タイガー炊飯器「銘柄巧み炊きわけ」でお米の味はどう変わる?魚沼産コシヒカリとササニシキで検証!
一部の高級炊飯器に搭載されている「銘柄炊きわけ」機能。お米の銘柄ごとに火力や加熱時間を調整し、それぞれのお米に合った炊き方でおいしく炊きあげるといいますが、標準炊きと比べて味わいはどれほど変わるのでしょうか。
今回はタイガー魔法瓶の最新炊飯器に搭載された「銘柄巧み炊きわけ」を使い、魚沼産コシヒカリとササニシキを炊き比べ。ビックカメラ池袋西口IT tower店のお米ソムリエ(*)・森亮介さんとともに実食し、甘みや粘り、香り、食感にどのような違いが現れるのかを検証しました。
*お米ソムリエ
日本安全食料料理協会(JSFCA)が主催する資格で、お米の基本知識からお米の種類、お米の栄養価に至るまでの専門的な知識を証明する資格です。

85種の炊きわけ!タイガー魔法瓶の最新土鍋炊飯器
検証に使った炊飯器は、タイガー魔法瓶の「土鍋ご泡火炊き JRT-A100」(以下、JRT-A100)です。2026年6月に発売された最上位モデルで、土鍋炊飯器20周年の記念モデルとして、土鍋の形状と加熱制御を刷新。深い甘みと弾力を引き出し、より濃厚で食べごたえのあるごはんに炊き上げるといいます。
JRT-A100の「銘柄巧み炊きわけ」(以下、銘柄炊きわけ)は、79銘柄と、コシヒカリを対象とした6地域の「産地炊き」に対応し、計85種類を炊きわけます。米・食味鑑定士協会の協力のもと、国内外の5,700を超える計測データを活用。水分率、たんぱく質、アミロース量などを分析し、それぞれのお米に合った炊き方で炊きあげます。
魚沼産コシヒカリとササニシキの特徴
まずは、コシヒカリとササニシキがそれぞれどのようなお米なのか、森さんに特徴を解説してもらいました。
「コシヒカリは非常に強い粘り気と弾力があり、噛めば噛むほど口の中にねっとりとした粘り気が広がり、お米の甘さも強く感じるお米です。ごはん、味噌汁、焼き魚、香の物といった和食の定番によく合い、食卓の王様と言ってもよい存在です。
ササニシキはその対極にあり、非常に爽やかな風味と香り、さっぱりとした甘みと舌触りを持っています。粒感が強く、しゃっきり系で、口の中でほどける感触が楽しめます」
実食検証|甘みと粘りが鮮明なコシヒカリ
銘柄ごとの味わいの違いを検証するため、今回は魚沼産コシヒカリとササニシキの2種類を用意。それぞれを「銘柄炊きわけ」と標準メニューの「白米」で炊き、味や食感を比較します。
まずは魚沼産コシヒカリから。実際に食べ比べてみると、味と食感に明確な違いが感じられました。
「銘柄炊きと標準炊きでは、味も食感も全然違いますね。銘柄炊きは、噛んですぐに甘さを舌で感じます。噛むほどにもっちりとした粘りが増し、甘さもさらに強く感じられます。標準炊きもおいしいのですが、銘柄炊きに比べると弾力は弱めです。食べ進めると粘り気のあるまとまりは出てきますが、銘柄炊きのような強い甘みと粘りは感じられません。比べてみると、甘さの質が大きく異なることがわかりますね」
森さんの実食コメントをもとに、粒立ち・粘り気・甘み・もっちり感・香りの5項目で、銘柄炊きと標準炊きの味わいの違いをまとめてみました。
「銘柄炊きのほうが粒が大きく、水分が多くて弾力があります。保水膜をしっかり残しながら、強い粘り気とやわらかさを持ち合わせています。銘柄に合わせた加熱制御によって、粒感を保ちながら甘みや弾力が引き出されているように感じます。お米の粒感を残しながら芯まで熱を伝えて甘みを引き出す、というタイガー炊飯器の特長がはっきりと現れていますね。
一方、標準炊きは米粒の表面がやや崩れ、銘柄炊きに比べて、やわらかさが前面に出ているように見えます」
実食検証|香りと口ほどけが際立つササニシキ
続いて、ササニシキを食べ比べます。こちらも、銘柄炊きと標準炊きで味や食感に大きな違いが感じられました。
「ササニシキも全然違います。銘柄炊きは、やわらかく、ふっくら炊きあがっています。といっても弾力は弱め。甘さも控えめで、さっぱりとした感触を残しながらやわらかい。粘り気が少ないので喉越しがよく、パクパク食べやすいです。
標準炊きは、粒感をとても感じますが、香りと甘さは銘柄炊きに比べて弱く、淡白な味がします。ササニシキらしさが出ていますが、お米本来の甘さを出し切っていないと感じます。少し水っぽいかな。おかずと一緒に食べるなら、断然、銘柄炊きがよいですね」
森さんの実食コメントをもとにまとめた、ササニシキの味わいの違いは以下のとおりです。
このように、同じお米でも炊き方を変えることで、味や食感、香りに違いが現れました。森さんは「それぞれのお米の特性を引き出す、最新炊飯器の炊きわけ技術には目を見張るものがありますね」と感心しきりです。
銘柄によって炊飯時間も変わる
実食では、銘柄炊きわけによって、コシヒカリとササニシキそれぞれの持ち味が引き出されていました。続いて、その違いが炊飯時間や工程にどのように表れるのかを確認します。
魚沼産コシヒカリとササニシキを、それぞれ「銘柄炊きわけ」と標準メニューの「白米」で炊飯し、炊き上がりまでの時間を計測しました。すると、炊飯時間に違いが表れました。
本検証では、炊飯中の「圧力」表示の点灯・消灯タイミングを基準に工程を区分し、各工程の時間を計測しました。炊飯開始から「圧力」表示が点灯するまでを「吸水・昇温工程」、点灯してから消灯するまでを「圧力工程」、消灯後から炊飯終了までを「蒸らし工程」としています。なお、これらは実際の炊飯器内部の制御工程を示すものではありません。
実測の結果、炊飯開始から炊き上がりまでの時間は、標準炊きが46分、銘柄炊きの魚沼産コシヒカリが52分、ササニシキが51分でした。いずれも標準炊きより長く、特に吸水・昇温工程と圧力工程の時間に違いが見られました。また、魚沼産コシヒカリとササニシキの間でも、この2工程の時間配分が異なっています。
「工程時間を見る限り、魚沼産コシヒカリは吸水・昇温工程を長くする(*)ことで吸水を促し、もっちり感を引き出しているのではないかと考えられます。ササニシキは、圧力工程を長く取ることでお米をふっくら膨らませ、蒸らし工程は短くしてお米にハリとツヤを加えている印象です。このデータでは炊飯温度が分からないのですが、工程の時間だけでもそれぞれのお米の特性に合った炊き方をしているのがわかりますね」
*検証時の実測値。炊飯量・お米の種類・量・室温・水温・水加減などにより多少異なります。
炊きわければ、お米はもっと楽しい
最後に、2種類のお米を炊き比べた感想を、あらためて森さんに聞きました。
「コシヒカリは主張が強く、ごはんそのものを主役として味わいたいお米です。ごはんの味を楽しむためのお米ですね。一方、ササニシキはおかず、特に揚げ物や脂がのった魚など、味の濃いおかずに合わせて食べるのに適しています。ごはんとおかずを口の中で合わせることで、料理が完成する、日本食独特の食べ方にピッタリのお米と言えます。
今回、銘柄炊きわけにより、それぞれの特性がより引き出されて、さらにおいしいごはんになることがわかりました。私も自宅で炊きわけ機能を搭載している炊飯器を使っているので、食卓に並ぶおかずや、その日の気分によって銘柄を変えて、ごはんをもっと楽しみたいと思います」
銘柄炊きわけ機能を搭載する炊飯器を使い、月替わりでいろいろな産地のお米を買って日本全国のお米の味を堪能する。いつもの食卓で、産地や銘柄による味の違いを楽しめそうです。
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