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2025年最新!ゴミ捨てに悩まない自動ゴミ捨てスティック掃除機3社徹底レビュー

2025/05/20
2025年最新!ゴミ捨てに悩まない自動ゴミ捨てスティック掃除機3社徹底レビュー

毎日の掃除に欠かせない掃除機。電源コードをコンセントにさして使う昔ながらのキャニスター掃除機から、自動で動くロボット掃除機、そしてコードレスのスティック掃除機などさまざまなタイプがあります。そんななか、いま注目を集めているのが、自動ゴミ捨て機能を搭載するスティック掃除機です。

いまや多くのメーカーから登場しており、今後、スタンダードな存在になりそうです。そこで今回は代表的な3モデルをピックアップ。さまざまなゴミを吸い取ってテストしてみました。

ぜひ、これからの掃除機選びの参考にしてみてください。

目次

    自動ゴミ捨て機能付きスティック掃除機とは?

    一般的なコードレススティック掃除機では吸引したゴミは、本体にあるダストカップに溜まるため、いっぱいになったらその都度捨てる必要があります。


    そこで注目を集めているのが「自動ゴミ捨て機能」です。これは充電台に搭載されたゴミを集める機構のこと。通称「クリーンベース」とも呼ばれています。

    スティック掃除機で部屋を掃除してゴミを集めたら、本体をクリーンベースに戻します。するとクリーンベースのモーターが回転し、スティック掃除機のダストカップ内に溜まったゴミを吸引して集める仕組みです。クリーンベース内のゴミは1~2ヶ月に1回捨てるだけでいいので、毎回のゴミ捨てが不要になるというわけです。

    さらに、クリーンベースの集じん部には紙パックを採用しているモデルもあります。このタイプならゴミに触れることなく、ゴミ捨てができます。衛生的でアレルギー対策にもなります。

    3社の自動ゴミ捨て機能付きスティック掃除機の特徴

    今回は自動ゴミ捨て機能付きコードレススティック掃除機を3モデルピックアップしました。各モデルの特徴を紹介していきましょう。

    東芝ライフスタイル「TORNEO cordless VC-SL130DS-C」

    ゴミの吸引に加えて、拭き掃除にも対応するモデルです。

    付属の吸い拭き2WAYワイパーでは市販の床拭きシートを取り付けることができ、ゴミを吸引しながら床拭きができます。スティック掃除機としての本体質量は約1.4kgと最も軽く、さらに重心が上のほうにあるため、軽快に取り回しができます。またなめらか自走ヘッドで横移動がスムーズにできます。

    付属のクリーンベースは紙パック式を採用。今回試した3モデルの中では最も長い約70日分(指定ゴミを1g/日として吸引してお知らせランプが点滅するまでで測定)のゴミをためることができます。集じん時に本体のフィルターをエアーで自動洗浄する機能も搭載しています。

    シャープ「RACTIVE Air STATION EC-XR1-H」

    軽量ボディで楽に掃除ができるラクティブエアシリーズのステーションタイプ。スティック掃除機本体の質量は約1.6kgと軽いのが魅力です。

    また、ノイズリダクション設計により、シリーズ最小運転音を実現した静音設計となっており、集合住宅でも使いやすくなっています。

    ヘッドにはLEDライトを搭載し、床面を照らしながら掃除ができます。また、ヘッドの端までブラシがあるため、壁際などの掃除も得意。本体を床に寝かせた状態でもヘッドが床に密着するので、ソファやベッド下の奥まで入り込めます。

    「自動ごみ収集ステーション」は抗菌加工のダストカップに紙パックを装着する構造となっており、紙パックに触ることなくゴミ捨てが可能。「抗菌3層紙パック」は約1.5ヶ月分のゴミ(一般社団法人 日本電気工業会に定められた基準ごみを、1日あたり1gとして、満杯になるまで測定)が溜められます。

    シャークニンジャ「EVOPOWER SYSTEM NEO II+LC551JBK」

    ゴミの量を検知して吸引力を自動調節する「iQセンサー」と、床材を判別してブラシの回転速度を調節するフロアセンサー、そして、壁際や角では吸引力を最大2.5倍にアップして、溜まったゴミを捕らえるエッジセンサーを搭載。

    3つの独立したセンサーによる「Smart iQテクノロジー」が、掃除をする場所と汚れの状況を自動的に検知して強力にゴミの吸引ができます。

    パイプが前に90°曲がるFLEX構造もシャークの特徴。本体は約1.7kg(スティック時)のため、軽快ソファやベッドの下まで掃除できます。

    付属の自動ゴミ収集ドックには、約1ヶ月分(メーカー独自測定)のゴミが溜められます。紙パックなどは使わないので、ランニングコストの節約はもちろん、買い忘れや購入の手間がないのは嬉しいですね。

    各スティック掃除機を徹底比較!

    では早速、スティック掃除機3モデルのチェックをしていきましょう。まずは吸引力です。今回は、ホコリを想定した小麦粉と数ミリのビーズ、大きめのゴミを想定した猫砂、髪の毛代わりの糸くず、直径約5mmのベアリングの玉(1つあたり約0.5g)を用意。

    フローリングやカーペットなどの上で実際に1往復して吸引テストを行いました。

    吸引力種類別比較

    ホコリを想定した小麦粉

    東芝

    自動モードでスタート。ヘッドが通った場所の小麦粉は吸い取れたものの、目地に入った分 は取り切れません。

    シャープ

    自動モードで吸引。往復したところ、目地に入った小麦粉まで吸い取れたように見えましたが、ヘッドを持ち上げると一部が床に残ってしまいました。

    シャーク

    iQ(標準)モードでスタート。自動でブーストが作動し、目地の奥に入った小麦粉までしっかりと吸引できました。

    吸引力種類別比較

    大きめのゴミを想定した猫砂

    東芝

    吸い始めは問題なかったように見えましたが、量が多くなるとヘッドが猫砂の一部を押してしまい、動線上のゴミすべてを吸い込むことはできませんでした。

    シャープ

    ヘッドの幅内にある猫砂はしっかり吸引。押し込むことなくしっかり取り除くことができました。

    シャーク

    吸引をスタートすると自動でブーストが作動し、ヘッドの幅内にある猫砂はほぼ全部除去できました。

    吸引力種類別比較

    重いゴミを想定した(1つあたり約0.5g)ベアリングの玉

    東芝

    ヘッドを往復したところ、一見吸い取れたように見えましたが、重たい玉はヘッド内に残り、吸い取れませんでした。強モードでも同様でした。

    シャープ

    東芝同様に重さのある玉はヘッド内に残り、ダストカップにまでは吸引できませんでした。強モードでも同様の結果に。

    シャーク

    iQモードでは吸い込めませんでしたが、手動でブーストモードに切り替えると、約半分のベアリングの玉を吸引。吸い込んだものはすべてダストカップに入りました。

    吸引力場所別比較

    毛足の長いカーペット&ホコリを想定したビーズ

    約4g分のカラービーズを毛足の長いカーペットと短いカーペットの上にばらまき、それぞれ強モードで吸引してみました。

    東芝

    ヘッドが軽いため、毛足の長いカーペットでは動きが悪く、目視では表面にあった半分ぐらいが吸い取れたかなという印象でした。

    吸い取ったビーズの様子。AIによるカウントでは約130個。

    シャープ

    東芝と同じくヘッドが軽く、浮いてしまうため、吸引できたのは半数以下という印象でした。

    吸い取ったビーズの様子。AIによるカウントでは約115個。

    シャーク

    ヘッドが往復した後に残っているビーズが明らかに少なく、半数以上が吸い取れた印象。さらに複数回往復すればしっかり取り除けそうです。

    吸い取ったビーズの様子。AIによるカウントでは約180個。

    吸引力場所別比較

    壁際&ホコリを想定したビーズ

    壁際と部屋の角にビーズをばらまいて掃除しました。奥の壁に沿って右向きにまっすぐ進み、角に到達したらヘッドを壁に当てたままで横に移動しました。

    東芝

    ヘッドの正面が当たった写真の右側のビーズはきれいになくなりましたが、ヘッドの側面部は残ってしまいました。

    シャープ

    側面だけでなく、正面にもそれなりの量のビーズが残った印象です。

    シャーク

    エッジセンサーの効果か、側面のビーズも一粒も残らず。正面もきれいに掃除できました。

    メンテナンス性比較

    髪の毛を想定した糸くず

    約20~30cmにカットした糸を髪の毛に見たてて吸引。ヘッドのブラシ部への巻き付きをチェックした。

    東芝

    ブラシの左端に数本巻き付いていたのみ。ブラシ部は工具なしで分解でき、簡単にメンテナンスできる。

    シャープ

    ブラシ全体に幅広く糸が巻き付き、ほとんど吸引できていなかった。ブラシ部は工具不要で取り外すことができる。

    シャーク

    パワーフィンとソフトローラーを組み合わせたブラシロールを採用しており、糸は一本も巻き付かなかった。

    メンテナンス性比較 ダストカップ

    東芝

    ダストカップはフィルターとプリーツフィルター、ネットフィルターに分離でき、すべて水洗いができます。ネットフィルター用のお手入れブラシも付属しています。

    シャープ

    本体のフィルターケース(ダストカップ)は、フィルターふたとフィルターカップ、本体フィルターに分離できる構造。各パーツすべて、水洗いが可能。フィルターは薄めた衣類用漂白剤での漬け置き洗いが可能。他のパーツは薄めた中性洗剤で洗えます。

    シャーク

    ダストカップはワンタッチで開閉する仕組み。フィルター容器からフィルターを抜き取ることができ、それぞれ水洗いが可能です。

    メンテナンス性比較 クリーンベース

    東芝

    クリーンベースには最大70日分のゴミが溜められる紙パックを採用。「吸引停止ボタン」があるので夜間などに吸引を止められます。

    シャープ

    スリムなデザインの自動ごみ収集ステーションには1.5ヶ月分のゴミが溜められます。紙パックをケースに収納するパックinカップ構造を採用し、「自動ゴミ収集 切」ボタンも搭載。

    シャーク

    自動ゴミ収集ドックには約30日分のゴミが溜められます。集めたゴミは紙パックではなく、ダストボックスに直接たまる構造。なお、ダストボックスは水洗いが可能です。ドック内のフィルターは月に一度の水洗いをしましょう。

    その他の比較ポイント 静音性

    東芝

    東芝ライフスタイル「TORNEO cordless VC-SL130DS-C」吸引の様子(ミュートを解除してご確認ください)

    東芝ライフスタイル「TORNEO cordless VC-SL130DS-C」クリーンベース吸引の様子(ミュートを解除してご確認ください)

    スタート直後からモーター音と吸引音がやや甲高く響くため、気になる方もいるかもしれません。クリーンベースに戻したときの自動ゴミ収集音もやや大きめで、約15秒間、音が響きました。なお、ナイトモードに設定すればゴミの吸引を行わないため、夜の騒音問題は避けられます。

    シャープ

    シャープ「RACTIVE Air STATION EC-XR1-H」吸引の様子(ミュートを解除してご確認ください)

    シャープ「RACTIVE Air STATION EC-XR1-H」クリーンベース吸引の様子(ミュートを解除してご確認ください)

    独自の「ノイズリダクション設計」と「ネイチャーテクノロジー」を組み合わせた低騒音化構造を採用し、スティック強モード時で55dBという低運転音を実現しています。ビーズの集じんテストでも非常に静かでした。他メーカーの平均運転音75dBと比較しても静かです。さらに、自動ごみ収集時の運転音はほぼ風切り音のみで静か。吸引にかかる時間は約15秒でした。掃除中から後片付けまで周囲や時間を気にせず使用できます。

    シャーク

    シャークニンジャ「EVOPOWER SYSTEM NEO II+LC551JBK」吸引の様子(ミュートを解除してご確認ください)

    シャークニンジャ「EVOPOWER SYSTEM NEO II+LC551JBK」クリーンベース吸引の様子(ミュートを解除してご確認ください)

    運転音はかなり大きめ。スタートした瞬間は抑えめですがゴミの吸引が始まるとパワーアップしてかなり大きな音になります。静音性を求める方にはやや気になるかもしれません。また、強モードで使用すると、70~80dBを超える場合があり、周囲への配慮が必要かも。自動ごみ収集ドックの集じんは、約18秒でしたが、前半約12秒にやや高い吸引音が響き、ゆっくりと小さくなっていきます。集合住宅などで、夜間使うときはゴミの吸引はオフにしたい音量でした。

    あなたにピッタリの掃除機は?

    東芝 シャープ シャーク
    小麦粉
    猫砂
    ベアリング
    カーペット&ビーズ
    ビーズ
    糸くず
    ダストカップ
    クリーンベース
    静音性

    今回は、各スティック掃除機でさまざまなテストをしました。吸引力を重視するなら、シャークがワンランク上の印象です。重さのあるベアリングの玉も吸い込めましたし、壁際の掃除性能も優れていました。ヘッドが大きく、吸引効率がいいのもポイントです。本体部分が小さいのでハンディとしても使いやすく、高い場所の掃除などもしやすかったです。

    マンション住まいなどで静音性を重視するならシャープが選択肢になります。取り回しがよく、狭い場所などが掃除しやすいのもポイントです。遮音カバーや防振材の採用により、自動ごみ収集ステーションのゴミの吸引音も低減しています。

    そして、ゴミ捨ての頻度を減らしたい場合、最大70日分のゴミが溜められる東芝が選択肢になります。ゴミの吸引だけでなく、拭き掃除に対応しているのもほかにはない魅力的な機能です。

    すべてを使ってみて思ったのは、3モデルともに、スティック掃除機本体は軽くて手軽に取り回すことができるという点。さらにそれぞれ個性的な機能を搭載していますので、 パワー重視、静音性重視など、優先したい機能を見極めて最適な掃除機を選んでみてください。

     
    この記事で紹介した商品
    ダストステーション搭載 コードレスクリーナー TORNEO cordless(トルネオ コードレス) シフォンベージュ VC-SL130DS-C [サイクロン式 /コードレス]
    ダストステーション搭載 コードレスクリーナー TORNEO cordless(トルネオ コードレス) シフォンベージュ VC-SL130DS-C [サイクロン式 /コードレス]
    片手でサッと取り出し掃除開始。使用後はサッと戻して充電。
    ゴミは自動でダストステーションに収集。
    ビックカメラ.comで見る
    ステーションタイプ コードレススティック掃除機 RACTIVE Air STATION グレー系 EC-XR1-H [コードレス]
    ステーションタイプ コードレススティック掃除機 RACTIVE Air STATION グレー系 EC-XR1-H [コードレス]
    本体をステーションに戻すと自動でごみ収集。RACTIVE Air史上最小運転音&自動ごみ収集中もやさしい運転音
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    スティッククリーナー EVOPOWER SYSTEM NEO II+ グレープブラック LC551JBK [サイクロン式 /コードレス]
    スティッククリーナー EVOPOWER SYSTEM NEO II+ グレープブラック LC551JBK [サイクロン式 /コードレス]
    軽くても妥協のない強力な掃除力。あらゆるゴミをしっかり取り除く優れた掃除性能
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    Profile
    コヤマタカヒロ
    コヤマタカヒロ
    1973年生まれのデジタル&家電ライター。デジタルガジェット、白物家電を専門分野として、多くの雑誌やWebなどで執筆や監修を行う。また、家電メーカーの製品開発、PR戦略に関してのアドバイザーなども務める。
    宮家和也
    写真
    宮家和也
    カメラマン。九州産業大学芸術学部写真学科卒。スタジオ恵比寿を経て、浅川英郎氏に師事。2009年に撮影会社株式会社クラウンクリエイトアソシエイツ設立。ミュージシャンや企業広告などの撮影をはじめ、ウェディング、キッズ撮影など人物ポートレートを得意とする。
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