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ゴールデンウィークに3泊4日の海外旅行へ!収納のプロに聞く「スーツケース」パッキング術

2025/04/14
ゴールデンウィークに3泊4日の海外旅行へ!収納のプロに聞く「スーツケース」パッキング術

ゴールデンウィークの旅行、みなさんはもう計画しましたか? 楽しい旅の前に待っているのがスーツケースのパッキング。荷物選びや詰め方などなかなかひと苦労という方もいるのではないでしょうか。そこで、整理収納のプロに、効率的でスマートなパッキング術を教えてもらいました。これで今度の旅行は快適に出発できるはず!

目次

    3泊4日で韓国へ! なのに荷物がパンパン!?

    今回は「3泊4日で春の韓国に行く」という想定で、スーツケースのパッキング術を教えてもらいます。韓国と言ったら、グルメにコスメにK-POPに……想像しただけでワクワク。お土産もたくさん買いたくなりますよね。ぜひ、スマートなパッキング術、知りたいです!

    整理収納アドバイザーの中山真由美さん。

    今回、教えてもらったのは、整理収納アドバイザーの中山真由美さん。もともと片付けが苦手でものを捨てるのが大の苦手だったという中山さんは、捨てられない人の気持ちに寄り添うカウンセリングに定評があります。
    筆者は取材で国内や海外出張に行くことも多く、さらに旅好きとあって、スーツケースは相棒のような存在。「パッキングはお手のもの!」と、言いたいところですが……私はとにかく普段から荷物が多め。あれもこれも持って行きたいタイプです。

    悩みはいつも行きの段階でスーツケースがパンパンになってしまうこと! 60Lクラスのスーツケースを長年愛用していますが、全面に荷物を詰め込んで出発するので、困るのは帰りのパッキング……。

    現地でお土産を大量に買い込んで、帰国前夜はスーツケースの上にまたがり、チャックが閉まるかどうかの葛藤をいつもしている自分がいます(泣)。そのため、荷物が増えたときのために、飛行機の預け荷物として渡せる大きな収納バッグを必ず1個忍ばせていくのが定番に(これがまた荷物になる悪循環……)。

    いつもの調子で詰め込むと、60Lのスーツケースがすでにパンパン!(泣)

    今回使用するスーツケースは「61L」と「40L」サイズ

    中山 基本、スーツケースの容量は「旅行日数」×10Lと言われています。今回なら、10L×4日=40Lが目安。ですが、旅行先でどう過ごしたいかによって荷物の量も変わるため、それに対応できるサイズを選びましょう。旅行先でお土産をたくさん買いたいといった場合は、サイズアップして、60L前後のサイズを選び、片側を空けて行くという使い方がいいかもしれません。

    ということで、今回は、中山さんオススメの約61Lと約40L(拡張時47L)の2種類のスーツケースを用意しました。グリーンのくすみカラーとコンパクトな大きさが素敵ですね。

    左から『スーツケース パカッとオープンキャリー ファスナータイプ』(オルティモ)64×44.5×26.5cm 約4.5kg 約61L アイスグリーン 27,500円、『K2 拡張機能付きキャリーケース Grand+』(GRAND+)53×37×25(29)cm 2.7kg 約40(47)L アイボリー 19,800円

    プロに聞くスーツケースパッキング術 4つのポイント

    それでは、早速詰めましょう! と思ったら、「ちょっと待って!」と中山さん。

    中山 いきなりどんどん詰め込んでしまうと、何をどれだけ持って行くのか全体像を把握できません。まずは何を持って行くか、可視化して選ぶところから始めますよ。

    ルール1.全部並べてから、必要なアイテムを厳選する

    中山 まず、スーツケースの側に持って行きたいものをズラッと並べてください。このとき、何度も往復するのは効率が悪いので、とりあえず持っていきたいと思う物は何でもいいから並べてOK! これで荷物を可視化でき、全体量を把握できます。ここで本当に必要なものだけを厳選しましょう。

    持って行きたいものをスーツケースの周りに集めることからスタート!

    筆者は洋服のコーディネートを事前に組み立てるのが苦手で、旅行のときは荷物を減らすためにも、衣類はワンピース一択。シワが気にならない麻のワンピースを3枚ピックアップしました。

    中山 この選択はいいですね! 私はシワになりにくい素材の服を圧縮袋に入れて持って行きます。でも、今回は持って行きたい本が多すぎますね。3泊なので文庫2冊に絞りましょうか。

    丁寧かつ的確に、私の“旅に持っていきたい気持ち”を汲み取ってくれる中山さん。これはまさに片付けの方法と同じだそう。

    中山 片付けをするときも、一度すべて並べてから、不要なものを厳選して処分します。スーツケースの中も“小さな部屋”だと考えてみてください。

    なるほど。そう考えると、こんなに小さな部屋に対して、私が持って行きたい荷物はなんと多いのでしょう!(汗)。厳選した結果、今回持って行く荷物は以下となりました。

    【持ちものリスト】
    ・衣類 ワンピース3枚
    ・インナー(キャミソールなど)3枚
    ・レギンス 3枚
    ・靴下 3足
    ・下着 3日分
    ・アウター 2枚
    ・ハンカチ 3枚
    ・ティッシュ、ウェットティッシュ 2~3個
    ・フェイスタオル 1~2枚
    ・スリッパ
    ・エコバッグ 2枚
    ・洗面道具(メイク落とし、洗顔料、化粧水、コンタクト1day、歯ブラシなど)
    ・ヘアアイロン
    ・化粧ポーチ
    ・日焼け止め、虫除けスプレー、除菌スプレーなど
    ・折り畳み傘
    ・帽子
    ・ネックピロ―
    ・本 2冊
    ・ガイドブック 1冊
    ・充電器、変圧器、ラゲッジスケールなど

    ルール2.自分の使いやすいように分類する

    中山 次は荷物の分類です。それぞれ種類ごとに分けていきます。さらに洗面所で使うもの、すぐにサッと出したいもの、予備として持参したいものなど、使うシーンごとに一緒にまとめておくと便利ですよ。 このとき、こうすべきという正解はありません。細かく分けたいのか、おおまかに分けたいのか、その人の好みに合わせて分類するのがポイントです。ざっくりまとめておきたい人が細かく分類しすぎると、それだけで荷物を探すときに苦痛に感じてしまうので、自分の好みをつかんで、それを優先してくださいね。
    自分ルールでOKなので、分類することが大切。

    私はざっくり分けたい派なので、中山さんと相談しながら、以下のように大まかに分類しました。衣類は1日のコーディネートごとにまとめてもいいそうです。

    写真上段左から
    1. すぐに取り出したいもの(ガイドブック、収納バッグ、折り畳み傘など)
    2. 予備として持参したいもの(寒いとき用のアウター、フェイスタオルなど)

    写真中段左から
    3. ホテルで使うもの(洗面道具、ヘアアイロン、スリッパ、本)
    4. メインの衣類(ワンピース)
    5. 細かい衣類(インナーや靴下、ハンカチなど)

    写真下段左から
    6. 機内で使うもの(ネックピロー、充電器、メガネなど)
    7. エチケット系(ティッシュ、除菌スプレーなど)
    8. 下着類 

    ここまでくると、私の荷物の全貌がようやく明らかになってきた感じ。ここで、機内で使うネックピローや充電器は、スーツケースではなく手持ちのバッグに移動しておきます。

    ルール3. 圧縮袋を活用せよ!

    これでやっと詰められると思ったら、またまた中山さんから「ちょっと待って!」のお声が。

    中山 帰りの荷物が多くなる人は、圧縮袋や圧縮パック、もしくはトラベルポーチ圧縮袋が絶対にオススメ! だまされたと思って使ってみて。

    いやー、じつはまさにその圧縮袋が私は苦手で。ビニールだと空気が漏れてイライラするし、圧縮してもすぐに膨らんでくるし……。

    中山 そんな人は、布製の圧縮袋がいいですよ! 見ていてくださいね。
    衣類を重ねて入れて……。
    ギューッと体重をかけてチャックを閉めると……。
    こんなにコンパクトになってスッキリ!
    中山 ポリエステルだからギューッとしっかり圧縮できるうえ、中身が増えたらチャックを開ければ拡張も可能。ポリエステルなので何度も使えて便利です。100円ショップなどで売っているので、ぜひ試してみてください。

    ほかにも、中身が見えにくいもの、押すだけで圧縮できるものなど、最近はいろいろなタイプの圧縮袋が豊富に販売されているそう。

    最近の圧縮袋は中身が見えないタイプや耐久性のあるタイプなど種類が豊富に。圧縮性はないが、汚れた衣類をそのまま入れて洗える収納ポーチなど便利なアイテムも(写真右)

    実際に『衣類圧縮袋 MLセット』(シェルパック/1,510円)を試してみると、表面のフィルム素材に特殊なエンボス加工が施され、なめらかで巻きやすい仕様に。手でクルクル巻くだけでぴっちり圧縮できました。

    先に説明書を読み、空気が抜ける方向を間違えないよう注意して巻く。
    こんなに薄くなった!

    ルール4.持ち手のあるほうから詰めて、重いものを下に

    それでは今度こそ本当に、スーツケースに詰めていきます。その際も「ちゃんとルールがありますよ」と中山さん。

    中山 ここからは“ゾーニング”という荷物の置き場所を決めていく作業です。
    まず、スーツケースはキャスターを下にして開き、スーツケースを引く持ち手があるほうから先に荷物を詰めていきます。このとき、重い荷物が下にくるように詰めるのがポイントです。
    このスーツケースの場合、右側に持ち手が付いているので、右側から詰めるとよい。
    上の写真のように傾けて引っ張るので、持ち手のあるほう(傾くほう)が重くなるように詰めるとスーツケースを引きやすくなる。

    さっそく、右側の下部分に重いものから詰めていきましょう。

    圧縮袋のおかげで、省スペースでスッキリ!
    小物やポーチで隙間を埋めて。
    スーツケースのポケットの下段には本を入れて。
    外側のポケットにはすぐに取り出したいガイドブックや折り畳み傘を。

    詰めてみたところ……
    なんと61Lサイズの右側だけにすべての荷物が収まりました!!!

    これなら帰りは左側にお土産を詰め放題! 預け荷物用の収納バッグも不要に。

    ちなみに、もうひとつの約40Lの拡張タイプのスーツケースにも詰めてみたところ、こちらは全面を使用しましたが、きれいにすべて収まりました! とってもコンパクト!

    追加のお土産は入らないので、収納バッグ(写真左下)を忘れずに入れて。
    ポケットがメッシュになっているタイプは、小物を仕分けできるだけでなく、透けて見えるから便利。

    失敗しないスーツケースの選び方

    最後にスーツケースを選ぶポイントを中山さんに聞きました。

    軽くて丈夫な素材がオススメ

    中山 スーツケース自体、軽いものを選んでおいたほうが、旅はグンと快適に。最近オススメなのが“ポリカーボネート&ABS樹脂素材”。プラスチックの一種で、軽量なのに耐衝撃性と耐久性に優れ、自己消火性も備えています。
    『オルティモ』(写真左)はポリカーボネート素材に加え、熱や衝撃に強いABS樹脂も使用。

    内部構造や内カバーの仕様を忘れずにチェック!

    中山 スーツケースは内部構造も必ずチェックを。中ができるだけフラットで凹凸が少ないほうが収納量は多いですね。さらに、開けたときに、両面にふたがついていると中の荷物が見えないのも嬉しい。ポケットは多すぎるとどこに何を入れたか迷子になりやすいので、3つくらいがちょうどいいです。
    両面にふたができ、ポケットも適度な数で理想的!

    スーツケースの進化を感じる便利な機能も

    さらに、外側から荷物を取り出せるフロントオープンや、ドリンクホルダーなど、多彩な仕様も魅力的です。

    すぐに取り出したいガイドブックや充電器などは外側のポケットに。
    ドリンクホルダーがあると、両手が使えて快適。

    また、拡張できるタイプもコンパクトに使えて便利とのこと。

    BEFORE/拡張せずに閉じた状態。約40L。
    BEFORE/拡張せずに閉じた状態。約40L。
    AFTER/拡張した状態。約47L。容量が7L分増える。
    AFTER/拡張した状態。約47L。容量が7L分増える。

    パッキングから快適な旅は始まっていた!

    今回スーツケースのパッキングを通じて感じたのは、パッキングは片付けと考え方は一緒だということ。私はとりあえずあれもこれも持って行けば安心と思って、自分自身で荷物を増やしていたことに気付きました。

    中山 パッキングから快適な旅は始まっています。パッキングの時点で必要なものを厳選し、旅先での使いやすさを考えながら分類して詰めていくと、荷物も軽くなるうえ、旅先でも心地よく過ごせますよ!

    自分は荷物が多いタイプだから……と諦めていましたが、本当はこんなに身軽になれたことに感動しました! ぜひみなさんも参考に、快適な旅を楽しんでください。

     
    この記事で紹介した商品
    スーツケース パカッとオープンキャリー ファスナータイプ 旅行日数目安:5~6泊 約61L TSAロック搭載 oltimo アイスグリーン OT-0887-58-IG [TSAロック搭載]
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    カパッと開けて荷物が取り出せるトップオープンキャリー
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    K2 拡張機能付きキャリーケース Grand+(グランプラス) アイボリー [TSAロック搭載]
    K2 拡張機能付きキャリーケース Grand+(グランプラス) アイボリー [TSAロック搭載]
    軽量で大容量の機内持ち込みサイズのキャリーケースです。
    ビックカメラ.comで見る

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    Profile
    中山真由美
    整理収納アドバイザー
    中山真由美
    自身も片付けが苦手だったことから、捨てられない人の気持ちに寄り添う整理収納術が人気。これまでに2000件以上の片付けの悩みを解決する。テレビや雑誌などで活躍し、著書多数。整理収納アドバイザーの育成や子ども向け講座にも力を注ぐ。
    • HP
    岸綾香
    岸綾香
    ライター&エディター。大手出版社の女性週刊誌で約20年、料理、美容、グルメなど、実用記事を中心に幅広いジャンルで取材&執筆を行う。Web媒体では料理やヨガなどの動画記事を担当。週刊誌で鍛えられた体力&根性で40代から子育て奮闘中。
    宮家和也
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    宮家和也
    カメラマン。九州産業大学芸術学部写真学科卒。スタジオ恵比寿を経て、浅川英郎氏に師事。2009年に撮影会社株式会社クラウンクリエイトアソシエイツ設立。ミュージシャンや企業広告などの撮影をはじめ、ウェディング、キッズ撮影など人物ポートレートを得意とする。
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