【2026年最新版】タイガー・象印・パナソニックの炊飯器を徹底比較!人気3メーカーの違いと今年のおすすめは?
お米の甘みを存分に引き出し、“極上のごはん”が炊ける高級炊飯器の新モデルが今年も出そろいました。今回も不動の人気を誇るタイガー魔法瓶、象印マホービン、パナソニックの3社の高級機種をピックアップ。高級炊飯器は、価格も機能も似て見えるだけに、「結局どれを選べばいいの?」と迷いやすい家電のひとつです。ところが、同じお米を炊いて食べ比べてみると、粒立ちや粘り気、甘み、もっちり感には、思った以上に違いがありました。
試食を担当したのは、ビックカメラ池袋西口IT tower店の「試食堂」で日々炊飯器の炊き比べを行っているお米ソムリエ(*)・森亮介さん。白米とロウカット玄米を実際に食べ比べ、それぞれの炊きあがりの違いを語ってもらいました。自分の好みに合う1台を選ぶヒントを探っていきます。
*お米ソムリエ
日本安全食料料理協会(JSFCA)が主催する資格で、お米の基本知識からお米の種類、お米の栄養価に至るまでの専門的な知識を証明する資格です。
2026年度の炊飯器市場の需要や動向は?
まずは炊飯器売場の最前線に立つ森さんに、2026年の市場動向についてお聞きしました。
「”令和の米騒動”を機に、おいしく炊ける炊飯器の価値が再評価されています。引き続き、フラッグシップモデルを中心とした高級炊飯器は好調ですね。
最近は、古米のように水分が抜けた米をおいしく炊く機能にも注目が集まっています。さらに健康志向を背景に、玄米や麦飯、雑穀米に対応した専用モードも増えています」
そこで今回は、通常の白米と玄米(ローカット玄米)を3機種で炊飯し、それぞれの炊きあがりの違いを比べてみました。
まずは高級炊飯器3モデルの特徴をチェック!
今回比較したのはこの3機種です。
・タイガー魔法瓶
土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉 土鍋ご泡火炊き JRL-A100(5.5合炊き)
・象印マホービン
圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NX-AB10(5.5合炊き)
・パナソニック
Bistro 可変圧力IHジャー炊飯器 SR-X910D(5.5合炊き)
それぞれの特徴を森さんに聞いてみました。
タイガー魔法瓶|本物の土鍋で炊く本格派
タイガーは、IH炊飯器の内釜に、素材から厳選してつくられた本物の土鍋(四日市萬古焼)を使っている数少ないメーカー。土鍋は蓄熱性が高く、遠赤外線効果があるため、お米の外だけでなく中心からもじっくり熱を与え、甘みを引き出します。また釜底から生まれる細かな泡が米を包み込むので、米表面の水分が逃げにくくなり、粒立ちよくつややかなごはんが炊けるのが特徴です。終盤の蒸らし工程では、段階的に圧力を変化させることで、さらに甘みを引き出します。
表示部は大きく見やすく、タッチパネル操作にも対応。直感的に操作できるので、毎日の炊飯でも迷いにくいのが魅力です。食感は、「しゃっきり」「標準」「もっちり」の3段階で選べるほか、「おこげ」モードがあるのも土鍋のタイガーならでは。ヘルシーメニューとして「玄米」「雑穀」「麦めし」のほか、新たに「分づき」も搭載しています。
内ぶたはマグネット式なので、近づけるだけでバチっと吸い付くように装着できます。内ぶたがうまくはまらなくてイライラする、なんてことがなく、地味に気に入っているポイントです。
象印マホービン|6つのIHヒーターが大火力を再現
一般的には釜底に1つ搭載するIHヒーターを小型にして6つ搭載し、ローテーションで加熱することで、かまどの炎のゆらぎや部分的な集中加熱を再現しています。これにより、釜の中で激しい対流が生まれ、米が舞うことで米一粒一粒にムラなく熱が伝わります。
さらに、新モデルは、「蒸らし」工程が改良されました。部分的な集中加熱を「蒸らし」工程にも活用することで、余分な水分を飛ばし、ふっくら弾力のあるごはんに炊き上げてくれます。
炎舞炊きには、米の銘柄炊き分け機能はありません。その代わりに、各家庭の好みの炊き方が121通りから追求できる『わが家炊き』機能があります。前回のごはんの感想を入力すると、それに合わせて次回の炊き方を決めてくれるので、どんどん好みの味に近づけられます。
個人的に気に入っているのが、内ぶたの改良です。表面にマット加工を施すことで、ふたヒーターの熱を効率よく伝え、より弾力のあるごはんに仕上げられるそうです。
実際に使ってみても、蒸気による水滴が乾きやすく、ごはんに落ちにくい点は好印象でした。
パナソニック|AIが米や水の状態に合わせて自動制御
昨年発売され、今年も継続販売されているモデルです。特徴はなんといっても、「ビストロ匠技AI」が炊き方をコントロールしてくれるところ。センサーが米や水の状態を見極め、約9,600通りのプログラムから、自動で最適な炊き方を選んでくれるんです。だから古米もおいしく炊けますし、水の状態も見極めて炊き方を調整してくれます。
基本技術として、パナソニック炊飯器の代名詞でもある「おどり炊き」を搭載しています。可変圧力とありますが、圧力を加圧状態から一気に減圧することで爆発的な沸騰を起こし、米をおどらせることで、米一粒一粒に熱を行きわたらせます。
内釜が他の2社に比べて、軽くて扱いやすいという特徴もあります。軽くても、遠赤効果を高めたダイヤモンドフッ素をはじめ、発熱効率や熱伝導率、断熱性に優れた素材を組み合わせているので、しっかり熱を伝えられるんです。
まずは白米から食べ比べ
さっそく白米を炊いてみます。今回使用したのは新潟産コシヒカリ。炊き分けや熟成炊きなどの特別なモードは使用せず、標準的なモードで3合ずつ炊飯しました。
タイガー魔法瓶|一粒一粒が際立つ、濃厚な甘み
「白米」「標準」で炊き上げました。炊飯時間は59分とやや長め。
「ふたを開けると、ふわっと米の香りが広がります。米は一粒一粒がしっかり形をとどめていて、粒立ちの良さが際立ちますね。口に入れるとつるんとなめらかで適度なハリもあるので、舌触りがとてもいいです。口に入れた瞬間から甘みを感じますが、噛めば噛むほどにさらに甘みが増してくる印象。米本来のうまみを土鍋が生み出してくれていると感じました」
象印マホービン|圧倒的な甘みと粘り
「白米」モードで、かたさと粘りはいずれも中央に設定し、炊飯しました。炊飯時間は51分。
「ふたを開けると甘い香りが漂ってきました。米粒はタイガーに比べて大きく膨らみ、水分をしっかり蓄えている印象。口に入れると……思わず笑ってしまうほど甘いですね。圧倒的に甘く、主役級のインパクトがあります。もっちりした食感はタイガーの対極にある感じ。粘り気でごはん粒がまとまりやすく、舌の上でうまみが広がっていきます。この甘みと粘りはごはんが冷めて、おにぎりにしたときに、よりおいしさが引き立ちそうですね」
パナソニック|バランスが絶妙な粒立ちと粘り
「ビストロ炊飯」モードで、食感「ふつう」を選択。炊飯時間は48分です。
「炊きあがりはつややかで、米一粒一粒の形がしっかり見えます。実際に食べてみると、タイガーほどではないですが適度なハリがあり、象印ほどではないですが適度な粘りもあり、まさに両者の真ん中をいくバランスのよさ。全体的にやわらかくて喉越しがよく、するすると食べられます。カレーや牛丼など、汁気のあるおかずとの相性がよさそうですね」
ロウカット玄米の味わいは?
続いてはロウカット玄米を炊いてみました。ロウカット玄米とは、玄米表面の硬い「ロウ層」を取り除くことで、玄米独特のボソボソ感がなく食べやすいのが特徴です。多くのスーパーマーケットでも比較的よく目にする玄米です。また玄米はあらかじめ吸水が必要とされていますが、炊飯器は炊飯時間に吸水時間が含まれているため、今回は吸水せずに炊飯しています。
タイガー魔法瓶|もちもち食感で玄米をおいしく楽しめる
玄米モードで炊飯しました。炊飯時間は82分と長め。
「ぶつぶつと大きめのカニ穴がはっきり見えます。カニ穴は、強い火力で蒸気や泡が勢いよく抜けた跡であり、炊き上がりを見極める手がかりのひとつとされる。白米ではハリがあり粒立ちもよかったので、逆に玄米はかたい炊きあがりになるかと思いきや、意外にももちもちした炊きあがりで、中はしっかりやわらかい。玄米らしいぬかの風味は感じますが、違和感なくおいしく食べられます」
象印マホービン|しっとりやわらかく、玄米初心者にもおすすめ
こちらも「玄米」モードで炊飯。時間は72分でした。
「ふたを開けるとカニ穴は少ないように見えますが、よく見ると小さめの穴が無数に空いており、数はタイガーより多い印象。しゃもじで混ぜると弾力があり、水分をたっぷり含んだしっとりとした炊き上がりです。白米と同様に粒立ちは控えめで、非常にやわらかな食感。玄米特有のかたさやパサつきが苦手な人でも食べやすいと思います」
パナソニック|粒立ちのよさと濃い甘みが際立つ
パナソニックには「ロウカット玄米」専用モードがあったので、こちらをセレクト。当初の炊飯時間の目安は、63~72分と出ましたが、「ビストロ匠技AI」によって61分と短縮されました。
「フタを開けると、ほかではあまり感じられなかった玄米の香りがふんわり漂い、ツヤもあります。そして、目に見える大きさのカニ穴がぎっしり!「おどり炊き」により、米がおどって泡がしっかり通った証拠でしょうか。しゃもじですくってみると、ぺちゃっとせず、粒立ちを感じました。実際に食べてみると……甘い!噛むほどに甘みが増し、米本来のうまみも濃く感じられました」
三者三様、まったく異なる炊きあがりという結果に
今回、各社で人気の高級モデルをセレクトしましたが、白米・玄米(ロウカット玄米)ともに、まったく異なる炊きあがりになりました。それぞれ特徴がはっきりしているので、購入時の参考にしてみてください。
| 米の種類 | 比較項目 | お米の粒と甘みを堪能できるタイガー魔法瓶 | 食卓の王道、粘りと弾力なら象印マホービン | AI技術でお米を最適の状態に仕上げるパナソニック |
| 白米 | 粒立ち | 強い 米粒の形がしっかり残り、粒立ちの良さが際立つ |
控えめ 米粒が大きく膨らみ、水分をしっかり蓄えている印象 |
適度 米一粒一粒の形がしっかり見える |
| 粘り気 | 適度 なめらかで適度なハリがある |
強い 粘り気が強く、ごはん粒がまとまりやすい |
控えめ 象印ほどではないが適度な粘りがある |
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| 甘み | 強い 口に入れて瞬間、甘さが口いっぱいに広がる |
強い 噛めば噛むほど、甘さを感じる |
適度 カレーや牛丼などおかずを選ばない味わい |
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| もっちり感 | 適度 食べた瞬間はさほど感じられないが、食べ進めると弾力を感じられる |
強い もっちりした弾力が非常に強く、柔らかさな食感が際立つ |
適度 バランスの良い弾力で万人受け |
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| 玄米 | 粒立ち | 適度 粒立ちを感じるが白米の時よりも弱く感じる |
控えめ 白米同様、玄米全体が炊き上がりねっとりとした感じ |
強め 玄米一粒一粒の形がしっかり感じとれる |
| 香り | 控えめ 香りはうっすら感じる程度 |
適度 玄米の香ばしい香りを感じるが主張は適度 |
強め 玄米の香りがふんわり漂い、ツヤもある |
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| もっちり感 | 適度 最初は弾力をさほど感じないが、食べ進めると柔らかさを感じる |
強め 弾力が強く、非常にやわらかい |
強め もちもちの食感が強く食べ応えを感じる |
好みや使い方で選ぶ、あなたにぴったりの1台
3モデルはいずれも高級炊飯器らしい完成度がありますが、炊きあがりの方向性はかなり異なります。ここでは、今回の食べ比べをもとに、好みや使い方別におすすめのタイプを整理しました。
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タイガー魔法瓶「ご泡火炊き」|粒立ちのよさや土鍋らしい炊きあがりを重視する人に
米一粒一粒の形がしっかり残り、口に入れたときのハリやなめらかさが印象的。噛むほどに甘みが増していくような、米本来のうまみをじっくり味わいたい人に向いています。白米をそのまま味わうことが多い家庭や、しゃっきりめのごはんが好きな人におすすめです。
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象印マホービン「炎舞炊き」|甘みと粘り、もっちり感をしっかり楽しみたい人に
炊きあがりの甘みと粘りが強く、ごはんそのものの存在感を楽しめるタイプ。冷めても甘みや粘りが続きやすく、おにぎりやお弁当用のごはんにも向いています。ごはんをよく食べる家庭や、もっちりした食感が好きな人におすすめです。
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パナソニック「Bistro」|白米も玄米もバランスよく楽しみたい人に
粒立ちと粘りのバランスがよく、白米はおかずを選ばない食べやすい炊きあがり。さらにロウカット玄米では、香りや甘み、粒立ちのよさが印象的でした。白米だけでなく玄米や健康系メニューも取り入れたい人、扱いやすさまで含めて選びたい人におすすめです。
高級炊飯器選びは「好みの食感」が決め手
ごはんの味は、人によって好みが大きく分かれます。森さんも日々ごはんの試食を出しながら接客していますが、「しゃっきりした炊きあがりが好きという人もいれば、もっちりが好きな人もいて、同じメーカーに偏ることはない」と言います。ときには家族間でも好みが異なり、なかなか決まらないということもあるほどだそう。ただし高級炊飯器は、食感が選べるものも多いので、上記の結果を参考にしつつ、これぞという1台を探してみてください。
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