自分でできる!エアコン掃除のノウハウをプロが伝授!!

夏に冬に、一年中活躍してくれるエアコン。特に猛暑となる夏場は手放せません。生活にとってなくてはならないエアコンですが、きちんとお掃除していますか? 特にシーズンの初めは、しっかりお掃除したいもの。
業者に頼むのもいいですが、まずは自分でできるエアコン掃除をしてみましょう。今回は家事の宅配サービス「カジタク」の上田律樹さんに、自分でできるエアコン掃除の方法をレクチャーしてもらいました。
エアコン掃除の三大ポイント
2. エアコンは意外と繊細!力をかけずに掃除できるアイテムを活用しよう
3. リビングや寝室など、場所によって汚れかたもさまざま!この記事で最適なケア方法を知っておこう
エアコン掃除に特別な道具は不要

用意するのは、ハンディモップ、掃除機のアタッチメント、刷毛、スポンジ、ブラシ。これだけあれば準備万端!
エアコン掃除だからといって、特別な道具は必要なし。これならすぐに始められますね。
お掃除機能付きエアコンをお掃除しよう

まずは、最近では搭載しているモデルが多い「お掃除機能付き」エアコンの掃除方法を解説していただきました。今回は、キッチンと直結したリビングにあるエアコンを掃除します。
「一見きれいに見えますけど、よく見ると汚れがたくさんついています」

よーくエアコンを見てみると、上面や壁との接地面など、かなりホコリが溜まっているので、この辺りから掃除をしていきます。
養生をする

周囲にホコリなどが落ちないように、養生をします。エアコンの真下に新聞紙などを敷きます。
「エアコン掃除の前は必ずコンセントを抜いてください」
なお、ご家庭によってはコンセントが埋め込み式で見えない場合もあると思います。その場合はブレーカーから電源を落としておきましょう。
外側のホコリを取る
エアコンの外側をきれいにしていきます。
「ホコリを取っていきます。ハンディモップでエアコンの上側にあるホコリを落としていきましょう」

では、エアコンと壁の間の汚れはどうすればいいんでしょう?

「掃除機にブラシのアタッチメントを付けると、隙間の気になる汚れを取ることができます」
ただ、完璧にきれいにするのは難しいとのことなので、ある程度きれいになったらよしとしましょう。

外側の掃除はこのくらいでOK。これだけでも気分よくなりますね。
エアコンの中を開けてみよう
外側の掃除が終わったら、いよいよ中を開けてみます。さあ、どんな感じかな……?

ま、真っ黒……。
「フィルターがかなり汚れていますね。このモデルのフィルターは、白いはずですが真っ黒です。これはホコリと油が固まってしまっている状態です」
このエアコンはお掃除機能がついているので、まだマシなほう。お掃除機能がないエアコンの場合は、ホコリの塊でモコモコになっていることもあるそうです。
「フィルターはあとで掃除するので、まずは本体の汚れを拭いていきましょう」

本体の汚れている部分をタオルなどで拭いていきます。汚れがひどい場合は中性洗剤(市販の掃除用洗剤や食器用洗剤でOK)をつけて拭きましょう。
ちょっと拭くだけでも結構きれいになりますね。
ルーバーは優しく拭こう

風が吹き出すルーバー部分。実はここがとても汚れているとのこと。
「ルーバーの掃除は気をつけてください。非常に薄い部品なので、ちょっと力を入れるだけでも割れてしまう可能性があります」
そうなんですね。じゃあ、どうやって掃除をすればいいんでしょうか。


「雑巾などで軽くこするか、筆を使ってサッとなでるくらいでいいと思います。それでも汚れが落ちない場合は、プロにお任せしたほうがいいですね」

慎重に掃除をすれば、ここまできれいになります。

ルーバーの外側もきれいに拭いておきましょう。
吹き出し口内部はプロに任せよう

ルーバー奥を覗くと吹き出し口が見えます。実はこの辺りはカビが発生しやすい場所。でもここはあまり触らないほうがいいとのこと。
「ご家庭で割り箸などを使って掃除される方もいますが、とても繊細な部分なので折れてしまうことがあります。できれば、ここの掃除はプロに任せていただきたいですね」
それでもどうしても掃除したい! という場合は、100円ショップなどで売っている「ベンダー」というお掃除道具が役立ちます。

「これである程度奥まで掃除ができますが、無理は禁物です」
はい、気をつけたいと思います。
フィルターとお掃除機能ユニットを外す
お次はエアコン内部のお掃除です。

まずは、お掃除機能ユニットを取り外します。この辺りはお使いのエアコンによって異なります。

フィルターを外していきます。あまり力任せに引っ張ると折れてしまうこともあるので、慎重に。
エアコンの機種によってはHEPAフィルター【※】などがあるので、それも外しておきます。

すべて外しました。
【※】花粉やほこり、ウイルスなど、空気中のごく小さな粒子を捕集することができる高性能なフィルターのこと。

本体の汚れている部分をモップなどで拭いてホコリを落とします。
フィルターを外した部分にも汚れがついています。ここはかなり繊細なので、刷毛やブラシで軽くこするくらいにしておきます。
「力を入れると折れてしまうことがあるので、本当に軽くなでるくらいでいいと思います。ここもしっかり掃除したいという場合は、プロに任せたほうがいいですね」

「見えている汚れは、雑巾やクリーナーシートなどで軽く拭きましょう。細い部分は折れやすいので、くれぐれもご注意を。特に古いエアコンの場合は要注意です」
お掃除機能ユニットを掃除する
お掃除機能ユニットのお掃除は簡単です。

この機種はローラーが入っていたので、そのローラーに付着したホコリを掃除機で吸いとります。
ダストボックスも掃除機でお掃除します。
「お掃除機能の掃除の頻度は、メーカーによって異なります。だいたい1年に1回というメーカーが多いのではないでしょうか。メーカーによっては半年に1回、3カ月に1回というものもあるので、説明書に書かれている頻度で行うのがいいでしょう」

ついでにHEPAフィルターも掃除。こちらも掃除機で吸うだけで大丈夫です。
フィルター掃除
エアコン掃除のキモ、フィルターを掃除していきます。
「今回のフィルターはかなり汚れが頑固なので、しっかり洗っていきましょう」
ということで洗面台へ移動。フィルター掃除は、水が貯められる場所であれば洗面台でもキッチンでもお風呂場でも大丈夫です。
「通常、フィルター掃除はホコリを水で洗い流すだけでいいのですが、今回は油汚れがひどいので、中性洗剤を使って洗っていきます」

フィルターに中性洗剤をつけて、ブラシで軽くこすりながら汚れを落としていきます。このとき力を入れすぎるとフィルターが破損する可能性があるので、優しく洗いましょう。
「中性洗剤でも汚れが落ちない場合は、アルカリ性洗剤を使うといいでしょう。ただし、洗剤を使うとフィルターにダメージを与えてしまうので、できれば洗剤は使わずに洗いたいところです」
基本的には、フィルターに洗剤をつけて汚れを浮かせて、ブラシで流していきますが、それでも汚れが落ちづらい場合はどうしたらいいでしょうか。
「お湯を張って洗剤を入れ、しばらくフィルターをつけ置きしておいてから洗うと、落ちやすくなります」
なるほど、つけ置きですね。頑固な汚れにはつけ置き、覚えました。

洗剤をつけては洗い、つけては洗いを繰り返した結果、ここまできれいになりました。心なしか、上田さんも満足そう。

お掃除終了です。見違えるほどきれいになっていますね。

右側が掃除前、左側が掃除後です。いやぁ、こんなに汚れていたんですね。
「キッチン近くにあるエアコンは、油でフィルターが汚れやすいんです。また、ホコリ、ペットの毛、タバコの煙などでもフィルターは汚れます。できれば2週間に1回くらいはフィルター掃除をしたほうが、お手入れが楽になると思います」

フィルターの掃除が終わったら、風通しのよいところに干しましょう。
なお、フィルターは洗えばきれいになりますが、経年劣化で割れてしまうこともあるとのこと。
「フィルターにも耐用年数というものがあるので、メッシュ部分が切れたり枠が割れてしまったりすることもあります。そうなった場合は、ほとんどのメーカーでは部品としてフィルターを販売しているので、取り寄せて交換するのがいいでしょう」
エアコン洗浄スプレーやカビ防止スプレーはいつ使う?

最近では、スプレー状のエアコン洗浄剤やカビ防止剤が売られています。手軽にエアコンがきれいになるということで人気商品ですが、プロはどう使うのでしょうか。
「スプレー式のエアコン洗浄剤は、エアコン内部の汚れをスプレーで押し出してドレンホースに流していくというものです。一定の効果はありますが過信は禁物です」
これらはどのタイミングで使えばいいのでしょうか。
「どちらも基本的には、一度エアコン掃除をしてきれいになった状態で使うのが基本です。エアコン洗浄剤は、汚れた状態で使うとホコリがドレンホースに詰まってしまうことがあるので、最後の仕上げとして使うのがいいのではないでしょうか。エアコン内部が乾燥しているタイミングがベストです。カビ防止剤も、掃除の仕上げに使えば、ある程度カビの発生を抑えることが可能です」
エアコン洗浄スプレーやカビ防止スプレーは、エアコン掃除の後、エアコン内部が乾燥しているときに使いましょう。


フィルターとお掃除機能ユニットを装着
フィルターが乾燥したら、エアコンに装着していきましょう。HEPAフィルターなどがあるエアコンの場合は、フィルターより先に装着する必要があります。


お掃除ユニットも装着したら、本体のカバーを降ろして装着完了です。掃除にかかった総時間は、およそ1時間ほど(フィルター掃除がたいへんだったので)。この後試運転をしたところ、お掃除前に比べて風量がアップしているのがわかりました。
お掃除機能は月1回程度でも十分
上田さん曰く、「毎回動作させるよりも、月に1回程度で十分効果はある」そうです。
ちなみにメーカーも同じ頻度で推奨をしています。(「自分でできるエアコンクリーニングの範囲は?やってはいけないクリーニング方法もご紹介」|ダイキン工業株式会社 )

月に1回程度、手動でフィルター掃除を作動させるほうがエアコンには優しい。
お掃除機能なしのエアコンを掃除する

さて、お次はお掃除機能のないエアコンのお掃除です。設置場所は寝室です。基本的にはお掃除機能付きエアコンとほとんど変わりません。

まずは養生です。今回使用したのはマスカーというもの。マスキングテープにビニールシートが付いているので、簡単に養生ができます。コンセントも抜いておきましょう。
フィルターを掃除する
この後は、エアコンのカバーを外してフィルターを取り外し、掃除をしていきます。

それほどフィルターは汚れていないので、水洗いだけでOKです。
フィルター取り付け

エアコンの外側の汚れが気になる場合は、拭き掃除を行いましょう。そして、フィルターが乾燥したら取り付けていきます。
カバーを閉めたら、養生を外します。あとはコンセントを入れて、試運転をして動作確認をしたら終了です。
お掃除機能付きに比べ、簡単に終わります。フィルターがひどいことになる前に、こまめに掃除するのがいいでしょう。
ホースにキャップを取り付けよう
エアコンで冷房運転をすると、内部に結露ができます。この結露を外に逃がすために、屋外にドレンホースというものがあります。
じつはこのドレンホースから、虫が侵入してくることがあります。それを防止するためには、ホースの先に防虫キャップを取り付けましょう。


防虫キャップを取り付けていきます。

取り付け完了です。簡単ですね。
「防虫キャップにはいろいろな種類がありますが、排水用の穴が側面にまである タイプがオススメです。
「また、エアコン掃除をした直後はドレンホースをつたってホコリが流れてくることがあるので、エアコン掃除後1週間くらいしたら防虫キャップを外して、ホコリが溜まっていないか確認してください」
エアコン掃除のタイミングとオフシーズン
今回家庭でできるエアコン掃除を教えていただきましたが、エアコン掃除をするタイミングはいつが最適なのでしょうか。
「基本的にはエアコンシーズン前です。冷房を使う前なら6月くらいがいいでしょう。暖房も使う場合は、11月くらいでしょうか。もちろんフィルターの掃除はシーズン中は定期的に行ってください」
冷房しか使わないという場合は、冬場はカバーをかけておくのもいいそうです。
「冷房のシーズンが終わったら、一度掃除をしてエアコン用カバーをつけておくと、外装の劣化を抑えることができます」
定期的にプロにお掃除してもらえば、エアコンの寿命がアップ!
この記事を見て、自分で掃除をするのは難しい、もっと徹底的に掃除をしたいという場合は、プロにお任せしましょう。
上田 律樹 家事の宅配 カジタク |
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