カメラ初心者教室【撮り方のコツ】鉄道写真を撮ろう!

鉄道写真といえば、『煙を吐いて力強く走る蒸気機関車』や『山間を走るローカル線』などを思いうかべるかたも多いかもしれません。また、ハイエンド一眼レフと高額なレンズの組み合わせでないと「良い写真」が撮れないのでは…?と考える方もいるかと思われます。
ここではエントリーモデルの一眼と、セットになっているレンズを使ってカンタンに鉄道写真を撮るコツをお伝えします。
特別な場所に行かなくても大丈夫!いつもは通勤に使っている電車も一眼カメラで撮影すれば 「なかなかかっこいい!」ですよ。
この週末は気軽に鉄道写真撮影をはじめてみませんか?

【今回用意した機材】
◆一眼カメラ本体+標準レンズ+望遠レンズ
今回はEOS KISS Mを用意しました。レンズはセットで購入した時の EF-M15-45mmとEFM55-200mmの2本です。
◆予備バッテリー
連写撮影が多くなりますので、予備バッテリーがあればバッテリーの減りが気になりません。
◆メモリーカード
連写撮影では、ある程度書き込みの早いメモリーカードを使うとストレスがありません。
書き込み速度を表すスピードクラスをチェックし、「CLASS10」以上を選ぶようにしましょう。
自宅近くの歩道橋にやってきました。ここは複数の路線が通過する好ポイント。通過列車も多いので撮影練習には適しています。
歩行者の邪魔にならない場所で、まずはカメラを以下設定にしました。
レンズ:標準レンズ EF-M15-45mmを装着。
撮影モード:モードダイヤルでTV(シャッター優先)を選択して1/1000秒に設定
ドライブモード:連写
今回は三脚は使わず手持ちで撮影しています。あとは列車が通るのを待つだけです。


通過する列車を早速撮ってみました。
列車が通りすぎる少し前からシャッターを押し続け「連写」で撮影。先頭から後方車両まで写すことで「広がりがある写真」になっています。
歩道橋の上からハイアングルで撮った写真は全体の雰囲気が伝わってくる写真になりますね
実はこのべストショットの前に列車を3回撮影しています... 通過列車の多い撮影場所であれば何回でも練習できます。
1日1回の蒸気機関車などの撮影はホントに緊張します。良い写真を撮るにはまずは沢山シャッターを切って練習するのがポイントです。

場所を移動しました。先ほどよりも少し低い位置から撮影してみましょう。望遠レンズに交換です。
レンズ:望遠レンズ EF-M55-200mm
撮影モード:TVモード(シャッター優先)を選択。1/2500秒に設定
ドライブモード:連写
早速通過した列車を撮影してみました。望遠レンズで撮影した写真は、車両全体が圧縮されて迫ってくるような仕上がりになっています。(圧縮効果)
先ほどの標準レンズを使った写真とは印象が大きく違うのが解るかと思います。レンズを交換することで色々な表現ができるのは一眼カメラの大きなメリットですね。
アクセントとして右下の草で「前ボケ」を作って、車両との対比も意識してみました。
【圧縮効果】
圧縮効果とは、望遠レンズを使用したときに近景と遠景とが重なって見える現象のことです。
望遠になるほど圧縮効果が強くなり、近くの被写体のすぐ後ろに遠くのものがあるように見える写真が撮影できます。

線路脇まで移動してきました。この場所はゆるやかなカーブになっていて、列車を正面から撮影すると最後尾の車両まで編成すべてをおさめることができる撮影ポイントです。
レンズ:望遠レンズ EF-M55-200mm
撮影モード:TVモード(シャッター優先)を選択。1/400秒に設定。
ドライブモード:連写
通過してくる列車を早速撮影しました。車両を内側にかたむけて走行する迫力のある写真になっていると思われます。車両後方を入れることで遠近感もありますね。鉄道写真の基本ともいえるローアングルの写真は迫力があります。
手持ちで撮影する場合、水平に撮ることに気を付けましょう。架線の柱などを目安にすると良いです。
尚、マナーの項目で後述しますが運転席にむけてフラッシュは絶対に使用してはいけません。運転中にフラッシュ光が目に入ると大変危険です。
列車のスピード感や躍動感のある表現ができるのが「流し撮り」です。流し撮りで動きのある写真を撮ることが鉄道写真撮影の楽しさのひとつでもあります。
ここではカンタンな流し撮りのコツと設定方法をお伝えします。
撮影場所は再び歩道橋に戻ってきました。まずはカメラの設定です。
レンズ:望遠レンズ EF-M55-200mm
撮影モード:TVモード(シャッター優先)を選択 1/125秒くらいから始めてみましょう。慣れてきたらシャッタースピードを遅くしていくと、より躍動感のある写真になります。
ドライブモード:連写
オートフォーカス:サーボAF
早速通過する列車を撮ってみましょう。
列車がきたら、ファインダーで追いかけて列車の先頭に同調させるようにカメラを振りながら連写をします。 慣れるまで少しコツが必要ですが、何回も練習することで上達してくると思います。

歩道橋の上から通過する列車を流し撮りしました。シャッタースピードは1/40秒にしています。先頭車両にピントをシッカリ合わせることができました。ただ、この角度からの撮影だと架線が入ってしまうのが少々気になる点です...

最初に撮影したアングルで流し撮りをしました。シャッタースピードは1/25秒です。望遠レンズを使うことでここまで近づいた写真を撮ることができました。先頭車両にしっかりとピントが合っています。架線も列車にかかっていません。また、背景の緑の木々がキレイに流れているのが解るかと思います。
今回はエントリーモデルの一眼カメラを使って鉄道写真を撮ってみました。鉄道写真が上達するコツは、やはりたくさん撮影して練習することですね。
有名な撮影ポイントでは、他の撮影者が先にいることも多いと思われます。まずは挨拶をしてみましょう。
また、撮影ポイントでは基本的に先に構えている人が優先になります。あとからきた場合はアングルに入らないよう注意しましょう。
鉄道撮影するうえでの主なマナーを以下にまとめました。
(1)走行中の列車にフラッシュを使用するのは厳禁!
運転手や乗務員のかたの目にフラッシュ光が入るとまぶしさで視界が遮られてしまいます。運転の妨げになり危険ですので絶対に使わないようにしましょう。
*オートの場合フラッシュが自動的にONになる機種もありますので要注意です。
(2)私有地や立ち入り禁止の場所には入らない。
良い写真を撮ろうと思っても線路内や他人の私有地に入ってはいけません。線路内は危険ですし、列車の運行にも迷惑がかかります。また、公共の道路であっても人通りの多い場所では三脚を使わない、カメラ機材を広げ過ぎないなど、まわりをよくみて迷惑になるようなことはしないよう心がけましょう。車を使って移動する場合でも違法駐車は厳禁です。
(3)ゴミは持ち帰りましょう。
自分で飲んだペットボトルや空き缶は必ず持ち帰りましょう。 撮影ポイントにゴミが落ちていたら拾うくらいの行動を心がけたいですね。
上記の内容は基本的なことではありますが、マナーを守って楽しく撮影をしましょう。

シリーズ最軽量 おすすめミラーレス「EOS Kiss M」
・Kissシリーズ最軽量モデル「約387g*」
・瞳に自動でピント合わせ「瞳AF」
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・演奏会など音を立てなくないシーンで便利な「サイレントモード」搭載
*EOS KISS M ブラック 質量はバッテリー・カードを含む

小型・軽量、光学ファインダー搭載「EOS Kiss X10」
・可動式液晶モニター搭載。一眼レフで世界最軽量「約449g*」
・動いても瞳を追いかける「瞳AF」(ライブビュー撮影時のみ)
・安心のバッテリー持続時間「約1,070枚」撮影可能
・一眼ならではの高画質を動画でも。「4K動画撮影」
*2019年4月9日現在(キヤノン調べ)

しっかりフォルムのこだわり派「EOS Kiss X9i」
・しっかり握れる「深めのグリップ設計」
・動きに強い「光学ファインダー」で被写体をリアルタイムに確認して撮影
・画面の広い範囲でピントが合う「オールクロス45点AF」
・はじめてでもわかりやすい説明画面「ビジュアルガイド」