お客様の一番の味方でありたい!シニアマイスター島田安澄さんの挑戦

ビックカメラの名物販売員に話を聞く連載企画「ビックな仲間たち」。第13弾は千葉駅前店でビューティーコーナーを担当する、シニアマイスターの島田安澄さんです。
大学時代のインターンシップがきっかけでビックカメラに入社した島田さん。販売士2級、サービス接遇検定準1級、コスメマイスターなど多数の資格を取得しながら、接客の腕を磨いています。接客に重きを置き、お客様からの指名も多い島田さんに接客への想いや日頃大切にしていること、今後の目標についてお聞きしました。
先輩社員に憧れて入社
──まずは島田さんがビックカメラに入社された経緯を教えてください。
きっかけは、大学3年生の夏にビックカメラのインターンシップに参加したことです。正直なところ、当時の私は家電に興味があったわけでも、接客業に携わりたいと思っていたわけでもなく、本当に気軽な気持ちでの参加でした。でも、そこで出会った社員の方に強く惹かれたんです。
当時、人事部の採用担当をしていたその方がとにかくかっこよくて(笑)……。厳しさと優しさを兼ね備えた方で、必要なときはきちんと指導してくださったんです。先輩社員との座談会に準備不足で臨んだときは「相手の時間をもらうのだから、準備をしないと失礼だよ」と教えてくださいました。
私もこういう大人になりたい、ビックカメラで働いたらこんな風になれるかもしれない──そう思ったのが入社の決め手でした。
──接客業や家電に興味があったわけではなかったのですね!
人や組織に惹かれての入社でした。いまもビックカメラ愛は誰にも負けない自信があります。それが自分の誇りですね。

──入社後はどのようなキャリアを歩んできたのですか?
入社後はまずアウトレット池袋東口店(当時)に配属されて、炊飯器や大型家電、カメラなどのコーナーを経験しました。製造年式が異なるさまざまな家電を扱っていたこともあり、商品知識を得るのに苦労しましたね。カメラが専門の会社に入ったのだから、とフォトマスターの資格を取ったのもこの頃です。
じつは途中で、人事部の採用チームで半年間働く機会もあって……。学生の前で会社説明をしたり面接の受付をしたりと、店舗以外の経験もしました。採用活動に携わったことで、ビックカメラに来てくれた貴重な人材を大切にしよう、かつての私のように「ビックカメラにはかっこいい大人が働いている」と思ってもらえるようにがんばろう、と思うようになりました。
──店舗に限らず、いろいろな経験をしてきたのですね。
その後、船橋に新店を立ち上げる話が出たので、自ら手を挙げて異動しました。そこではじめてビューティーコーナーを担当したんです。通常の店舗も、ビューティーコーナーも、右も左もわからない状態から少しずつ仕事を覚えていき、売場の責任者になることができました。
4年半勤めたところで今度は千葉駅前店がオープンすることになりました。新店の立ち上げは2回目でしたが、1回目と異なり責任者の立場で臨んだ2回目は、ほかのメンバーへの指示も出さなければならず……うまくいかないことが多くて、私のビックカメラ人生でもっとも大変な時期でした。でも、いまとなっては良い経験ができたと思っています。

お客様が知りたいのは、生の声
──ビックカメラ千葉駅前店のビューティーコーナーの特徴や強みは、どんなところだと思いますか?
当店の魅力はなんといっても販売員です!ビューティーコーナーに限らず、全販売員がお客様に寄り添った接客をしていると感じます。
ビューティーコーナーに関していえば、勉強熱心なメンバーが多いですね。新しい商品が出たらメーカーにお願いして商品を借り、実際に自分の髪や肌で試すんです。同じ売場の仲間で使用感を共有し、お客様へのご案内に活かしています。
──ビューティーコーナーでの業務で、大変に感じることはありますか?
特に大変に感じるのは美顔器の販売ですね。美顔器はヘアアイロンのように使った瞬間に効果がわかる商品ではありません。目の前でご覧いただけないからこそ、継続して使うとどのような変化が期待できるのか、お客様に使用前後の変化を想像していただきながらご案内する必要があるんです。
──お客様に使用前後の変化を想像してもらうために、工夫していることはありますか?
複数のメーカーから美顔器を借り、1か月ごとに異なる機種を試しました。お客様が知りたいのは、実際に使った人の生の声です。「私も1か月使ってみたのですが、ほかのモデルと比べて……」と話すことで、説得力のあるご案内ができるようになりました。

メーカーの担当者が来店するたびに話を聞いたり、新商品が発売される前は内覧会に出たりもしています。内覧会はメーカーの開発者も参加しているので、さらに専門的な知識や情報が得られる場です。最近は勉強も兼ねて同じコーナーの若手に参加してもらうことが増えましたが、当日得た情報はメンバー間でしっかり共有するようにしています。
自分の髪の毛は商売道具
──島田さんは多くの資格をお持ちだと聞きました。
主な保有資格は、サービス接遇検定準1級、販売士2級、コスメマイスターです。ビックカメラ独自のマイスター制度では、シニアマイスターの試験にも合格しています。
スケジュール管理や作業が苦手な私は入社3年目ぐらいのときに、作業の進捗報告を忘れたり期日までに業務が終わらなかったりして頻繁に注意されていました。自信を失っていたとき、資格を取れば「がんばっているんだね」と別の角度から見てもらえるかなと思ったのが、資格取得をがんばるようになったきっかけです。
また、衛生管理者のように店舗運営に必要な資格を持っていれば「島田がいてよかった」と思ってもらえるかもしれません。私にとって資格は、コンプレックスのある自分を守ってくれるものです。いまも1年に2つぐらいは資格試験に挑戦して、スキルアップを目指しています。

──シニアマイスターについても教えてください。
ビックカメラのマイスター制度は、統括責任者や店長などの管理職に昇進するルートとは別に、売場での専門性を磨くことで専門職としてのキャリアを築ける制度です。自分が得意な接客で会社に認めてもらえるならぜひがんばりたいと思い、制度が始まった年にマイスターに応募し、翌年にはシニアマイスターになりました。現在は最上位のエグゼクティブマイスターを目指しながら、必須資格である「家電製品アドバイザー プラチナ【※】」の取得に向けて挑戦しています。
※一般財団法人 家電製品協会が認定する家電製品アドバイザー「AV情報家電」と「生活家電」の両方の試験において9割以上の得点で合格した場合に付与される称号。

──各資格取得を通して得た学びは、普段の接客にどのように活かされていますか?
サービス接遇検定では、お客様の困りごとの解決法や、お客様を第一にした動き方を学びました。いまは個人的にヘアアイロンの販売に力を入れているのですが、ドライヤーと同様にその場で使用感がわかりやすい商品なので、お客様にはご自身の髪の毛で試していただくことをススメています。
ご購入後に「思っていたものと違う」となるのは絶対に避けたいので、お客様にはとにかく試してもらうことを心がけていますね。使用方法がわからない方はヘアアイロンのお試しコーナーへご案内し、使用方法やコツをお伝えしながら一緒に使用感を確認しています。

ただ、お客様のなかにはご自身の髪の毛で試されるのを躊躇(ちゅうちょ)される方もいます。マネキンもご用意しているのですが、お客様の立場で考えたら人工毛ではなく人毛で確認したいと思うんです。そんなときは私自身が髪の毛をほどいてデモンストレーションし、使用感を目の前でご覧いただくようにしています。私が髪の毛を短く切らないのは、髪の毛も商売道具だと思っているからです。

──お客様のお買い物体験がより良いものになるための工夫が感じられます。
たとえばご年配のお客様が血圧計を購入されたときは、お客様に確認をしたうえでその場で電池を入れて設定まで済ませておくようにしています。お家に帰ってから自分で説明書を読んで、一から設定するのはなかなかハードルが高いですよね。目の前にいるお客様に「ビックカメラで買って良かった」「またこのお店に来ようかな」と思ってもらえる接客を心がけています。
じつは以前、「売場で誰からも声をかけられなくて寂しかった」というお声をいただいたことがありました。立ち止まって商品をご覧になっている方がいるときは、「近くに電源があるので、よかったら実際にお試しください」などとソフトなご案内をし、悩まれている様子が見えたら、再度お声がけをしています。お客様の存在に気づいていることを伝えつつ、話しやすい雰囲気をつくることも大切にしていますね。

「接客といえばビックカメラ」を目指して
──ほかにも、接客をするうえで大切にしていることはありますか?
もっとも大切にしているのは、お客様に正直であることです。会社として利益を考えなければいけない部分もありますが、それよりも私はお客様に一番合うものを選んでいただきたいと思ってご案内をしています。たとえお客様が「これでいいや」と思っていても、それは別のモデルの機能を知らないだけかもしれません。知らなかった情報をお伝えして「そっちの方がいいですね」と思っていただけるご案内を心がけています。
ビックカメラでは年に一度、社内で接客コンテストを開催しています。昨年は地区予選で2位敗退と悔しい思いをしたのですが、今年は地区予選で優勝することができました。これから準決勝や決勝に臨みますが、お客様に正直でいることに重きを置いた自分の接客スタイルでベストを尽くしたいです。
決してコンテストで受賞するために接客をしているわけではありませんが、受賞者が店舗にいることでお客様に「丁寧に接客してくれる人がいるんだな」と安心していただける材料になれば嬉しいです。後輩たちにも「接客をがんばれば認めてもらえる」と思ってもらえたらと思っています。

──最後に、今後の目標や力を入れたい取り組みがあれば教えてください。
現在は店舗で昼礼が週2回開かれているのですが、昼礼の場では具体的な接客エピソードや気づき、本で学んだ接客に役立つ知識を率先してシェアしています。シニアマイスターの名に恥じないよう、お店を良くするための発信活動は今後も積極的に行っていきたいです。
「接客といえばビックカメラ」と思ってもらえるように、まずは自分が所属する店舗の接客レベルを上げたいですね。そして私個人としては、お客様の一番の味方でいる姿勢と「島田がいるから千葉駅前店に行きたい」と思ってもらえる接客を続けていきたいです。
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