ルンバとDEEBOTどちらを選ぶ?その実力を検証してみました!
ロボット掃除機といえば、かつてはアイロボットの「ルンバ」が代名詞でしたが、現在ではさまざまなメーカーからロボット掃除機が登場し、選択肢が一気に広がっています。価格も幅が広いので、購入時にどれを選べばよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、水拭き機能を搭載した「Roomba Plus 505 combo」と、コンパクトで小回りの利く「DEEBOT mini PRO」の2機種を比較しました。
吸引力や水拭きの仕上がり、利便性など、多角的な視点からその実力をチェックしました。
ロボット掃除機の代名詞と「ルンバ」と、最近人気急上昇のエコバックス「DEEBOT」
Roomba Plus 505 comboは、ルンバ初の「DualClean モップパッド」を搭載し、2つの大判円形モップパッドによる回転で水拭き掃除を行います。また、壁際の水拭き時にパッドが伸縮する「PerfectEdge」技術を搭載し、壁際まで水拭きできることが特徴です。さらに、新たに搭載された「ClearView LiDAR」で、家中の間取りを素早くマッピングできるようになりました。AutoWash充電ステーションでモップパッド洗浄から乾燥まで自動で行うセルフクリーニング機能も搭載されています。
一方、エコバックスの「DEEBOT mini PRO」は、幅28.6cm、高さ9.98cmのコンパクトなボディが特長で、家具の下など狭いスペースも難なく走行できるロボット掃除機です。搭載された「OMNIステーション」は、エコバックス史上最小サイズながら、自動熱風乾燥、ゴミ自動集塵(しゅうじん)、全自動洗浄といった多機能を備えています。さらに、ポップなデザインで、インテリアに自然と調和するフォルムも魅力です。
なお、エコバックスはまだ日本では馴染みが薄いかもしれませんが、グローバルでは有名な中国の総合ロボットメーカーです。研究開発から生産、販売まで一貫して手掛け、世界初の技術を盛り込んだ製品を多数展開。特許は1,000件を超え、技術力の高さで知られています。日本市場でも実績があり、購入後のサポート体制も整っているため、安心して選べるブランドです。
スタンダードなサイズのルンバ、コンパクトなDEEBOT
Roomba Plus 505 comboは奥行き35.7cm、幅35.1cm、高さ10.6cm。一方、DEEBOT mini PROは奥行き・幅ともに28.6cm、高さ9.98cmと、直径で約7cm、高さで約1cm小さく、実際に比べてみるとDEEBOT mini PROのコンパクトさが際立ちます。
また、モップを自動で洗浄するタイプのロボット掃除機は、水を入れるタンクと汚水を貯めるタンクがありますが、これもRoomba Plus 505 comboは大きめ。DEEBOT mini PROは、一体型なので、一度で注水と汚水の排水を同時に行うことができます。
吸引力比較(微細な砂、ペットのトイレ砂など)
それぞれ専用のアプリをダウンロードし、マッピングを終えてから掃除を開始しました。最初にテストしたのは吸引力です。
部屋の隅には黒い微細な砂、ソファの脚まわりにはペット用トイレ砂を撒いておきました。ホコリよりも重く、ロボット掃除機にとっては負荷の大きい疑似ゴミです。これらのゴミを隅々までしっかり吸引できるか、取りこぼしがないかを確認しました。なお、両機種とも吸引力は中程度に設定しています。
部屋の隅
Roomba Plus 505 combo
DEEBOT mini PRO
ソファの下
Roomba Plus 505 combo
DEEBOT mini PRO
テスト結果
| Roomba Plus 505 combo | DEEBOT mini PRO | |
| 部屋の隅にあるゴミ | 隅までピタッと本体がはまり、サイドブラシでゴミを取っている。隅は比較的キレイになっていたが、隅ではない部分に残ったゴミが気になる。 | コンパクトなので隅にも収まりやすい。サイドブラシで隅のゴミをかき集め、パワフルな吸引力で全体的にムラなく吸い込んでいる。うっすら残っているものの、これだけ取れているのは優秀。 |
| ソファの椅子まわりにあったペット用トイレ砂 | 少しだけゴミを弾き飛ばしていたが、脚まわりはキレイな状態。シングルアクションブラシが通った場所はきちんと取れている。 | サイドブラシによってゴミをソファの奥にいくつか飛ばしてしまった。脚まわりはほぼ取り切れていた。 |
| 総評 | ||
| どちらも吸引力については良好。DEEBOT mini PROは本体が小さいため、広い範囲を取りこぼさずに取れるかどうかに注目していたが、隅まで微細なゴミを吸引できていた。Roomba Plus 505 comboはキビキビしたパワフルな動きが特徴で、幅広のシングルアクションブラシが一度に広い範囲を取り切っていた。ただ、狭い場所など、小回りはいまひとつ。 | ||
液体汚れ(オイスターソース)
粘度の高いオイスターソースをフローリングに垂らし、水拭き性能のテストを行いました。飲み物や醤油などの液体汚れとは異なり、粘着性があるため除去の難易度は高めです。
今回は、どちらの機種も2枚のモップを回転させて拭き上げるタイプですが、モップのサイズはRoomba Plus 505 comboのほうが一回り大きい設計です。テストでは両機種とも通常モード、水量は中程度に設定して実施しました。
Roomba Plus 505 combo
DEEBOT mini PRO
| Roomba Plus 505 combo | DEEBOT mini PRO | |
| オイスターソースの水拭き | 一度の往復で、オイスターソースの跡がほぼ見えないほど、きれいにふき取れた。モップそのものがDEEBOT mini PROと比較しても大きいので、一度にふき取れる範囲も広い。 | 遠目でもわかるほど、オイスターソースが広がり、残ってしまった。モップが小さいぶん、今回のような粘度の高い液体は苦手のようだ。頑固な汚れは、水量を増やしたほうがよさそう。 |
| 総評 | ||
| 水拭きに関しては、Roomba Plus 505 comboに軍配が上がった。ルンバの中でも、水拭きタイプでは最上位モデルに位置するため、やはり水拭き性能は高い。DEEBOT mini PROは仕上がりが少々物足りない印象だったが、もう少しサラッとした液体であれば、きれいにふき取ることができそう。 | ||
障害物の回避
今回の掃除はフローリングがメインでしたが、あえて厚さ約5mmのカーペットを設置し、障害物回避性能を検証しました。
Roomba Plus 505 combo
Roomba Plus 505 comboはモップのリフトアップ機能を備えており、カーペットに乗り上げた際にモップが自動的に持ち上がることで、汚さずに吸引できるかを確認しました。お手入れ性能の確認のため、大量の人毛もカーペットにこすりつけています。
DEEBOT mini PRO
DEEBOT mini PROはモップのリフトアップ機能がないため、「水拭き」モードのままカーペットを掃除すると、モップで濡らしてしまう可能性があります。特にキッチンマットのような薄手のカーペットは認識しづらく、ロボット掃除機によっては検知できないこともあるため、カーペットをしっかり検知して回避できるかを確認しました。このタイプは、カーペットがある場合は、モップを外して「吸引」専用に切り替え、エリア指定機能を使ってカーペット部分だけを掃除するのがオススメの使い方となります。
| Roomba Plus 505 combo | DEEBOT mini PRO | |
| カーペットなどの障害物回避 | カーペットに乗り上げ、通常通りに掃除をしていた。途中からモップがリフトアップしたものの、間に合わずにこすってしまい、モップの汚れが付いてしまった。カーペットがある場所は侵入禁止にしておき、吸引のみのモードで掃除したほうが安心 | モップを装着した状態では、薄いカーペットでも認識し、乗り上げずにきちんと回避。ほかにも、家具や壁などに当たることが少なく、とても優秀。 |
| 総評 | ||
| 物体認識の性能については、DEEBOT mini PROは精度が高く、安心して任せられる印象だ。Roomba Plus 505 comboは本体が大きいということもあって、椅子の脚などにコツンとぶつかることが多かったのも気になるところ。 | ||
静音性
夜間などに使う場合、気になるのは騒音です。ロボット掃除機の運転中の騒音(吸引+水拭き)や、掃除終了後を確認しました。
Roomba Plus 505 combo
掃除中の機械的な音が少々気になる。
掃除終了後も充電ステーションで大きな吸引音。
DEEBOT mini PRO
掃除中の音は静か
掃除終了後は大きめの音はするものの、Roomba Plus 505 comboよりは静かめ。
| Roomba Plus 505 combo | DEEBOT mini PRO | |
| 音の大きさ | 掃除中も、掃除後も音は大きい印象。また、本体が大きいこともあって、方向転換時に椅子の脚などにぶつかることもあり、そのあたりの音も少々気になった。 | 掃除終了後、充電ステーションでの吸引音は大きめだが、掃除中はとても静か。障害物の回避性能も高いので、ぶつかるような音もないので静かな印象。 |
| 総評 | ||
| 音の大きさについては、Roomba Plus 505 comboが全体的に大きい印象。ロボット掃除機運転中の方向転換時のギッギッという音も少々気になった。DEEBOT mini PROは充電ステーションに戻ったときだけ音は大きいものの、夜間でも十分使える。 | ||
操作性とお手入れのしやすさ
どちらも高機能ですが、操作は簡単で初心者でもできます。特にマッピングは両方ともとても早くスムーズでした。
Roomba Plus 505 comboのアプリは、自動でリビングとキッチンを判別。さらに冷蔵庫なども自動で認識し、「冷蔵庫」と指定して冷蔵庫のまわりだけ掃除も可能。ただ、設定などがわかりにくく、初心者は迷いそう。
DEEBOT mini PROは自分でキッチンなどを指定する必要があるものの、シンプルな操作性でわかりやすく、迷わず使うことができた。
お手入れに関しては、長い髪の毛のからまり具合をチェックしました。
Roomba Plus 505 combo
DEEBOT mini PRO
| Roomba Plus 505 combo | DEEBOT mini PRO | |
| 操作性 | 水のタンクはフタが少々硬く、開け閉めがしにくい。 | 吸引のみのときは、モップを外しておく必要がある。 |
| お手入れのしやすさ | 掃除中も、掃除後も音は大きい印象。ただ、モップ乾燥中はほぼ音がしない。 | 掃除終了後、充電ステーションでの吸引音は大きめだが、掃除中はとても静か。 |
| 総評 | ||
| DEEBOT mini PROは、からまりにくいブラシということだが、実際に使ってみると大量の髪の毛ではからんでしまった。Roomba Plus 505 comboも長い人毛は苦手のようだ。ただ、その後のお手入れについては、前者のほうが短時間で終わった。 | ||
ライフスタイルに合わせた選択を
Roomba Plus 505 comboは、ルンバの上位モデルらしく、水拭き性能や吸引力が高く、特に頑固な汚れや広いスペースをしっかり掃除したい場合に適しています。モップの大型化やリフトアップ機能もあり、実力は十分ですが、障害物回避や静音性にはやや課題が残ります。
一方、DEEBOT mini PROはコンパクトな設計が魅力で、狭い部屋や家具の多い空間でもスムーズに掃除ができるのが強み。障害物回避の精度が高く、掃除中の音も静かなので、夜間や在宅中でも使いやすいモデルです。お手入れのしやすさも簡単だったので、高評価でした。
それぞれの特性を踏まえ、求める機能や使用環境に合わせて最適な一台を選んでください。
この記事を読んで気に入ってもらえた方は
🤍いいねやSNSでのシェアをよろしくお願いします
ABOUT このメディアについて
RANKING 人気記事
-
2025/09/30炊飯器の最上位モデルは何が違う!? お米料理研究家が徹底比較
-
2025/01/31スマートタグ4機種で検証!待ち合わせで分かった性能の違いとは?
-
2025/08/29「腰専用」SIXPADを腰に悩むデザイナーが使ってみた件
-
2025/05/12寝返りしてもぴったりフィット!「ヒツジのいらない枕」試してみた!
-
2025/09/22Bose QuietComfort Ultra Headphones (第2世代) を本音レビュー!
-
2025/08/07BOSE QuietComfort Ultra Earbuds(第2世代)本音レビュー!
-
2025/11/18Victor Wood master HA-FW5000Tを徹底レビュー!
-
2024/11/05新体験!見たい?見たくない?カメラ付き耳かきをレビュー
-
2025/09/17メガ買取で旧iPhoneを最大14万円で売りiPhone17に!査定の極意も注目!(追記あり)
-
2025/05/08バリスタが本気で選ぶ!全自動コーヒーメーカー3機種徹底比較
