DLP フルHD 短焦点 ホームエンターテイメントプロジェクター HT2150ST

BenQのDLPプロジェクター「HT2150ST」は、1.5mで100インチを投写できる短焦点モデルかつ本体にパワフルな音を再生できるステレオスピーカーを内蔵。簡単設置で本格シアターからVOD視聴、ゲームまで良質なコンテンツを画音一体で楽しめる。

輝度は2,200ルーメン、コントラスト比は15,000対1に設計。遮光が多少甘めのリビング環境などでも、十分に明るく色鮮やかな映像を家族とシェアできる。短焦点型で、部屋のスペースを有効活用したシアター体験を味わえるのも特徴だ。

今回はスクリーンから約1.5m?2mの距離に本機を設置して、Blu-ray作品の映像をチェックした。短焦点タイプの弱点とされている画面のたるみや歪みは、あらかじめ本機の置き方をしっかりと定めれば気にならなかった。

まず2016年版『ゴーストバスターズ』の序盤、研究所で主人公のエリンとアビーが再会する昼間の明るいシーン。本機のピクチャーモードは「ブライト/ビビッド/シネマ/ゲーム/ゲーム（ブライト）」の5種のほか、ユーザーがカスタマイズした設定値が保存できる。

このシーンでは「ビビッド」に設定すると、肌色が最も自然で血色も活き活きとして見える。作品のテーマカラーのひとつ、オレンジ色も鮮やかだ。舞台となる研究室は役者の背景に実験装置など細々とした被写体がひしめき合っているが、カメラワークによる立体感もシャープに描かれた。

カジュアルに楽しみたい作品はプリセットの映像モードでざっくりと最適な設定が選べ、もっと作品の世界観に深く浸りたい場合にはユーザーモードでとことん映像を追い込める。本格志向のユーザーにも納得の高いパフォーマンスを備えたスタンダードモデルだ。

そして本体内蔵スピーカーによるパワフルなサウンドにも驚かされた。本体後方の左右側面にスピーカーの開口部がレイアウトされている。10〜12畳前後の空間で視聴したが、ボリュームの設定を4割ぐらいのポジションにすれば部屋に響き渡る十分な音量が得られた。

コンパクトなスペースで100インチを実現できる短焦点と、ハイパワースピーカーと画質の追い込みによる良質な画音一体を兼ね備える本機は、これからホームシアターを持ちたい方、あるいはセカンドシアターの増設を計画している方にもぜひおすすめしたい。

文：山本 敦

※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。