デジタルオーディオプレーヤー DP-X1A [64GB /ハイレゾ対応] DP-X1A [ハイレゾ対応 /64GB]

「DP-X1A」は、オンキヨーのハイレゾ対応DAPの第2世代モデル。第1世代モデル「DP-X1」は発売以来、バランス出力端子を備えた国内メーカーのポータブルDAPとして人気を集めた。本機は、DP-X1発売から1年分のユーザーの声をもとに、様々な機能拡張を盛り込んだモデルとなる。

第1世代との違いは、まず基本スペックとして内蔵メモリを32GBから64GBへと拡大。microSDスロットも引き続きデュアルmicroSDスロットを搭載することで、合計最大400GBまでの超大容量への拡張も可能としている。

そして、高音質パーツを採用した音質強化版としての特別な設計。第1世代からの継承も含めてDP-X1の内部の基本構成はオーディオとしての単品コンポーネントと同じく、デジタルノイズの影響を排除するため、内部でDAC＆AMP部とCPU部を物理的に隔離した構造とした。

音質の基本設計は第1世代と同様で、DSD 11.2MHz、PCMは384kHz/24bitまでの再生に対応。ヘッドホンアンプも、バランス出力に対応するフルバランス回路設計を継承する。

サウンドは、第1世代と聴き比べると、その基本の傾向はやはり継承する。ただし、音の全体的な音の情報量が引き上げられていて、音場感をよりいっそう拡大し、音の消え際の余韻の残り方を広げている。

第1世代も素性の良い音だったが、本機ではよりしなやかな音の弾力、そしてより深みと情報量を両立させた重低音と、細部の瑞々しい情報を備えている。Hi-Fiオーディオの音の高見に到達した感がある。

本機の実勢価格は79800円と、第1世代から約1万円上がったが、音質の上がり方はそれ以上の価値があると感じた。

バランス接続ができて、Hi-Fiオーディオらしい質感と表現力を備えたDAPを探している人は、ぜひとも本機のサウンドを体験してみてほしい。

文：折原一也

※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。