（クラシック）/ スタンデール・ベネット：室内楽作品集 【CD】

1816年、シェフィールドでオルガニストの父のもとに生まれたスタンデール・ベネット。早くに父を亡くしたため、祖父のもとで音楽の手ほどきを受けました。10歳で王立音楽アカデミーに特待生として入学、10年間に渡りヴァイオリンとピアノ、作曲を学び、在学中に書いた「ピアノ協奏曲」は、彼自身の独奏で初演。これを聴いたメンデルスゾーンはその才能に注目し、ベネットをドイツに招待します。その後、彼はイギリスで演奏活動を行いながらも頻繁にドイツを訪れ、ライプツィヒではシューマンとも親交を結び、お互いに強い友情で結ばれました。

このアルバムにはベネットの3つの室内楽作品を収録。ピアノを伴う六重奏曲は、明らかにメンデルスゾーンの影響が表れていますが、スケールの大きさではメンデルスゾーンを上回るほどの強い感情表現を伴った力作です。他には三重奏曲と、世界初録音となる弦楽四重奏曲を収録。こんなに美しい曲があったのかと驚きの連続の1枚です。

【収録曲】
Disc-1
1．六重奏曲 嬰ヘ短調 Op．8 第1楽章：Allegro moderato ma con passione
2．六重奏曲 嬰ヘ短調 Op．8 第2楽章：スケルツォ：Quasi presto
3．六重奏曲 嬰ヘ短調 Op．8 第3楽章：Andante grazioso
4．六重奏曲 嬰ヘ短調 Op．8 第4楽章：フィナーレ：Allegro assai ed energico
5．室内三重奏 Op．26 第1楽章：Andante tranquillo ma con moto
6．室内三重奏 Op．26 第2楽章：セレナード：Andante ma un poco scherzando
7．室内三重奏 Op．26 第3楽章：フィナーレ：Allegro fermato
8．弦楽四重奏曲 ト長調 WoO17 （世界初録音） 第1楽章：Allegro moderato
9．弦楽四重奏曲 ト長調 WoO17 （世界初録音） 第2楽章：Adagio
10．弦楽四重奏曲 ト長調 WoO17 （世界初録音） 第3楽章：メヌエット：Allegro
11．弦楽四重奏曲 ト長調 WoO17 （世界初録音） 第4楽章：フィナーレ：Allegro


録音年：2018年1月3-5日/収録場所：UK マンチェスター、ロイヤル・ノーザン・カレッジ・オブ・ミュージック