「ワインは気軽に楽しめる!」ビックカメラのソムリエ小笠原直人さん

ビックカメラの名物販売員にお話を聞く連載企画「ビックな仲間たち 」。第2回は有楽町店のビックカメラのお酒の専門店「ビック酒販 」のマイスター小笠原直人さんです。ソムリエの資格を持つ小笠原さんが、ビックカメラで働く理由、ワインへの想い、ワインの選び方などについて語ってくれました。
ワインをもっと広めたいという想いでビックカメラに
──本日はよろしくお願いします。小笠原さんは、なぜソムリエになられたのでしょうか。
学生時代にイタリアンレストランでアルバイトを始めたときに、ワインに目覚めました。そこからお酒全般が好きになりまして、大学卒業後はバーテンダーとして働いていました。
その後、レストラン勤務などを経てワイン専門店に転職して、いろいろな世界のワイン生産者のところへ買い付けなどに行っているうちに、ワインにハマっていったんです。ソムリエの資格を取得したのは25年くらい前になります。
──ビックカメラにはどういう経緯で入社されたんですか?
入社したのは5年ほど前になります。ビック酒販の存在は以前から知っていました。コロナ禍以前は、店内で試飲コーナーを設けていたり、ワイン専門店レベルのとてもいいものを提供していたりと、挑戦的なことをしていて面白いなと思っていました。そんなときに、ビックカメラがソムリエを募集しているのを見かけて応募しました。

大きな市場でどのようにワインが動いているのかを見てみたいという気持ちと、ワインに馴染みのない方にワイン好きになってもらいたいと いうことで、ある意味挑戦のような気持ちで入社しました。
──先ほど、ビックカメラがソムリエを募集していたというお話がありましたが、ビックカメラには何人くらいソムリエの方がいらっしゃるんですか?
それぞれ各店舗を中心に10人くらいが配属されています。

──普通、ビックカメラにソムリエがいるとは思いませんよね(笑)。ご自宅にワインセラーもあったりするのですか?
ありますよ。ワインは温度や湿度次第で味が変化しますから。でも、ワインセラーがあるのがすごいという風に思ってほしくないんですよね。いまはリーズナブルな価格の小型のセラーもありますから。
──ワインって、特別な日に飲むものと思っている方も多いような気がします。
そんなことないですよ。ごく普通に、日常的においしいワインを飲んでいただきたい。海外の産地では、コップに入れてみんなでワイワイ談笑しながら飲んでいます。そういう文化を日本でも広めていきたいですね。
お酒に関するあらゆることを相談できる売場
──ビックカメラのお酒売場 、ビック酒販ではどんな商品を取り扱っていますか?
ワインはもちろんですが、ビールや日本酒、焼酎、ラム酒やテキーラなどのスピリッツ系、ウイスキーなど、幅広いジャンルのお酒を取り揃えています。もちろん、ノンアルコールの飲料や割物もあります。そのほかワインセラーやグラスといった、お酒に関するものはほとんど取り扱っています。

また、私以外にもそれぞれのジャンルに強いスタッフがいますので、わからないことがあればお気軽にお尋ねいただきたいと思います。日本酒の利き酒師や焼酎の利き酒師、テキーラマエストロなどを持った社員も、店舗によっては在籍しています。

──酒販スタッフの方は、どんなことを教えてくれるのでしょうか。
ワインであれば、食事の内容や飲むシチュエーションなどをお伺いして、マッチする商品をご紹介します。季節なども関係してきますね。暑い時期は爽やかな白やロゼワインだったり、寒い時期は温かいお料理に合うワインをおすすめしたりします。お客さまとの会話を楽しみながら、どういうシーンで飲むのかを想像しておすすめさせていただくのは、楽しいですね。
もちろん、ワイン以外のお酒に関しても、それぞれの専門スタッフが対応させていただきます。特に難しく考えずにお声掛けいただければと思います。
ビック酒販での人気ワイン&小笠原さん注目のワインは?
──小笠原さんがいま注目されているワインはありますか?
最近は、ワインの生産地が増えています。地球温暖化の影響で、ワイン用のぶどう生産地の北限が広がっているためです。たとえばイギリスなどもワインの生産を始めていますし、ロシアや中国もものすごい勢いで伸びています。日本にも入ってきていますよ。
また、日本のワインもレベルが上がっていて、国際的にも評価が高いワインもあります。ただ、日本はワイン用ぶどうの産地が少ないためまだ少し高価ですね。
──ビック酒販ならではのお酒などもあるのでしょうか。
ビック酒販直輸入のワインや、特約店契約をしている日本酒などもあります。バイヤーが交渉して、マニアックな商品も少しずつ増やしていっています。

──ビック酒販での人気のワインについてお聞かせください。

まずは、ニュージーランドの「マナ・バイ・インヴィーヴォ ソーヴィニヨン・ブラン」です。果実感が強く、ハーブ系や南方系のフルーツの香りもある白ワインです。酸味のバランスがほどよく飲みやすい爽やかな辛口タイプで、食事に非常に合わせやすいワインです。
次はアメリカの「ブレッド&バター シャルドネ 2022」です。オバマ元大統領が会食で飲んだことで人気になっている白ワインです。名前から連想される、パンやバターのようなオイリーなニュアンスを持ちながら、濃縮したパイナップルやアプリコットのような果実感もしっかりある、8か月間樽で熟成されたボリュームのある1本です。
最後はアメリカの「オー・ジー・ヴィー オールド・ヴァイン・ジンファンデル ロダイ 2020」です。重厚なフルボディの赤ワインで、ワインそのものの色も濃く、ぶどうの香り が強いのが特徴です。
いずれも2,000円台とお求めやすい価格帯なので、お気軽に飲んでいただけます。
──小笠原さんご自身のおすすめワインも教えてください。

まずはオーストラリアの「タルターニ Tシリーズ スパークリング」です。これはシャンパン(シャンパーニュ地方の発泡ワイン)と同じ品質のぶどうを使っている、非常 にいいスパークリングワインです。製法もシャンパンと同じ、手間ひまのかかる作り方なので、泡が細かくて飲み口がいいんです。熟成してから出荷するため、果実感も高めで、乾杯にふさわしいワインです。
次にギリシアの「サントール・ロディティス アンフォラ・エイジング スキン・コンタクト」。カテゴリ的には白ワインですが、ぶどうの皮を果汁に漬けるスキンコンタクトを行うことで、皮の渋みや深みを出したオレンジワインになります。普通の白ワインよりは渋みもありますが、オレンジの皮のような味わいがあります。
もう1本がフランスの「ブルゴーニュ・コート・シャロネーズ・モン・タヴリル V.V. 2022」です。価格は抑えめですが、いい赤ワインです。ピノノワールというぶどうを使い、柔らかく華やかでエレガントなスタイルです。とても飲みやすく仕上がっています (各種在庫状況は店舗へお問い合わせください)。
ワイン選びに重要なのはシチュエーション
──ワインはいろいろな種類があって、難しいというイメージがあります。
私はそのイメージを払拭したいと思って、この仕事をしています。ワインは敷居が高いと思われがちですが、もっと気軽に楽しんでいただきたいんです。

──ワイン初心者の方からご相談を受ける場合、どんなことを質問しますか?
一番重要なのはシチュエーションですね。バーベキューに持っていきますなどと言っていただくだけで、こちらもイメージができますから。1人なのか2人なのか、もっと大勢なのか。屋外か屋内か。それによっておすすめするワインも変わってきます。
──わりと大雑把でいいんですね。
はい。ビールならどの銘柄が好きとかも参考になりますね。
──ワインはボトルやラベルのデザインもさまざまですが、いわゆる「ジャケ買い」をする方もいらっしゃるんでしょうか。
いらっしゃいますよ。ボトルやラベルのデザインには、作り手のイメージが反映されていることが多いので、見た目のイメージと味は連動していることが多いかもしれません。
スタイリッシュなデザインのものはスッキリした味わいのものが多いですし、ラベルにかわいいイラストが入っていたりすると、柔らかい味わいのものが多いと思います。
──ボトルやラベルのデザインから、ある程度は推測できるんですね。
デザインと大きく印象が違うというのは、それほど多くないのではと思います。
お客さまの「美味しかった」の声がうれしい
──ビック酒販での仕事のやりがいはどんなところに感じていますか?
お客さまにご紹介したワインを、「美味しかった」と言っていただくことが一番ですね。

印象に残っているのは、ワインセラーをご購入いただいたお客さまですね。その後、ワインセラーに入れるワインを買いに来てくださったんですよ。それがうれしくて。
私は長年お酒を売る仕事をしていますが、ワインセラーを売るというのはビックカメラに入社するまではありませんでしたので、たいへん心に残っております。
ワインセラーという高額なものを買っていただいて、さらにそこに入れるワインまで買っていただけたというのが、うれしいことですし、やりがいも感じました。
──そのときはどのくらいワインを購入されたのですか?
何ケースも買っていただけましたね。
──結構大きなワインセラーだったんですね。いまはコンパクトなワインセラーもありますよね。
4本とか6本用というのもありますね。気軽にワインを楽しめるので、とてもいい商品だと思います。ワインセラーと聞くとなんだかおおげさに感じられるかもしれませんが、そういう小さいワインセラーを置くだけでも、ワインが身近に感じられるようになると思います。
「ソムリエになりたい」と思ってもらえるような存在に
──これからの小笠原さんのお仕事の展望を教えてください。
一昨年マイスター を取得しました。その理由は、もっと接客を続けていきたい、お客さまとのコミュニケーションを重視したいと思ったからです。
酒販部門での仕事は、直輸入ワインの選別や問屋さんとの価格交渉などの仕事もありますが、いまは売場で多くのお客さまにワインの魅力を伝えていく仕事をしたいと思ってます。
また、ビック酒販のスタッフが、私の姿を見て「ソムリエになりたい」と思ってもらえるような存在になれればいいという気持ちもあります。
とにかく、ワインをはじめ皆さまの好みのお酒を、気軽に楽しんでいただけるよう、これからもお力添えができる存在でありたいと思っています。

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- 所在地
- 東京都千代田区有楽町1-11-1
- 電話番号
- 03-5221-1111
- 営業時間
- 10:00-22:00
- アクセス
JR山手線・京浜東北線 東京メトロ有楽町線「有楽町駅」徒歩1分
>>地図で場所を見る
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