最新世代DDFATM採用DSD 11.2MHz対応USB-DAC搭載コンパクトHi-Fiプリメインアンプ■新世代 DDFA搭載 Class DパワーアンプQualcommのデジタルアンプソリューション「DDFATM」の最新バージョンを採用。DDFAは、高速かつ極めて精度の高いデジタル・フィードバック・ループを用いることにより、これまでの Class Dアンプの課題であった歪の多さや電源変動による音質劣化を克服し、Class Dアンプとして抜きん出た特性を実現しています。
■フルデジタル・プロセッシングDDFAはデジタル入力型の Class Dアンプであるため、デジタルソースを再生する際には PMA-60への入力から、「Advanced AL32 Processing Plus」による補間処理※、ボリューム調整、増幅、フィードバック処理まで、すべてをデジタルドメインで行うことが可能です。※Advanced AL32 Processing Plusは PCM信号にのみ対応しています
■PCM 384 kHz / 32 bit入力対応「Advanced AL32 Processing Plus」PCM 384 kHz / 32 bit信号の入力に対応した、デノン独自のデータ補間アルゴリズムによるアナログ波形再現技術の最新バージョン「Advanced AL32 Processing Plus」を搭載。
■DSD 11.2 MHz、PCM 384 kHz / 32bit対応 USB-DACUSB-DAC機能は、DSD 11.2 MHzおよび PCM 384 kHz /32 bitの入力に対応しています。DSDの伝送方式は ASIOドライバーによるネイティブ再生とDoP (DSD over PCM Frames)をサポート。アシンクロナスモードにも対応。
■192 kHz / 24 bit対応デジタル入力光デジタル入力を 2つ、同軸デジタル入力を 1つ装備しています。最大 192 kHz / 24 bitのハイレゾ音源の入力に対応しています。
■Bluetooth & NFC対応Bluetooth機能を搭載。標準オーディオコーデックのSBCに加え、より高音質なAAC、さらにQualcommによる高音質・低遅延コーデック「aptXTMLow Latency」にも対応しているため、迫力ある音で音楽やゲームをお楽しみいただけます。
■縦置きにも対応本機は縦置きと横置きのどちらにも対応しているため、スペースが限られるデスクトップでも本格的なオーディオシステムを構築できます。
デノンのUSB-DAC付きプリメインアンプ「PMA-60」は、「人気モデルのさらなる進化」を体現した1台だ。前モデル「PMA-50」は、デザイン性の高い小型筐体に先進的なデジタルアンプ・デバイス「DDFA」を搭載。従来のデジタルアンプのイメージを覆す高い音質と強力なスピーカー駆動力をもって多くのオーディオファンから高い評価を受け、一時品薄になるほど人気のあった製品だ。
PMA-60は心臓部といえるDDFAに最新世代を搭載。さらに、デノンのビット拡張&データ補完によるアナログ波形再現技術も新たに「Advanced AL32 Processing Plus」に進化。合わせて、USB-DACの対応レゾリューションは、DSD 5.6MHz & PCM 192kHz/24bitから、DSD 11.2MHz & PCM 384kHz/32bitへと進化した。
今回、新旧モデルの比較を軸に、アナログ/USB入力、ワイヤレス再生を試聴したが、ここでは本機の基本性能を確認すべく行った、DALIのエントリースピーカー「ZENSOR 1」との組み合わによる、アナログ・ライン入力の音を紹介する。プレーヤーは、本機と同じ“デザインシリーズ”に属するCDプレーヤー「DCD-50」を使用。
井筒香奈江のCD『時のまにまにII 春夏秋冬』から「友達の詩」を再生。前モデルではリアルなボーカルがスピーカー中央に出現し、スピーカーの外側までわずかなエコー成分が美しく広がる。ドライブ力も申し分なく、改めてPMA-50の高評価の理由を実感する。
それだけに「PMA-60があまり変わらなかったらどうしようかな」と少々心配だったが、つなぎ替えてイントロが流れた瞬間、その不安は吹き飛んだ。歌い手の口元が見えるような生々しいボーカルと明瞭な空間表現に思わず息を飲む。本機の音を聴いた後では、前モデルの音色が少々ブライトに、なおかつボーカルにもベールが1枚被さったように聴こえるから困ったものだ。
本機の音はボーカルや生楽器の質感表現がリアルで、間違いなくこちらがアーティストの意図した音だ。この価格帯のアンプから、このような表現力が出せるのかと驚いた。つまりは、原音に対する忠実度が圧倒的に高いのである。
本機は高いスピーカー駆動力も備えており、さらにクラス上のスピーカーを組み合わせることも視野に入る。ヘッドホンからスピーカー再生にチャレンジする最初の1台にうってつけだ。
文:土方久明
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。