更新あり:2024年ボージョレ・ヌーヴォー解禁!現地より最新状況をお届け、醸造家に話を聞いてみた!
毎年、11月第3木曜日に解禁されるボージョレ・ヌーヴォー。「ボージョレ・ヌーヴォーのフルーティーでフレッシュな味わいが待ち遠しい!」という方も多いのではないでしょうか?
「ボージョレの帝王」と呼ばれ、日本にボージョレ・ヌーヴォーを広めた立役者であるデュブッフ氏の孫のアドリアン・デュブッフさんにお話をうかがいました。
2024年11月21日に販売が開始されましたが、今年の出来や味が気になる方も是非ご覧ください!
※発売当日の様子や実際の出来栄えについてソムリエに聞いてみた最新レポートは以下より
そもそも、ボージョレ・ヌーヴォーってどういうワイン?
ボージョレ・ヌーヴォーはワインの名前で、フランス語で「ボージョレ地区の新酒」の意味。ボージョレ地区は、美食の街として有名なリヨンの北側に広がるワイン産地です。
ボージョレ地区では、主に赤ワインに使われるブドウ品種「ガメイ」が育てられています。ガメイは、イチゴやラズベリーなど赤い果実のような香り、薄めの果皮、ハツラツとした酸味が特徴。もちろん、ボージョレ・ヌーヴォーもこの品種で造られています。
じつは、「ボージョレ・ヌーヴォー」と名乗るためには、フランスのワインと農業の品質保証制度において決められた、いくつかの厳しいルールを守る必要があります。
1. ボージョレ地区で造られたワインであること
当然のようですが、大切なことです。万が一、同じブドウ、同じ製法であっても、ボージョレ地区で造られていなければ、その名を名乗ることはできません。
2. ガメイ種のみを使うこと
ガメイ種のブドウだからこそ、「ボージョレ・ヌーヴォー」ならではのフレッシュでフルーティーな味わいになります。
3. ブドウの房ごとを入れて、短期間で発酵する方法を使用すること
房ごとを入れることでイキイキしたフルーツの味わいを持った、タンニンの少ない、キレイなルビー色のワインに仕上がります。
4. 収穫は必ず手摘み
房をまるごと発酵させる方法をとるため、ブドウそのものに傷などがない状態であることが重要。手間も時間もかかりますが、手摘み収穫を行うことで、「ボージョレ・ヌーヴォー」を造るのにふさわしいブドウを集めることができます。
2024年のボージョレ・ヌーヴォーの出来は?
ワインは、まさに自然の贈り物。その年の天候などによって、ブドウの出来は大きく左右されます。
では、今年のブドウの出来栄えはどうだったのでしょうか? 「ボージョレの王子」と呼ばれ、ジョルジュ デュブッフ社で取締役を務めるアドリアン・デュブッフさんにお話を伺いました。
「今年は収穫前の時期に晴天に恵まれたため、ブドウは十分に糖分を加え、成熟できました。ジョルジュ デュブッフ社としては、今年のブドウの出来に満足しています!
2024年のボジョレー地区は、年初から初夏にかけて降雨量が多く、ブドウを雨や湿気から守るため、畑では多くの対策を行う必要がありました。しかし、その分土壌に水分を蓄えられたので、ブドウの生育に良い結果をもたらしました。
その後、特に8月後半には気温上昇・晴天が戻ったため、良い状態で成熟できたのです。収穫量は、豊作だった昨年(前年度比20%増)と比較するとやや少なめですが、例年並みだと言えます。
ブドウの品質確保は毎年の課題ですが、ジョルジュ・デュブッフ社は1930年代の創業当時から現在に至るまで、地元ボージョレ地区で300以上の生産者との強い信頼関係を維持し続けています。そのため、毎年必ず当社が、地区で一番初めに品質の高いぶどうを購入することができます」
──この秋に収穫されたブドウの出来に満足! とのことで、ワインの到着がますます楽しみになりますね。では、2024年のボージョレ・ヌーヴォーは、どのような香りと味わいになりそうでしょうか?
「収穫開始後すぐ、一番初めに醸造されたボージョレ・ヌーヴォーからは、ラズベリーや黄桃、バナナのアロマが感じられました。今年のワインは、非常にフレッシュでジューシーな味わいになりそうです」
毎年11月第三週木曜日に解禁するのはどうして?
──ほかのワインでは、あまり聞かないボージョレ・ヌーヴォー「解禁日」のルールですが、なぜ、もっと前でも後でもなく、この日が解禁日になったのでしょうか?
「1951年に、フランスでは軍隊への供給を確保するために、ワインの出荷を12月15日まで制限する省令が出されました。ボージョレ生産者協会は、ボージョレ地区の新酒(ヌーヴォー)をフレッシュなうちに消費者に届けたいという想いから、決められた日よりも早く販売したいという申請を起こしたのです。
生産者たちの想いが通じて、その年の11月13日に、ボージョレ地区の新酒は『12月15日の解禁を待たずに今現在から販売することのできるワイン』として特定されました。
当初、解禁日は11月15日とされましたが、この日が土日にあたるとワイン運搬業者がお休みになってしまい配達されないということが起こったため、1985年から11月の第3木曜日に改定されました。現在でも、世界中で解禁日の0時以前の販売・消費は禁じられています」
なるほど、フレッシュなワインを美味しいうちに飲んで欲しい! という想いを持った当時の生産者さんたちのおかげで、毎年楽しいボージョレ・ヌーヴォーの解禁日が迎えられるというわけなんですね。
なお、2024年の解禁日は11月21日(木)。ジョルジュ デュブッフ社では、その年の解禁日に必ず日本でボージョレ・ヌーヴォーを飲んでもらえるよう、発送前には社員が力を合わせて準備を進めるそう。
「毎年ボージョレ・ヌーヴォーを楽しみにお待ちいただいている日本のお客様に、いち早くボージョレ・ヌーヴォーの到着をお知らせすべく、日本向けの製品は優先的に製造しています。
10月の欧州からの出荷解禁日の翌日には、日本にジョルジュ デュブッフ社のボージョレ・ヌーヴォーが到着します」(アドリアン)
現地フランスでは、解禁日をこんな風に祝っています!
──日本でも毎年盛り上がる解禁日ですが、フランスではどのようにお祝いしているのでしょうか?
「フランスの人々は、出身地に関わらず、ボージョレ・ヌーヴォーの解禁を盛大に祝います。ボージョレ・ヌーヴォーは世界的に有名ですが、生産量の約6割はフランス国内で消費されており、現地でも多くの人に愛されているワインなのです。
本場のボージョレでは、“Les Sarmentelles des Beaujeu(レ サーモンテル デ ボージュ)” という、ボージョレ・ヌーヴォー解禁を祝うフェスティバルが、30年ほど前から行われています。
ワインの試飲会やパレード、コンサート、ストリートパフォーマンスなど、さまざまなアクティビティが5日間にわたって繰り広げられ、とっても華やかなんですよ! ボージョレから近い都市リヨンでも、解禁時間にスタートするテイスティングイベントなどで盛り上がります」(アドリアン)
ボージョレ・ヌーヴォー解禁を祝う本場のフェスティバル、とっても楽しそうです。チャンスがあれば、ぜひ参加してみたいものですね。
ボージョレ・ヌーヴォーはいろいろな食事にピッタリ!
世界中のワイン好きが楽しみに待ち望む解禁日。みんなそれぞれのたしなみ方があると思います。
軽やかでフルーティーなボージョレ・ヌーヴォーは、ワイン好きの方だけでなく、普段あまりワインを飲み慣れない方にも親しみやすいワイン。しかも、幅広い料理と合わせられるのがポイントです。
特別なごちそうはもちろんのこと、普段の料理とも楽しめるのがうれしい! 特に豚肉・鶏肉・マグロを使った和食との相性はバツグン。カツオなどの赤身魚のお料理、またチーズ(セミハードや白カビチーズなど)ともマッチします。
2024年のボージョレ・ヌーヴォーはおうちごはんに合わせて、ぜひ気軽に楽しんでくださいね!
開場日時:11月21日(木)17:30~
場所:ビックカメラ有楽町店正面イベント会場
東京都千代田区有楽町1丁目11-1
■2024年イベントスケジュール
時間 | 内容 | 所要時間 |
---|---|---|
17:45~18:00 | 記念撮影・サイン会告知 *限定10名 | 15分 |
18:05 | ボジョレー・ヌーヴォー解禁イベント開催 アドリアン デュブッフ・ラコンブ氏 紹介 |
5分 |
18:10 | アドリアン デュブッフ・ラコンブ氏 ・2024年ヌーヴォーの出来 ・試飲アイテムの説明 ・マリアージュ 乾杯 |
15分 |
18:25 |
記念撮影・サイン会(整理券をお持ちの10名) |
25分 |
18:50 | 終了 |
取材協力&写真提供:サントリーホールディングス株式会社
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- 所在地
- 東京都千代田区有楽町1-11-1
- 電話番号
- 03-5221-1111
- 営業時間
- 10:00-22:00
- アクセス
JR山手線・京浜東北線 東京メトロ有楽町線「有楽町駅」徒歩1分
>>地図で場所を見る
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