阿部薫（bcl、as、hca）/ 完全版 東北セッションズ 1971 【CD】

伝説/不滅のカリスマ…阿部薫1971年絶頂期の演奏。オリジナル・リリース盤に、未発表演奏、肉声等も加えた完全版！
未発表写真を写真集的に収録した40頁のブックレット付き。

70年代を中心に数々の名作を生みだしたレーベルNadjaをアップデートした“Nadja21”が、スタート。その第一弾のリリースは、カリスマ的ジャズ・サックス奏者、阿部薫。1971年の東北ライヴ3公演をまとめた衝撃のリリースだ！

“異端の天才”といわれ、圧倒的な疾走感、激しさを表出した演奏は、究極の前衛表現であり、時代を超える伝説。そして、1949年生まれの阿部薫は、この時、22歳。アーティストとして正に絶頂期の演奏である。「誰よりも速くなりたい」という言葉(詩)をのこし、「季節を超えるスピード・・」「スピード感がもっとほしい」、などという言葉も残したその存在は、数々の人が語っており、いまさら、加えるまでもない。ほとばしるインプロヴィゼーションと共に、浮かび上がるメロディの断片の美しさなどは、不滅のものだ。

そこで、本リリースに際しては、記録された音源を検証しなおし、今までに発売された(ばら売り)作品から削除されていたソロ・パフォーマンスの断片や、阿部薫の肉声、拍手も収録。可能な限りの記録を収録した完全版とした。また97年初版リリースの際、購入応募特典だったシングルCDの演奏も追加収録した。

また40頁のブックレット付き。書下ろしのライナーはもちろん、オリジナル・リリース時のライナー5本も完全収録し、名盤『ラストデイト』のジャケット撮影者である南達雄の超貴重な未発表写真も多数収録。70年代初めをとらえた写真は、若き日の阿部の姿を伝える。アルトの演奏写真ほか、非常に珍しいバスクラリネットの演奏写真、また、「激しく動く阿部を撮っているうちに自分の身体も阿部に合わせて揺れ出して、カメラで共演しているような気分だった」と写真家が語った阿部の躍動を伝える写真も収録。一方、「演奏とは裏腹に、人柄は繊細だった」というエピソードを表すように、本人の純粋さがあらわれるポートレイトもあり、その人間像を伝える。

天才ゆえに様々なエピソードもあふれる阿部薫の「音楽家」としての姿を伝える永久保存版の登場だ。

【収録曲】
Disc-1
1．アカシアの雨がやむとき （Live at 東北大学）
2．バス・クラリネット・ソロ・インプロヴィゼーション （オリジナルリリースCD未収録（完全未発表）） （Live at 東北大学）
3．チム・チム・チェリー〜暗い日曜日 （Live at 東北大学）
4．恋人よ我に帰れ （Live at 東北大学）

Disc-2
1．アルト・サキソフォーン・ソロ・インプロヴィゼーション1 （Live at 秋田大学）
2．アルト・サキソフォーン・ソロ・インプロヴィゼーション2 （Live at 秋田大学）
3．阿部薫MC （オリジナルリリースCD未収録（完全未発表）） （Live at 秋田大学）
4．アカシアの雨がやむ時 （Live at 秋田大学）
5．風に吹かれて〜花嫁人形 （Live at 秋田大学）
6．阿部薫MC （オリジナルリリースCD未収録（完全未発表）） （Live at 秋田大学）
7．アルト・サキソフォーン・ソロ・インプロヴィゼーション （オリジナルリリースCD未収録（完全未発表）） （Live at 秋田大学）
8．アカシアの雨がやむ時 （Live at 秋田大学）

Disc-3
1．アルト・サキソフォーン・ソロ・インプロヴィゼーション （Live at 一関ベイシー （＆ デュオ 東北大学））
2．バス・クラリネット・ソロ・インプロヴィゼーション （Live at 一関ベイシー （＆ デュオ 東北大学））
3．暗い日曜日 （Live at 一関ベイシー （＆ デュオ 東北大学））
4．恋人よ我に帰れ Part．2 （オリジナルリリースCD未収録（オリジナルリリース時購入特典CD収録）） （Live at 一関ベイシー （＆ デュオ 東北大学））


解説付/ライナーノーツ/40Pブックレット/録音年：1971年10月31日、12月4日、6日/収録場所：東北大学教養学部教室、秋田大学学園祭共用棟、一関ベイシー/オリジナル発売日：1997年