コンパクトHi-Fiプリメインアンプ■BTL構成 Class Dパワーアンプ増幅回路には、両チャンネル駆動時の定格出力 40W+40W(4Ω)を誇るClass Dパワーアンプを搭載。1チャンネルにつき 2つのパワーアンプを使用してスピーカーをパワフルに駆動する BTL構成を採用しています。
■フルデジタル・プロセッシングデジタル入力型の Class Dアンプを搭載しているため、デジタルソースを再生する際には入力から出力までのすべての処理をデジタルドメインで行うことが可能です。
■高音質ヘッドホンアンプ搭載ヘッドホンでも高音質な音楽再生を楽しめるように、スピーカー出力用パワーアンプとは別にヘッドホン出力専用アンプを搭載しました。
■精密なデジタルボリュームコントロール■192 kHz / 24 bit対応デジタル入力光デジタル入力を 2つ、同軸デジタル入力を 1つ装備しています。最大 192 kHz / 24 bitのハイレゾ音源の入力に対応しています。
■Bluetooth対応Bluetooth機能を搭載。標準オーディオコーデックのSBCに加え、より高音質なAAC、さらにQualcommによる高音質・低遅延コーデック「aptXTMLow Latency」にも対応しているため、迫力ある音で音楽やゲームをお楽しみいただけます。
■縦置きにも対応本機は縦置きと横置きのどちらにも対応しているため、スペースが限られるデスクトップでも本格的なオーディオシステムを構築できます。
デノン「PMA-30」は、パソコンの横に置くデスクトップHi-Fi “デザインシリーズ”に加わったモデルだ。
「お手頃価格のコンパクトHiFiプリメインアンプ」を標榜する通り、大ヒットとなった「PMA-50」の下位にあたるエントリー機。サイズは同機と同じで、CDプレーヤー「DCD-50」ともジャストマッチ。縦置きも可能で、省スペースを重視するユーザーにも嬉しい仕様だ。
心臓部のパワーアンプは、デジタル入力型のクラスDアンプをBTL構成したもの。ちなみにBTL構成とは、1chを2つのアンプで駆動するという意味だ。
192kHz/24bitに対応した光デジタル入力2系統とデジタル入力を備え、DCD-50と組み合わせれば、統一感を持ったシステムアップが可能。そのほか光デジタル接続により、テレビの音声を本機を通じて再生することもできる。
BluetoothはNFC対応で、コーデックはSBCに加え、AACとaptXにも対応。aptXからさらに低遅延を実現したaptX Low Latencyもサポートする。
DCD-50を組み合わせ、CDの音質をアナログ接続と同軸デジタルの2パターンで切り替えながら試聴した。
スピーカーは、DALIの小型ブックシェルフ「SPEKTOR1」を使用。価格帯、システム全体のシルエット、パワーバランスなどの面から、釣り合いが取れた組み合わせに感じる。
Tommy Flanagan「Together」のピアノは、タッチがクリアで繊細さをめでる余裕と楽しみがある。濁りとは無縁の透明感で、彼の玉が転がり弾むような軽快な音色が心地よい。早弾きでも音色に混濁がなく、ハーモニーを生演奏のように楽しめた。ミュートで音と空気が引き締まり、心動かされるクオリティーは本物。艶やかなDALIのサウンドを余す所なく引き出してくれる。
アナログ接続より、同軸デジタルは明らかにS/Nが高い。空気の存在感に耳を傾けるとその差は明らかで、好みと言うよりは、同軸デジタル接続の利用を前提とすべきだろう。アナログ接続の音質が劣るというわけではなく、デジタル接続の音質が傑出しているのだ。
本機のドライブ能力は大型スピーカーもそこそこ鳴らせるほど。クラスを超えたパワーが魅力だが、小型スピーカーと言えども、相手を上手く選べば本機らしさを味わえ、S/Nの高さ、ピュアな表現力を享受できる。
文:鴻池賢三
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。