天体望遠鏡の概念を覆す!都内でも簡単に星を探せてコンパクトな「Seestar S30」で星雲を撮ってみた

夜空を見上げると、そこには無数の星が輝いています。もっと近くで、もっと鮮明に見てみたい──そんな願いを叶えるのが、オールインワン天体望遠鏡「Seestar S30」。
晴れた夜、ふと見上げた空に輝く星たち。もっと近くで、もっとはっきりと、その姿を見てみたくはありませんか?
専門知識がなくても、本格的な天体観測と撮影が楽しめる「Seestar S30」があれば大丈夫! 難しい知識や重たい機材は不要。スマホ片手に、宇宙への小さな旅に出かけてみませんか?
最近、夜空を見上げましたか?
人類が生まれたときから、夜空に星は輝いていた。無数に星は存在し、我々はどこかの星に生命体がいるのではないかと期待する。つまりロマンなのだ。星はロマンの塊なのだ。そんな星を見るのが天体観測だ。

天体観測と言えば、空気が澄む冬場が盛んな気がするけれど、どの季節でも星は存在する。また街の光が届かない場所のほうが観測はしやすい。ただ都会の夜空にも星は輝いている。

私は星に特別に詳しいわけではない。というか、詳しくない。夜空を見上げて、どれが惑星で、どれが星雲なのかもわからない。どれが火星なのか、どれが「M81」なのか、そんな違いすらもわからないのだ。ただ、星を観察することにロマンを感じる。

そんな知識はないけれど、星を観察したいという身勝手な願いを叶えるのが「ZWO 天体望遠鏡 Seestar S30」だ。
複雑な機材は必要ない。もちろん星の知識も必要ない。これ1台あれば、星の名前はわかるし、勝手に指定した星を映し出してくれる。コンパクトで手軽な天体観測のアイテムだ。

三脚も付いてくるので、条件さえ整えば天体観測が可能だ。ただ、付属の三脚は低いので、場所によっては高さが欲しい。Seestar S30には3/8インチサイズのネジが入るので、今回は自前の三脚を使った。


Seestar S30の設置
事前準備は簡単。スマホに無料の公式アプリ「Seestar」をインストールしておくだけ。三脚にSeestar S30に設置したら、Seestar S30とスマホをWi-Fiで接続する。すぐに接続することができた。


次にSeestar S30の水平とコンパス補正を行う。三脚を動かして水平を取ればいい。アプリに水平か否かが出るので、それを見ながらやる感じだ。2つの丸が出てくるので、それが緑色になればOK。少しくらいの誤差は大丈夫なようだ。


コンパス補正はその場で一周、Seestar S30を回せばいいだけなので、より簡単。これで準備は整ったことになる。手順が多いようにも感じるかもしれないけれど、アプリに示される手順通りにすればいいのでとても簡単だ。

星を見る
今回は東京・新宿駅から20分ほど電車で走った場所で天体観測を行った。空は街の光で明るい。また薄く雲があるようで、空を見ても肉眼では星はあまり観察できなかった。通常では天体観測に向かない状況だ。大丈夫だろうか、という心配がある。

一般的な天体望遠鏡はまずファインダーを覗いて対象の星を視界に入れ、次に接眼レンズを覗き、星を観察するという流れになる。これがなかなかに難しい。特に肉眼では見えない星や星雲を観察するときは知識がないと探すことさえ困難となる。
ところが「Seestar S30」は、どの星を観察するかも、その星が映るのもすべてスマホで完結する。星を探す時間も、覗き込む手間もない。すべてがスマホなのだ。だから天体の知識が一切いらない。強いて言えば、アプリに表示される天体名は英語(火星が「Mars」だったり)なので、それは知っておく必要はある。



これがMars(火星)です。
いままでも火星の存在は当然知っていたし、夜空を見上げたこともある。だから、おそらく見たことはあるはずだけれど、Seestar S30に火星が映し出されるまで、火星がどれだか認識していなかった。
これが火星なのか、と感動した。指定した星が映るので「これかな」、「こっちかな」がないのだ。まごうことなき火星を私は曇りなき眼に映すことができた。

アプリにはその時間に観察できるオススメの天体が表示される。今回はおおぐま座にある渦巻銀河の「M81」を選んだ。「Seestar S30」が動き出し、スマホにM81が映し出された。

M81はとんでもなく恵まれた環境下のときは肉眼でも確認できるそうだ。だが、この日は当然肉眼では確認できなかった。ただSeestar S30ならば夜空が街の光で明るくても、薄曇りでも、観察できる。「う、うつくしい……」。感動すると語彙力を失う。
ちなみに上記の写真には中央にM81、右斜め下にM82が映っている。ネットで検索するとこの2つは並んで見えることもあるそうだ。

楽しさいろいろ
Seestar S30なら、特別な知識がなくても目的の星を簡単に見ることができる。肉眼ではまったく見えない星が、しっかり見えるのは本当に驚きだ。しかも、Seestar S30はコンパクトで、持ち運びも簡単。天体望遠鏡といえば、大きくて重たい円筒のイメージがあったけれど、Seestar S30にはそんな煩わしさはない。

Seestar S30が映す映像はリアルタイムで複数のスマホで見ることができる(アプリが入っている必要はあります)。家族や友達と天体観測が可能なのだ。覗く順番はない。みんなで同時に星を見ることができる。また撮影した写真はアプリでノイズ処理することもできる。

しかも、日中は超望遠レンズのカメラとして使用できる。遠くの鳥を撮ったりするのに使えるのではないだろうか。日中も夜も、遠くのものが大きく映し出されるのがSeestar S30の素晴らしい点だ。月を撮ったらクレーターが見えるほど大きく映って驚いた。


冒頭に「最近、夜空を見上げましたか?」と書いたけれど、Seestar S30は一度設置してしまえば、あとはスマホを見ていれば完結する。結果、夜空を見上げていないけれど、目の前には肉眼より美しく星が広がる。これぞ現代の天体観測のスタイルなのではないだろうか。

ほかに、オススメとして表示されていた「M44」というのも撮影してみた。これはネットによれば「プレセベ星団」というらしい。「星雲」と「星団」の違いもじつはよくわからなかったが、「星雲」は、ガスや塵(ちり)が集まって光っているものや星が生まれる場所であり、「星団」は恒星が集まったものだそうだ。
この感動がどの程度伝わるかはわからないが、肉眼では見えないものが確かに見えているのだ。しかも、映っているのがどの星なのかわかる。それが本当に楽しい。タイムラプスの撮影もできるので、星の動いていく様子を知ることができる。最高だと思う。

星空を見下ろす
夜空は「見上げるもの」だと思っていたけれど、見下ろすことで満天の星空が広がることを初めて知った(この表現が正しいかはわからないけれど)。Seestar S30はコンパクトで、設置も簡単。知識がなくても、星をきちんと観察できるから、本当に楽しかった。
「なんとなく星がある」ではなく、「これはM81だ」「これが火星だ」とはっきりわかる。わかると、もっと知りたくなる。好奇心を刺激し、それを深めてくれる、そんな特別なアイテムだった。

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