Bic Photo Style -カメラの沼へようこそ-

SONY α1II

2025/01/30
SONY α1II

卓越したAFシステムと秒間30コマの超高速連写でシャッターチャンスを確実にとらえる「α1」が登場したときは大きな衝撃が走りました。それから約4年、大きな進化を遂げた「α1II」の登場です。

センサーはα1から変更はありませんが、ダイナミックレンジ・高感度耐性が大幅に改善されました。AIプロセッシングユニットによるリアルタイム認識AFやプリ撮影が搭載され、ハード面では4軸マルチアングルモニターやエルゴノミクスデザインによるホールディングの向上など使い勝手も大きく進化しています。

ブラッシュアップされたフラッグシップ機が写し出す作例をご覧ください。

読むだけでもその凄さが伝わってきそうな有効約5010万画素メモリー内蔵フルサイズ積層型CMOSセンサーで公園の樹木を撮影してみました。細かい枝の一本までくっきり分離して映し出されています。澄み切った空気まで写し出されているかのような透明感あふれる描写力です。一目見ただけで卓越した高解像力が伝わってきます。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 28-70mm F2 GM
  • 絞り値:f/13
  • 露出時間:1/160秒
  • ISO:100
  • 露出補正:-1.3ステップ
  • 露出モード:絞り優先

α1から進化した機能の一つ、チルト式+バリアングル式の4軸マルチアングル液晶モニターを使ってローアングル撮影してみました。筆者はスティール撮影では光軸のずれないチルト式の方が好みなので液晶モニターを手前に倒して撮影しましたが、まさにチルト式そのものといってよいほど操作性が自然に感じました。

必要に応じて両方式を使い分けできるので、動画撮影だけでなく静止画像でもバリアングル式の方が使いやすい方はそちらを選んでいただいても自然な操作性で快適に感じることでしょう。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 28-70mm F2 GM
  • 絞り値:f/14
  • 露出時間:1/80秒
  • ISO:100
  • 露出補正:-1.3ステップ
  • 露出モード:絞り優先

作例撮影で公園内を歩いている最中にユリカモメが飛来してきたので、サッとα1IIを向けて連写しました。画角が広めだったのでユリカモメは画面の中では小さな被写体で、4枚目以降はドンピシャにピントが食いつきその後はピタリと追従し続けました。AIプロセッシングユニットによるリアルタイム認識AFの威力を目の当たりにしました。予期せぬシャッターチャンスへの対応力が抜群なのは、さすがフラッグシップ機です。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 28-70mm F2 GM
  • 絞り値:f/3.2
  • 露出時間:1/2000
  • ISO:100
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

※α1IIのAFは[人物][動物][鳥][昆虫][車/列車][飛行機]に対応し、より幅広い被写体に対応できるようになりました。[動物]に対する認識性能は約30%、[鳥]に対する認識性能は約50%も向上したそうです。実物を被写体にしてAF性能を検証してみました。

営巣のため小枝をくわえながら飛ぶカワウをAFモードの鳥で連射すると、小枝が顔にかかっているのにAFポイントがしっかり目に食いついて追従し続けました。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/2000秒
  • ISO:500
  • 露出補正:+0.7ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

急に目の前に現れた野良猫でしたが、瞬時にAFポイントが瞳を捕らえました。動物に対する認識性能がα1より約30%向上したそうです。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/1000秒
  • ISO:1000
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

手前に木の枝や葉が入り組むAFが迷いやすい場面ですが、AFポイントが小さな四角になって鳥の目にぴたりと吸い付くように張り付きました。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/500秒
  • ISO:3200
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

鼻の上にカメムシが止まっていることなどまったく気にかけずくつろいでいるツキノワグマがとても可愛らしく、設定を気にもせず夢中でシャッターを押すと、感度をオートに設定していたのでISO10000まで上がっていました。

画像を見るとこれが本当にISO感度10000で撮影したの?、と最初は信じられませんでした。センサーはα1と同じですがプロフォトグラファーから要望が多かった中高感度の低ノイズ性能をチューニングしたそうです。撮影画像から高感度での粒状性が格段に進歩していることがはっきりわかりました。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/400秒
  • ISO:10000
  • 露出補正:-1.3ステップ
  • 露出モード:絞り優先
  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/400秒
  • ISO:640
  • 露出補正:-1.7ステップ
  • 露出モード:絞り優先

ソニー製カメラではα9IIIで初めて搭載されたシャッターを押す瞬間をさかのぼって記録される「プリ撮影」がα1IIにも搭載されました。今まで撮影がかなり難しかった鳥の飛び立つ瞬間もプリ撮影を使用すればシャッターチャンスを確実にものにできます。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/2500秒
  • ISO:1600
  • 露出補正:-0.7ステップ
  • 露出モード:シャッター優先
  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/2500秒
  • ISO:3200
  • 露出補正:-0.7ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

ナナクサインコが種の殻から実だけをついばむ瞬間もジャストタイミング。通常の撮影ではこのタイミングでシャッターを押すのは予知能力≠ナもなければかなり難しいはずです。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/2500秒
  • ISO:2000
  • 露出補正:-0.7ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

同じセンサーを搭載したα1に比べてダイナミックレンジも広くなり、より表現の幅が広がりました。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/400秒
  • ISO:100
  • 露出補正:-2ステップ
  • 露出モード:絞り優先

超高速連写は電子シャッターになり、ローリングシャッター歪みが気になるところです。しかし「α9II」に比べて1.5倍も歪みが抑えられたアンチディストーションシャッターが搭載されているので、動体撮影の歪みは感じられませんでした。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/10
  • 露出時間:1/640秒
  • ISO:100
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:シャッター優先
  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/1600秒
  • ISO:250
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先
  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/2000秒
  • ISO:250
  • 露出補正:-1.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先
  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/2000秒
  • ISO:500
  • 露出補正:-1.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

東京湾を出港・帰港する二隻のタンカーがすれ違う瞬間を望遠レンズの圧縮効果で重ねてみました。一瞬のシャッターチャンスでタイミングがかなり難しいので、秒間30コマの高速連写で連続撮影です。AFモードに含まれていない船舶でしたが、的確にAFポイントが船体に合わせ変化して正確に追従したので、シャッターを押すことに専念できました。
撮影した画像をモニターで確認すると、まるでニアミス、いや衝突するのではないか、という瞬間が撮れました。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/1250秒
  • ISO:100
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

鳥、動物、電車、飛行機、様々な動体撮影にトライしましたが、いずれもシャッターチャンスに的確に対応するフラッグシップ機のシュート力を目の当たりにしました。この1台があればどのような場面に遭遇しても、撮影者のイメージする画像をかならずやものにしてくれることでしょう。

  • カメラ:SONY α1II
  • レンズ:FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/1600秒
  • ISO:250
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先
 
この記事で紹介した商品
α1 II ミラーレス一眼カメラ ILCE-1M2 [ボディ単体]
α1 II ミラーレス一眼カメラ ILCE-1M2 [ボディ単体]
有効約5010万画素の高解像で最高30コマ/秒の高速連続撮影、AIプロセッシングユニット搭載のフラッグシップ第二世代
ビックカメラ.comで見る
BicPhotoStyle(過去の記事)
BicPhotoStyle(過去の記事)
2024年1月までにビックカメラ.comで掲載された記事はこちらをご覧ください

この記事を読んで気に入ってもらえた方は
🤍いいねやSNSでのシェアをよろしくお願いします

併せて読みたい関連記事
share
  • X
  • line
  • facebook
  • はてなブックマーク

ABOUT このメディアについて

ビックウェーブ(BIC WAVE)
このメディアは、ビックカメラが運用しています。
皆さまに新たな出会いや、発見などの「どきどき・わくわく」をさまざまなコンテンツに載せてお届けします!

RANKING 人気記事

ARCHIVE 月間アーカイブ

TAG タグ

RECOMMEND おすすめ記事