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XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR

2025/02/20
XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR

比較的望遠レンズが少なかったXFマウントに、フルサイズ換算で229mmから914mmの驚異的な画角を発揮する高倍率超望遠ズームレンズが登場しました。本体重量は1605gと手持ち撮影を可能にするコンパクトなサイズで、APS-Cサイズのミラーレスカメラの機動力を最大限に生かつつし、スポーツ、乗り物、動物、鳥など様々なジャンルで迫力に満ちた画を狙うことが楽しくなるレンズです。

18倍の望遠鏡にも匹敵する焦点距離900mmを超える驚異的な画角は、ファインダーを覗いただけでも迫力に満ちた被写体が圧倒的な存在感をまとって目に迫ってくるかのようです。

超望遠ズームレンズでありながら鏡胴はスッキリコンパクトにまとまっていて(個人差はありますが)アクティブな手持ち撮影をおこなうことが十分可能です。東京スカイツリーを見上げるように手持ちしたレンズを上向きに持ち上げても楽に撮影できました。

撮影した範囲は地上から300m以上離れているだけに肉眼ではその巨大さが今ひとつ実感しにくいですが、914mmもの超望遠域で撮影した画像を見ると圧倒されるような迫力ある存在感が、画面いっぱい広がっていることが一目瞭然で伝わってきます。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/9
  • 露出時間:1/250秒
  • ISO:125
  • 露出補正:-1ステップ
  • 露出モード:標準プログラム

距離が離れていたり危険で近寄ることができない撮影ポイントでも、この超望遠レンズならば安全な場所から被写体をグッと引き寄せることができます。ファインダーやモニター越しの画像はまるで望遠鏡を覗いているかのような存在感を伴って覗いている目に迫ってきます。レンズを構える前に被写体を目視しながら、さて、これからどのように切り取って画にまとめようか、とワクワクした気持ちがわき上がる超望遠域の撮影は、撮影者のセンスがダイレクトに生かせる面白さを感じます。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/1600秒
  • ISO:1250
  • 露出補正:-1ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

手前上部に写っている青い橋は駒形橋、その下に見える赤い橋は吾妻橋、吾妻橋のちょっぴり下に見えるのがすみだリバーウォーク、一番奥に改修工事をしている言問橋。直線距離約3kmに渡り架けられている4つの橋をグッとくっつくように圧縮して写すことができました。まさに、驚異的な圧縮感です。肩に掛けられるレンズからこれほどダイナミックな画を写すことができるのです。

画像のヌケが少し良くありませんが、撮影日はとても暖かかったので隅田川から立ち上る水蒸気までもギュッと圧縮していることの証左です。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/7.1
  • 露出時間:1/1000秒
  • ISO:250
  • 露出補正:-1ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/1600秒
  • ISO:320
  • 露出補正:-1ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

コンパクトにまとまった超倍率ズームレンズですと実際の解像力や描写力の性能が気になりますが、高い光学性能を持つスーパーEDレンズ4枚・EDレンズ3枚が組み込まれたレンズ設計に抜かりはありません。長い焦点距離を持ちながら色収差が抑えこまれシャープな高い解像力を発揮します。

象の目を中心に超望遠域で撮影すると、細かな皺がびっしりと伝う象の皮膚の質感は目が痛くなるほど細かな描写力が確かめられました。撮影に使用したX-T5の4020万画素の描写力にしっかり受け止めています。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/500秒
  • ISO:320
  • 露出補正:-0.7ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

最望遠端での作例撮影をしていたとき、この感覚はマクロズームの撮影と同じだな、と感じました。

近接と望遠では一見真逆のようですが、肉眼では不可能なほど被写体にアプローチできる共通点があります。

被写体をどのようにアップにして切り取るか、マクロレンズ同様に超望遠域のレンズの楽しさも一度知るともう離れられなくなるかもしれません。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/6.4
  • 露出時間:1/250秒
  • ISO:200
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

X-T5の機能のデジタルテレコンをを使用して2倍のクロップ撮影を試してみました。
フルサイズ換算で914mm×2倍=1828mm! 手持ち撮影で1800mm、これは凄い撮影体験ができるはずです。

普通に見るだけでも迫力満載の虎ですが、この拡大画像をファインダーで観たときは足が震えそうになりました。この恐ろしい目の据わり方、肉食獣の頂点に立つ猛獣の凄まじい眼力、もし200ズームでこの写真と同等のアップを狙えば、命の保証はないかもしれませんね。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/320秒
  • ISO:1250
  • 露出補正:-0.7ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

自分のテリトリーを周回しながら警戒する狼を手持ち撮影で追ってみました。

一般的な600mm超望遠ズームに比べて二割ほど軽量化されているそうで、個人差はあれど多くの方に手持ち撮影を楽しんでいただけるコンパクトなサイズ間にまとまっています。インナーズームが採用されているので全長の変化がなく、重心のバランスが整っていてホールディングも快適です。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/6.4
  • 露出時間:1/500秒
  • ISO:2000
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

手持ち撮影で被写体にアプローチできるアドバンテージは、鳥や昆虫など小さな被写体で威力を更に発揮することでしょう。三脚や一脚をつけて動き回る被写体を追い求める労力から解放されるので、機動力がアップすることは間違いありません。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/500秒
  • ISO:1250
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

5.0段の強力な手ブレ補正機能が搭載されているので、スローシャッター撮影はもちろん、高倍率の撮影時にファインダー像がぶれることないので安定して構図を決めやすいメリットもあります。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/7.1
  • 露出時間:1/1000秒
  • ISO:10000
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

900mmを超える焦点距離を生かせば空港のデッキからでもバリエーションに富んだ
作品撮影を狙いやすくなりそうです。アップだけでなく広め目の構図が選択できるのもズームレンズの利点です。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/6.4
  • 露出時間:1/1600秒
  • ISO:400
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

離陸前に暖気運伝を行ってるジェットエンジンを影と一緒に切り取るようにアップにしてみました。タービンはややゆっくりと回転しているのですが高速シャッターでピタリと動きを止め、影との対比をシンプルにまとめてみました。被写体を自分のセンスで大きく切り取るように構図を探すのが望遠域の楽しみではないでしょうか。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/6.4
  • 露出時間:1/2700秒
  • ISO:400
  • 露出補正:-2ステップ
  • 露出モード:標準プログラム

ゆっくりと回転しているタービンを高速シャッターで動きを止めると、鈍く黒光りするファンの渋さに満ちた質感を高い解像力で写し出しました。

じっくり観察することはない部分だけに超望遠域で写し出された質感が目に焼き付きます。超望遠域での撮影はあたかもルーペで被写体を拡大して細かい質感を楽しむような面白さを感じます。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1600/秒
  • ISO:1250
  • 露出補正:-1.3ステップ
  • 露出モード:標準プログラム

離陸する旅客機の背後に写り込んでいる東京ゲートブリッジも旅客機に負けないほどの存在感です。拡大して写すだけでなく背景も考えながら構図を決める楽しみがより味わえるのも超望遠域をもったズームレンズを使う醍醐味でしょう。

手持ち撮影を可能にしたコンパクトな超望遠ズームレンズのフットワークの軽さを武器に、様々なフィールドに飛び出して被写体の新たな魅力を見つけ出すことが楽しくなるレンズです。

  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/6.4
  • 露出時間:1/2000秒
  • ISO:160
  • 露出補正:-1.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先
  • カメラ:FUJIFILM X-T5
  • レンズ:XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR
  • 絞り値:f/7.1
  • 露出時間:1/1000秒
  • ISO:160
  • 露出補正:-1ステップ
  • 露出モード:標準プログラム
 
この記事で紹介した商品
カメラレンズ XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR [FUJIFILM X /ズームレンズ]
カメラレンズ XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR [FUJIFILM X /ズームレンズ]
望遠150mm-超望遠600mmの焦点距離を備えた富士フイルムXマウントの超望遠ズームレンズ。遠く離れた野生動物・野鳥やスポーツなどの撮影におすすめです。
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2024年1月までにビックカメラ.comで掲載された記事はこちらをご覧ください

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