでした。むしろ、耳への圧が少なくて長時間の使用でも疲れづらいです。 |
WOOD masterを試聴
音の傾向
| 成瀬 | 国内最高峰のスタジオであるVictorスタジオのエンジニアがチューニングに携わっているイヤホンなので、その音質はとてもナチュラルでフラット、尚かつ 飽きさせないため高域と低域のウェルバランスな味付けが一種の「パンチ」も兼ね備えており、とても万能なイヤホンだと感じました。ナチュラル、フラット系のイヤホンは「無難で無個性な音」に感じられてしまう場合も多いのですが、このイヤホンはしっかりと楽しめるサウンドで、そのバランスの良さからオールジャンルに合うと感じました。特にお勧めしたいジャンルは「王道のROCK&POPS」です。 |
|---|---|
| たけ | 音の解像度が高く、それぞれの楽器の音がしっかりと感じられます。また、丁寧に再現された音の立体感や色付けがすばらしい。室内楽のピアノソロは表現力が足りないと“のっぺり”とした退屈な音になってしまうのですが、WOOD masterの音はずっと聴いていたくなる魅力があります。あえて気になる点を上げるなら、フラットなバランスなのでパワフルな低音が欲しくなる楽曲は少し物足りなくなるかもしれませんね(試聴時はアプリが未対応でイコライザーは未操作) |
| 成瀬 | サウンドステージの作り方もVictorらしい奥行きがあり、左右の広がりと併せてしっかりと楽器がセパレートしつつも、一定以上のグルー感(一体感)はあるので、楽器単体としても、楽曲全体としても楽しめる非常に優秀な音作りです。 |
旧モデルと比較
| たけ | 旧モデルのFW1000Tの発売から4年経過しているのもあり、もはや別物のイヤホンと感じました。 |
|---|---|
| 成瀬 | 前モデルは再生できる音数が多くなく、しっとりとした中音域、特にボーカルや生楽器の再生に重きを置いたややダークな印象の音作りでした。WOOD masterはその真逆で、非常にオープンでブライトかつ低音楽器の量感も申し分ありません。その中でもしっかりと両立している多くの中音の楽器隊がいいバランスで頭内に定位しています。 |
こんな曲で試聴しました!
| 成瀬 | 今回はONE OK ROCK「完全感覚Dreamer」をチョイスしてみました。生録音でしか出せないドラムのパンチに歪(ひず)んだラウドなギターの音色、太いベースがしっかりと分離して定位しつつも、楽曲全体のグルー感は損なわずに一体感のあるアンサンブルでミュージシャンが表現したい音が感じられます。少しうるさいなと感じる音量でワンオク聴いてみてください、飛びますよー。全国のロックフェス好きの人には是非手に取って、頭振って聴いてみてほしいイヤホンです笑 |
|---|
ノイズキャンセリング性能
| たけ | 最近の機種は効きが強めのモデルが多い印象ですが、WOOD masterは普通程度~控えめに感じました。これはイヤーピースが浅いことによる物理的な外音遮断が弱めなのが原因なのかもしれませんね。ノイズキャンセリングで耳が詰まる感じが嫌な人には程よいのではないでしょうか。 |
|---|---|
| 成瀬 | COMPLYなどのフォームタイプのイヤーチップを使う手もありますので、遮音性能が足りなければ交換してみるのはありだと思います。装着感も上がるので試してみるのは良さそうです。あと、マイクの問題かもしれませんが、風が強めに吹いているときに「ボボボボ…」という風切り音が入ってくるのは少し気になりました。 |
プロが創ったプロフェッショナルモード
「FLAT/BASS/CLEAR/DYNAMIC/VOCAL」の5つのモードに加えて、VICTOR STUDIOのエンジニアがWOOD master専用に創作したプロフェッショナルモードが5つあります。
| 成瀬 | こういう表現するとオーディオ好きな人から曖昧だと怒られそうですが、全プリセットにおいて、再生している音が非常に表現力豊かで音楽が持つエネルギーや良さを十二分に発揮できていると感じました。私のお気に入りは、プロフェッショナルモード05にしてボリュームをうるさいぐらいまであげて、ロックを聴くのがめちゃくちゃ好きです。 (ただし耳の健康は自己責任でお願いします) |
|---|---|
| たけ | プロフェッショナルモード05はボーカルがより前面感じられながら、空間表現にも優れたチューニングですね! めちゃくちゃ気分が上がってノリノリになれますが、音量アップはほどほどにしてくださいね笑 |
PROFESSIONAL モード 01
→音楽のエネルギーをしっかりと感じられる、中低域が豊かなチューニング
PROFESSIONAL モード 02
→原音に忠実なナチュラルサウンドと、立体的な音像の再現を目指したチューニング
PROFESSIONAL モード 03
→エモーショナルで泣ける音。深い没入感と、心を揺さぶるチューニング
PROFESSIONAL モード 04
→豊かなアンサンブルとボーカルの表情、楽曲アレンジの巧みな工夫まで感じられるチューニング
PROFESSIONAL モード 05
→楽曲の構成を問わず、各楽器のプレイがしっかりと伝わる、臨場感のあるチューニング
アプリ
試聴時にはアプリへの対応がされていないため、未実施です。配信後に追加します。
まとめ
今回は4年ぶりにモデルチェンジになったVictor WOOD masterをレビューしました。前モデルから音作り、性能、デザインが一新されて現時点で最高の一台と呼べるフルワイヤレスイヤホンだと私は感じました。11月20日(木)発売で、ビックカメラ全店にて試聴ができますので、ぜひ店頭でお試しください!
[ワイヤレス(左右分離) /ノイズキャンセリング対応 /Bluetooth対応]
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