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SONY α7V 作例レビュー

2026/02/19
SONY α7V 作例レビュー

ソニーミラーレスの中核を担うα7シリーズに、4年の時を経て、待望の新型『α7 V』がついに登場しました。

新たに採用された部分積層型CMOSセンサーにより、広いダイナミックレンジで白飛びや黒つぶれを抑えた描写で撮影の幅が広がりました。さらに、AIプロセッシングユニットによる次世代のAF認識や、秒間30コマの高速連写など、もはや「スタンダード」の枠を超え、上位機に匹敵するスペックを凝縮した一台に仕上がっています。

小型ながらホールド性の高いボディ。液晶モニターは横開きバリアングル液晶モニターとチルト液晶モニターの利便性を兼ね備える4軸マルチアングル液晶モニターとなり、よりアングルの自由度が増しました。
※写真は社外品L字プレートを装着

α7 IVからの大きな進化として特筆すべきは、部分積層型CMOSセンサーと次世代プロセッサー「BIONZ XR2」の組み合わせです。これにより最大16ストップという広いダイナミックレンジを実現。光に包まれた淡いシーンでも、白飛び寸前の極めて明るい領域まで、階調を失わずに描き切ってくれます。

逆光に煌めく海面を、眩いハイライトから穏やかな中間調に至るまで、青とミルキーホワイトが溶け合うような繊細なトーンで写し出してくれました。波のディテールを損なわず、水面の滑らかな質感と光の粒子を両立させた描写は、新センサーが持つ豊かな情報量ならではの表現です。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/10
  • 露出時間:1/500秒
  • ISO:100

あえて露出をプラスに振り、明るいトーンで豊洲大橋のたたずまいを捉えました。

こうしたハイキーな設定では、橋脚の白い塗装部分が「白飛び」してしまいがちですが、α7 Vの新しいセンサーは驚くほど粘り強い豊かな階調を保っています。日光を浴びた真っ白な面から影へと移り変わる繊細なグラデーションの中に、コンクリートの質感やボルトのディテールが「ギリギリのところ」でしっかりと息づいています。

抜けるような青空と光を透過させたような橋の白さ、そのコントラストを損なうことなく、滑らかに描き切る描写力に、次世代エンジン「BIONZ XR2」の確かな進化を感じます。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/10
  • 露出時間:1/125秒
  • ISO:100
  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/10
  • 露出時間:1/125秒
  • ISO:100

左右対称の構図(シンメトリー)の中で明暗差をつけてみました。太陽の光を受けた左側の白い壁と深い影に包まれた足元の階段、これほど極端な明暗差がある場所では壁が真っ白に飛んでしまったり、階段が真っ黒に沈んでしまったりしがちです。 ソニーαシリーズとして初めて16ストップの広ダイナミックレンジを実現した本機は、白く輝く壁面の滑らかな質感も、暗闇の中に確かに存在する階段の造形も、肉眼で見た時のようにありのままに再現してくれました。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/10
  • 露出時間:1/640秒
  • ISO:100

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/10
  • 露出時間:1/1600秒
  • ISO:100

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/4.5
  • 露出時間:1/4000秒
  • ISO:100

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/10
  • 露出時間:1/125秒
  • ISO:100

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/40秒
  • ISO:100

作例を撮影中、ダイナミックレンジの広さだけでなく「ホワイトバランスが安定感」にも好感を持ちました。

α7 VではAIプロセッシングユニットが「今何を撮っているか(空なのか、人の肌なのか、木々か)」を判断して、極めて高い色の再現性を実現しています。このカットのように、壁面の「ペンキの白」と「深みのある青」、そして浮輪の「赤」という強い原色が混在する状況でも、それぞれの色が干渉することなく、肉眼で見たままの鮮やかなコントラストで再現されました。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/160秒
  • ISO:100

影になっている壁の質感をしっかり残しながら、スポットライトのような反射光をクリアに再現してくれました。

光と影が入り混じる露出の難しい場面でも、このカメラなら大丈夫≠ニ全幅の信頼を置いてシャッターを切れる。α7 Vが持つこの圧倒的な安定感は、撮り手が直感的に撮影を楽しむための、何よりの機能かもしれません。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/7.1
  • 露出時間:1/640秒
  • ISO:100
  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/4
  • 露出時間:1/640秒
  • ISO:100

冬の澄んだ光の中で、ゴミ箱のカラフルな色がとても印象的でした。

シルバーの無機質な質感に、鮮やかな色がパッと映えます。 派手すぎず、かといって地味にならない絶妙な色調バランスで、背景の空の青や木々の色も自然です。画面全体にヌケの良さを感じます。α7Vが描き出すこのクリアな発色のおかげで、日常のワンシーンが特別な一枚に仕上がりました。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/4
  • 露出時間:1/2500秒
  • ISO:100
  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/8
  • 露出時間:1/160秒
  • ISO:100

センサーの読み出し速度が飛躍的に向上した「部分積層型CMOSセンサー」の搭載によって、α7 IVから高速動体のローリングシャッター歪みが大幅に減少しました。

実際に高架を走り抜けるモノレールを電子シャッターで狙ってみましたが、かなりのスピードで通過していったにもかかわらず、車体のラインや窓枠に目立った歪みは全く感じられません。垂直の柱がビシッと真っすぐに描写されているのを見ると、センサーの読み出し速度が大幅に改善されていることがわかります。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/11
  • 露出時間:1/640秒
  • ISO:100

次に、時速70-110kmで通過する新幹線を撮影しました。従来のローリングシャッター機では顕著に現れやすかった垂直方向の歪みが、ほぼ気にならないレベルまで低減されています。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/4
  • 露出時間:1/1600秒
  • ISO:400

野鳥撮影の愛好家にとって、α7 Vの進化はまさに「待望」の一言ではないでしょうか。AIの力で鳥の認識性能が50%もアップし、さまざまな種類の鳥の姿を瞬時に判別してくれます。

このカットでも、手前の金網をものともせずしっかりと「鳥の瞳」を捕捉し続けてくれました。日本にはいない珍しいオーストラリア原産の鳥なのですが、しっかり鳥と認識してくれたようです。ピントが障害物に持っていかれそうな場面でも、AIが被写体を深く理解しているからこそ、ストレスフリーな撮影が可能です。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/6.3
  • 露出時間:1/400秒
  • ISO:800

背面モニターが、α7IVのチルト式から「4軸マルチアングル液晶」へと進化した点も見逃せません。チルト式の光軸上の操作性と、バリアングル式の自由度を兼ね備えており、スチール・動画を問わず、こうした低い目線の撮影も強力にサポートしてくれます。

  • カメラ:SONY α7V
  • レンズ:FE20-70mm F2G
  • 絞り値:f/4.5
  • 露出時間:1/500秒
  • ISO:100

16ストップの広ダイナミックレンジ、飛躍的に向上したセンサー読み出し速度、そしてAIによる被写体認識。α7 Vは、これまで上位機に委ねられていた領域へと確実に踏み込みました。風景、都市スナップ、動体、野鳥。あらゆるジャンルにおいて「安心して任せられる」総合力の高さは、まさに次世代のスタンダードです。

スペックの数字もすごいけれど、結局一番嬉しいのは「撮りたい!」と思った瞬間に、カメラがスッと応えてくれること。使い手のことを考えて進化してくれたこのカメラは、これからの撮影を、もっと自由で楽しいものにしてくれそうです。

 
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2024年1月までにビックカメラ.comで掲載された記事はこちらをご覧ください

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