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NIKON Z6V

2024/09/19
NIKON Z6V

Z6、Z6Uと続いたボディデザインが一変、Z8を一回り小さくしたような外観に生まれ変わり重厚感が増しました。操作系もZ8とほぼ同じです。わずかにサイズアップしましたがグリップが深くなりホールディング感が快適で、シャッターチャンスが訪れたとき気負うことなくサッとカメラを構えられます。

大手町から皇居に向かって歩いている途中、この場所は正月におこなわれる箱根駅伝のゴール地点だと気づいた瞬間、無意識にさっとZ6Vを構えてシャッターを押しました。ホールディング感がいいとカメラを俊敏に構えられ、撮りたい気持ちにさっと反応できるのもいい点です。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
  • 絞り値:f/4
  • 露出時間:1/800秒
  • ISO:100
  • 露出補正:-1
  • 露出モード:絞り優先

Z6系の発色は定評がありますが、Z6Vに搭載された世界初の部分積層型CMOSセンサーは読み出し速度の進化と供に色再現性にも磨きがかかりました。自然な色に近く深みを感じる美しい色再現性はZ6Vにもしっかり継承されました。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/10
  • 露出時間:1/50秒
  • ISO:100
  • 露出補正:-0.7ステップ
  • 露出モード:絞り優先

青空の下走り去るドクターイエローを撮影しました。思ったより撮影者が多く立ち位置に難儀しましたがバリアングルで頭上から撮影も被写体認識は列車も対応で安心、鮮やかな黄色い車体を写しとめてくれました。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/9
  • 露出時間:1/200秒
  • ISO:100
  • 露出補正:-1ステップ
  • 露出モード:絞り優先

水草の葉が細かく写し出されています。2450万画素でも必要充分。描写力はひけをとりません。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/9
  • 露出時間:1/400秒
  • ISO:100
  • 露出補正:-1ステップ
  • 露出モード:絞り優先

レンズセットのZ24-120mmf/4 Sは銘玉の誉れが高く絞り解放から素晴らしい描写力を発揮しますが、Z6Vに装着したときの重心とサイズ感のバランスが絶妙です。レンズキットに選ばれた1本だけあって、Z6Vに装着した一体感はとてもスタイリッシュです。普段使いにもぴったりで、スナップ撮影や旅行などに携行すれば気分が上がる組み合わせなのは間違いありません。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/10
  • 露出時間:1/30秒
  • ISO:200
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:絞り優先

離陸する飛行機を撮影。被写体認識は飛行機も対応し、離陸から真横を通り過ぎ後追いまで一連の動きをコックピット付近に食いつくピント、しっかりと追いかけてくれました。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/3200秒
  • ISO:400
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

コンテナを見上げるように撮影すると、空の明るさに絞りが引っ張られて露出がアンダーになり、まるでポジフィルムで撮影したかのようなコントラストが高く深みのある色合いになりました。きちんと整列して積み上げられたカラフルなコンテナと青空の対比が鮮やかで、鈍くて光るコンテナのメタル感が渋いです(※敷地外の公道から撮影)。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/11
  • 露出時間:1/1000秒
  • ISO:100
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:マニュアル

ピクチャーコントロールは風景を選択したので彩度が上がっていますが、不自然さは感じません。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/0
  • 露出時間:1/500秒
  • ISO:100
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:マニュアル

NX Studioと通して仕上げた画つくりをカスタムピックチャーコントロールとして保存し、メモリーカードを介して適応すること可能です。自分の好みにあったカラー調整をしてカメラに取り込める、パソコンを介して行っていた作業が直接カメラに組み込めるのですから、オリジナリティーあふれる自分だけのカメラに作り上げていく楽しみが味わえそうです。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/6.3
  • 露出時間:1/500秒
  • ISO:50
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:マニュアル

Z6Uと比べダイナミックレンジを比較されがちですが、実際に作例を撮影した感想では狭いと感じませんでした。この画像は撮って出しですが、極端なハイライトを除けばかなり粘る印象です。実際には画像ソフトで補正したりrawデータで撮影して現像処理したりすることがほとんどでしょうから、ダイナミックレンジの幅は気にしなくてよいでしょう。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/11
  • 露出時間:1/640秒
  • ISO:100
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:マニュアル

ピクチャーコントロールをビビットにして撮影しているので彩度とコントラストが高くなっていますが、シャドー部の中にあるコンテナの文字がうっすらと判別できます。シャドー部のトーンが潰れず階調がしっかり出ているので、画面に奥行き感が生まれ後方で顔を覗かせるコンテナの存在感が強調された深みのある画が撮れました。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/4
  • 露出時間:1/1600秒
  • ISO:50
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:マニュアル

手振れ補正効果は8.0段と非常に強力で、Z9、Z8を凌ぎます。光量の少ないシーンはもちろん、日中でのスローシャッターを使った独創的な表現を手持ち撮影で狙うことが可能です。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/22
  • 露出時間:1/20秒
  • ISO:50
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:マニュアル

Z9、Z8に搭載されているプリキャプチャーがZ6Vにも搭載されました。シャッターボタンを押してから最大1秒前まで遡ったシーンを撮影できるので、鳥の飛び立つシーンやスポーツの決定的な瞬間を確実に捉えることができそうです。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR
  • 絞り値:f/6.3
  • 露出時間:1/3200秒
  • ISO:7200
  • 露出補正:-0.7ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

ハイスピードフレームキャプチャ+に設定すると最大秒間120コマの高速連続撮影(C120)が可能です。C60(約60コマ/秒)時は、Z9、Z8ではDXモードに固定されてしまうのですが、Z6Vはフルサイズ2440万画素での撮影が可能で大きなアドバンテージがあります。プリキャプチャーと組み合わせることによって最大1秒前から最大秒間120コマで撮影できます。数字だけ見ても驚異的でどのような瞬間も確実にモノにできそうです。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR
  • 絞り値:f/6.3
  • 露出時間:1/3200秒
  • ISO:8000
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

シャッターを押す直前キンカチョウが小枝から飛び降りてしまい、ファインダーの外に消えたところでシャッターが切れました。“また” 撮り逃がしてしまった…、と天を仰ぐところだったのですが…。
プリキャプチャー+ハイスピードフレームキャプチャ+によって、小枝から羽を広げて飛び降りるキンカチョウを鮮明に写すことができました。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR
  • 絞り値:f/6.3
  • 露出時間:1/4000秒
  • ISO:1600
  • 露出補正:-0.3ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

薄暗い水槽の水面近くに浮かぶミズクラゲを高感度で撮影してみました。光量が少なくかなり暗い室内だったのでISO感度を10000に上げて撮影しましたが、想像していたよりもはるかにノイズが目立たなくて驚かされました。ミズクラゲの触手が1本ずつはっきりと分離して鮮明に写し出されていますが、ノイズは全くと言ってよいほど目立ちません。同じ条件を4571万画素のZ9、Z8で撮影した場合、ノイズが目立ってきてくるはずです。
水槽以外真っ暗な場所でしたがEVFが優秀すぎて被写体はファインダーの中で十分な明るさを持っていました。撮影に使用したNIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sの高性能な解像力を余すことなく受けとめて発揮するZ6IIIの実力を、暗い水槽を漂うミズクラゲが物語ってくれました。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
  • 絞り値:f/5.6
  • 露出時間:1/200秒
  • ISO:10000
  • 露出補正:-0.7ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

このカットは水槽のガラス越しで撮影しているのでシャープネスが若干落ちているはずなのですが、指摘されなければ気づかないほど鮮明な描写でゆらめくようクラゲをクリアに描写しています。Z9、Z8だとISO感度を8000まで上げるとかなり粒子が目立ちますが、Z6VではISOでもノイズはさほど目立たず実用感度として使えます。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
  • 絞り値:f/3.5
  • 露出時間:1/500秒
  • ISO:10000
  • 露出補正:-0.7ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

更にISO感度を12800まで増感してみました。露出をアンダーにしてシャドー部を引き締めたので暗部のノイズが目立ちません。高感度ノイズ低減をHIGHに設定していましたが、ピントを合わせた目の周辺はとてもシャープで熱帯魚の皮膚の質感が肉眼で見ているかのようにリアルに伝わってきます。画像処理エンジンEXPEED 7の働きによって細部の解像感を保ちながら効果的にノイズが低減されていると画面を通して確認できました。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
  • 絞り値:f/3.2
  • 露出時間:1/440秒
  • ISO:12800
  • 露出補正:-1ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

ブルーにライトアップされた永代橋からの光線が反射して深みあるディープブルーに光る隅田川の水面を観光船が進んでくるシーンが幻想的に目に映ったので、とっさにISO10000に設定してシャッターを押しました。光量が少ない上にライトアップの光線が逆行気味に当たり被写体を確認することが難しいシーンでしたが、Z6VのEVFはZ9を超える4000cd/uの明るさなので観光船をファインダー上ではっきり認識することができました。格段に進化したAF性能は-10EVの低光量まで検出可能なので、画面奥から手前までピントを外すことなく観光船をトレースし続けました。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/4
  • 露出時間:1/100秒
  • ISO:10000
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:シャッター優先

筆者はZ6、Z6Uをプライベートで使用してきました。コンパクトにまとまったボディは手によく馴染んで扱いやすく撮影した画は色乗りが素晴らしくとても気に入っていました。
スポーツ撮影などではAFが物足りなくことがありましたが、Z6VではZ9,Z8に搭載されているEXPEED 7が搭載されAFが抜群に進化、改善されました。

高性能のZレンズをすべて使えて撮影した画像はシャープで深みのある色合い、どのようなジャンルでもメインカメラとして活躍できるポテンシャルだと実感しました。

  • カメラ:NIKON Z6V
  • レンズ:NIKKOR Z24-120mm f/4 S
  • 絞り値:f/4
  • 露出時間:1/100秒
  • ISO:10000
  • 露出補正:±0ステップ
  • 露出モード:シャッター優先
 
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Nikon Z6III ミラーレス一眼カメラ [ボディ単体]
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