ビックカメラの企業理念である「お客様喜ばせ業」を体現し、貢献した従業員を表彰する「お客様喜ばせ大賞 2025」の年間表彰式が開催されました。この社内表彰は2024年に初開催され、今年で2年目となります。BIC WAVE編集部では、今年も全販売員の頂点を決める「接客コンテント」の決勝戦に密着! その様子をお届けします。
全従業員が注目する「お客様喜ばせ大賞」とは?
2025年10月、東京・池袋で「お客様喜ばせ大賞」の表彰式が開催されました。
「お客様喜ばせ大賞」とは社内の表彰制度で、ビックカメラの掲げる“お客様喜ばせ業”をつなぎ、期待を超えるというパーパスのもとに、日々の業務で体現をしている従業員に贈られる賞です。
今年は5部門から8部門に領域を拡大して開催、事前審査で選出された各部門の表彰者54名が会場に集まり、この中から各部門の最優秀賞が決定します。
・お客様の声 ドライバー部門
・接客コンテスト部門
・ハンドレッド計画部門
・フォトコンテスト
・店舗賞
・法人ベストセールス賞
・ECマーケティング賞
今年も大注目!「接客コンテスト部門」
昨年に続き、表彰式の目玉は「接客コンテスト部門」。接客技術と専門知識を競い合い、ビックカメラ全店の中から、店内予選、地区大会、全国準決勝を勝ち抜いてきた4名が、本会場で実技を行い、優勝者を決定します。
決勝戦のルールは、それぞれが普段接客をしている商品を使って、お客様役の社員に商品を説明するというもの。制限時間は10分。限られた時間の中で、いつも通りの接客ができるか、注目が集まります。
今回、決勝に残ったのは、横浜西口店の横山賢一さん、千葉駅前店の島田安澄さん、有楽町店の宮寺沙季さん、大宮西口そごう店の片見彩花さんの4名。商品は横山さんが冷蔵庫、島田さんがヘアアイロン、宮寺さんがスマートウォッチ、片見さんがワインセラー。それそれに高い専門知識を持つ販売員が選ばれました。「がんばれー!」という熱い声援があちこちで飛び交い、会場は熱気に包まれていました。
横浜西口店 横山賢一さん
トップバッターを飾ったのは、17年間にわたり経理として会社を支え続け、そこから一念発起して「どうしても売場に立ちたい!」という強い思いを胸に、接客の世界へと飛び込んだ横山賢一さんです。
数字と向き合う日々から一転、お客様と直接向き合う仕事へ。大きなキャリアチェンジにも関わらず、その転身はまさに水を得た魚のよう。丁寧で落ち着いた物腰、相手の気持ちに自然と寄り添う話し方が印象的で、気がつけばお客様の心の距離をスッと縮めてしまいます。
所属する横浜西口店では、その誠実な接客スタイルが多くの支持を集め、いまや店内でも屈指の人気スタッフに。個人売り上げトップという確かな実績が、その実力を雄弁に物語っています。接客の道を選んだ理由も、その歩みも、横山さんならではの温かさにあふれています。
千葉駅前店 島田安澄さん
元気いっぱいで、ぱっと場を明るくするような笑顔が印象的な島田安澄さん。接客が始まると、その魅力はさらに加速します。テンポの良い軽快なトークでお客様の緊張をふっとほぐし、気がつけば自然と距離が縮まっている──そんな“空気づくりの上手さ”が光ります。
さらに、島田さんは「コスメマイスター」の資格を持つ本格派。豊富な知識に加え、実際にお客様の髪を使ってヘアアイロンを試しながら丁寧に説明するスタイルは、まさにプロならではの技。温度の違いによる仕上がりの差や、アイロンの持ち方のコツなどを会話の中で楽しく共有し、使用感がしっかり伝わるよう工夫しています。
明るさと専門性を兼ね備えた、島田さんならではのライブ感ある接客は、まさにお見事です。
有楽町店 宮寺沙季さん
宮寺沙季さんは、まずそのスタイルからして唯一無二。腕にスマートウォッチをずらりと5つ並べてつけて登場し、そのインパクトだけで「この人は本気だ」とお客様の視線を一気に集めます。これは宮寺さんの定番スタイルであり、最新モデルから人気シリーズまで、複数のウォッチを即座に比較して見せられる“実演型の接客術”でもあります。
もちろん見た目だけでなく、スマートウォッチの知識量も桁違い。機能の違い、ヘルスケアの活用方法、操作感の細やかな違いまで、体験談を交えながらわかりやすく説明していきます。その語り口は終始ナチュラルで押しつけがましさがなく、お客様の不安や疑問にスッと寄り添う心地よさがあります。
この日も、「母親にプレゼントしたい」というお客様の要望にぴったり寄り添い、使いやすさや見やすさなど“贈り先目線”で最適な1本を丁寧にご提案。確かな専門性と自然体の接客が融合した宮寺さんならではの対応力が光りました。
大宮西口そごう店 片見彩花さん
最後に登場したのは、昨年の大会で決勝まで勝ち進み、その名を一気に広めた片見彩花さん。今年はさらに一歩踏み込み、あえて“ワインセラー”というニッチで専門性の高い商品をテーマに勝負に挑みました。一般的には少し馴染みの薄いアイテムかもしれませんが、片見さんにとっては得意分野。というのも、片見さん自身がお酒をこよなく愛し、日頃からワインや日本酒の世界に深く親しんでいるからです。
その情熱は資格取得にも表れており、ワイン検定と日本酒検定の両方を取得済み。テイスティングの基本や温度管理、保存環境の違いによって味がどう変わるかといった知識を、ワインセラーの説明に自然と結びつけて語れるのが強みです。商品を“機械”としてではなく、“おいしさを守るパートナー”として伝えるその姿勢は、聞いている側の興味をぐっと引き寄せます。
専門性に裏打ちされた説明に加え、片見さんらしい親しみやすさも健在。実体験を交えながら話すことで、難しい話題もぐっと身近に感じさせてくれます。今年の挑戦は、まさに片見さんの進化を象徴するステージとなりました。
みなさんの流れるような接客に、取材している筆者も「私も使ってみたい!」とグイグイ引き込まれてしまいました。みなさん専門知識の高さはもちろん、説得力にあふれる満ちた話しぶりはとても信頼感がありますね。
そして、昨年も感じたことですが、みなさん、お客様を喜ばせる「接客」というこの仕事が大好きなんだなというのが伝わってきました。
全販売員の頂点に輝いたのは!?
接客コンテスト部門で「お客様喜ばせ大賞」最優秀賞に輝いたのは……有楽町店の宮寺沙季さん! 会場からは大きな歓声と拍手が湧き起こりました。
最優秀賞・宮寺沙季さんインタビュー
それでは、宮寺さんに接客への熱い想いをお伺いしましょう。
──受賞が発表された瞬間、どんなお気持ちでしたか? また、周囲の反応はいかがでしたか?
この会場は、私が結婚式を挙げた場所で、そのような縁のある場所で優勝できたことは、一生の思い出になりました。夫もビックカメラの社員なので、何度も「おめでとう!」と言ってくれて、一緒に喜びを分かち合いました。
──そもそも、コンテストに参加しようと思ったきっかけは?
じつは第1回の「お客様喜ばせ大賞」は「お客様の声部門」で表彰式に参加していました。そのときに「接客コンテスト」を見ていて来年は出場したい!という思いが芽生えていました。
私は12年間、ずっと売場で販売員として勤務してきたので、やっぱり「接客で勝負してみたい」と思って、今年は接客ロープレに挑戦しました。この1年はそういった目標があったので、集中して過ごすことができ、自分自身の成長を実感する時間にもなりました。
──日々の接客で大切にしていること、意識していること、自分らしい“接客”とは何ですか?
お客様に無理がないよう、自然な接客を心がけています。お客様に商品の機能を説明するだけなく、“この商品があるとこんなに素敵な暮らしになりますよ”と「豊かさを伝える」ことを心がけています。
──スマートウォッチを5本身につけるスタイルがとても印象的でした。この商品の魅力について教えてください。
スマートウォッチはさまざまなことができますが、最大の魅力はお客様の暮らしを豊かにすること。使う人には、健康管理をしたい、運動をしたい、時間を短縮したいなど、前向きなビジョンがあります。また、最近では、家族同士の見守り機能も搭載され、人と人をつなぐ役目も。そのようなポジティブな面が気に入っています。
──スマートウォッチをお客様に説明する際に意識していること、機能やスペック以上に“商品の魅力や面白さ”を伝えるために意識していることはありますか?
スマートウォッチは種類が豊富なので、比較して決めたいけれど、どれがいいのかわからない……と、みなさん悩みがちです。私が5本身につけることで、実際にアプリや機能をお見せしながらお話して、使用感をイメージしてもらえるように心がけています。
また、腕に5本身につけていると、お客様との距離感が縮まりやすくなり、「あなた詳しいの?」と、声をかけていただく機会も増えました。
──これまでの接客の中で、特に印象に残っている“喜ばせ体験”やお客様のエピソードがありましたら教えてください。
水泳をしているというある女性にスマートウォッチをご案内したところ、後日、その女性の友人という方が来店され、「“すごい人”って、あなたのことね」と笑顔で声をかけてくださったことがあります。
その女性がご友人の方々に「有楽町店に、スマートウォッチをたくさんつけているすごい人がいるのよ。買うなら、その人に聞きに行くといいわよ!」と、紹介してくださっていたそうなんです。こうやって口コミで広がっていくのはすごく嬉しかったですね。
──日々お客様と向き合う中で、「この仕事をやっていてよかった」と感じるのは、どのような瞬間ですか?
「あなたに会えてよかった」「あなたに説明してもらえてよかったわ」と、お客様に言っていただけた瞬間です。ご満足いただけた時は、本当に嬉しいです!
──「接客」という仕事の魅力を、改めてどのように感じていますか?
やはり「お客様を喜ばせられる」という一言に尽きると思います。インターネットで何でも買える時代になったからこそ、店舗で対面して、お客様の顔を見て商品の良さをお届けできる。それが最大の魅力ですね。
そして、お客様は自分の大切な家族だと思って、ご案内しています。お話をしながら、新たな世界を広げていけたらいいなと思っています。
ビックカメラは「人」が強み
表彰式の最後は秋保徹代表取締役社長の言葉で締め括られました。
「私たちの原動力となっているのは、“お客様を喜ばせたい”という純粋な想い。みなさんは創業当初からの理念である『お客様喜ばせ業』という、ビックカメラのDNAを受け継いでいます。そして、みんなで力を合わせて目標に立ち向かうひたむきさがある。この2つがビックカメラのかけがえのないパワーなのではないかと思います。
今日は54人が受賞されましたが、全従業員4,746人にこのパワーが備わったら、ものすごいことになるはずです。これからもお客様に素晴らしい買い物体験を届けていきましょう!」
秋保社長は、「ますます躍進し続けていくためには、“人の力”が一番の強みになる」とお話しされました。インターネットの画面上では得られない「接客体験」はますます貴重なものになっていくはずです。
販売員の方々が情熱をもって接客技術や知識力を高め切磋琢磨する姿を目の当たりにして、ビックカメラの「人の力」の強さを感じる大会でした。
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