チョーリャン・リン ジョン・キムラ・パーカー（vn/p）/ 3つのアメリカのヴァイオリン・ソナタ 【CD】

このアルバムに収録された3つのヴァイオリン・ソナタは、全てヴァイオリニスト、チョーリャン・リンがそれぞれの作曲家に作曲を依頼し、彼自身と、今回伴奏を務めるジョン・キムラ・パーカーが初演を行いました。

2008年に書かれたシェーンフィールドのソナタは、特徴的なタイトルを持つ4つの楽章で構成された作品。デヴィッド・マークソンの小説「Vanishing Point＝消失点」からインスパイアされたという、どこかで聴いたことがあるような旋律がコラージュされた第1楽章から、ヘブライ語の研究者でもある作曲家の特質が表れた、ユダヤの踊りの音楽「Freilach」と題された終楽章まで変幻自在な曲想に彩られています。

スタッキーのソナタは、ドビュッシーのソナタから影響を受けたといい、即興的かつ幻想的な雰囲気を湛えた作品。ソナタの形式を気に入っているというハービソンの作品は、各楽章とも明確なタイトルを持つものの、内容は象徴的で、聴き手の想像を刺激します。

最後に置かれたバーンスタインの「アーロンのためのカノン」はコープランドの70歳の誕生日を祝した作品。“クレージー・モダン・ミュージック＝正気ではない現代音楽”とバーンスタインが称したという短い曲です。

【収録曲】
Disc-1
1．ヴァイオリン・ソナタ I．Vanishing Point …世界初録音
2．ヴァイオリン・ソナタ II．Intermezzo …世界初録音
3．ヴァイオリン・ソナタ III．Romanza …世界初録音
4．ヴァイオリン・ソナタ IV．Freilach …世界初録音
5．ヴァイオリン・ソナタ I．Calmo
6．ヴァイオリン・ソナタ II．Interlude
7．ヴァイオリン・ソナタ III．Scherzo - Finale
8．ヴァイオリン・ソナタ 第1番 I．Sinfonia …世界初録音
9．ヴァイオリン・ソナタ 第1番 II．Intermezzo …世界初録音
10．ヴァイオリン・ソナタ 第1番 III．Aria …世界初録音
11．ヴァイオリン・ソナタ 第1番 IV．Rondo - V．Poscritto …世界初録音
12．アーロンのためのカノン …世界初録音


録音年：2019年5月20-23日