SONY α7II
初代フルサイズセンサー搭載のミラーレス一眼カメラSONY α7の直系の後継モデル「α7II」、発売から既に3年以上経っておりますが、その基本性能の高さは多くのユーザーから支持されています。今回はそのα7IIに、50mmの単焦点レンズを装着しての撮り歩きをしてきましたので、ぜひご覧ください。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/1.8
露出時間:1/100秒
ISO:200
花屋の店先にギュッと詰められた姫リンゴの花束。真上からの撮影ですが、全てにピントが合わないように、柔らかい空気感のようなものが表現できればと開放F値で撮影しました。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/1.8
露出時間:1/8000秒
ISO:50
雨上がりの湿ったアスファルトに張り付いて、秋の終わりを告げる枯葉。逆光から開放絞り値にて、敢えて暗めに撮影しました。枯葉の向こう側から入射する光で、暗く湿った葉脈のみが浮き上がります。絞り1.8の世界は、物理的な形状ではない隠れた世界を写し出すような気がします。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/2.2
露出時間:1/1000秒
ISO:320
小雨降る庭のテーブルで撮影。宙に浮かぶ玉のような小さな粒が小雨の水滴。輪郭のくっきりしているところは手前に、柔らかくボケているところは遠くに見えます。陰影がはっきりせず、濃淡の階調が少ない白い花は、遠近感を出しにくいと言えます。開放気味に撮る事で、白い花の奥行き感を表現したいと思いました。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/1.8
露出時間:1/25秒
ISO:640
夕方、”α7II”を首から下げて公園をふらりと散歩する。フルサイズなのに小型で軽量だから、すれ違う人達もカメラを存在を全く気にしないようだ。しばらく歩くと、道端に停めた自転車を発見…サドルの上の小さな紅葉が楽しく映える。 こんな時、気負わずに即シャッターを押すことができるのは、ミラーレスのこの機種だからこそ。日頃、重い一眼レフとレンズで閉口している私にとっては感動ものだ。4.5段分もの手振れ補正が可能という恩恵を、日暮れ時の公園でも十二分に実証できた。開放F値での撮影にて生じたモミジとサドルの間のささやかな空間、そしてサドル表面の雨の軌跡など実にいい具合に描写されたと思います。フルサイズ機でありながら、コンパクトでストレスフリー。振れずに狙い通りに撮れるのは嬉しい限り。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/1.8
露出時間:1/100秒
ISO:200
露出補正:+0.5
早朝の駅に向かういつもの通り。路地裏の道に鬩ぎ合うように建つ家の壁には蔦の葉がびっしりと絡んでいます。綺麗に色付いた手前の葉に焦点を合わせて開放F値で撮影する事により、背後で賑やかに密集する蔦が大きくボケてくれました。背景がスッキリとなった事で主題が明確になったのではないでしょうか。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/2
露出時間:1/100秒
ISO:200
枯葉でぎゅっと犇めく背景をシンプルに見せるには、ほぼ開放F値で撮るべきだと私は考えますが、こちら側へ少し斜めに傾く一枚の葉の面や茎を「開放絞り値」でどう切り取るか、焦点をどこのポイントにするか等の判断は、ひとえに個人の感性によるものだと思います。そんな時の微細なピント合わせに、DMF(オートフォーカスでピントを合わせたあと、手動で微調整できるダイレクトマニュアルフォーカス)機能は、大変重宝します。丁寧な作品作りには必須の絞り値とピント位置の決定。絵作りには大変シビアな判断が求められますが、これは強力なアシスト機能の1つです。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/4
露出時間:1/400秒
ISO:250
露出補正:+0.3
江戸後期から明治初期に建造された由緒ある土浦市の商家である野村家の蔵。改修されて、綺麗な状態で保存されています。三つ巴を配した瓦や今時なかなか見られない立派な雨樋を際立たせたく、また奥との遠近を はっきりさせたいため「絞り4」を選択。F1.8/50mmレンズが的確な距離感を表現してくれました。また、色味・風合い・質感なども、正確に見事に描写してくれました。いい仕事をしてくれます。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/2.2
露出時間:1/2500秒
ISO:400
華道家が生けた秋のオブジェ。温かみのあるユニークな作品です。そんな完成された作品を自分の視点で捉えようとする事も、ごく自然で健全な感性ではないでしょうか。でも、正直なところ、考えすぎない事が一番かもしれません。 良い色を表現できるいいカメラが1つあればいい…。このオブジェは、深く色付いた柿と焦げたような枝のコラボが絶妙です。どちらも濃い色で、逆光での描写は難しいと思われましたが、暗部の色味や階調、光の反射などが綺麗に出ており、立体感も実に上手く描写されたと思います。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/6.3
露出時間:1/250秒
ISO:400
平面上の影と空間オブジェの黒い足が織りなす暗部の画面構成が面白いと感じ、すかさずシャッターを切りました。2次元と3次元が交錯するこの撮影の肝は、質感の描写がきちんとできるかどうかだと思います。しっかりと応えてくれました。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/1.8
露出時間:1/250秒
ISO:400
F値1.8 50mmの本領発揮。展示室は多くの人で混んでましたが、50mmレンズという事で、寄って撮る事ができました。中望遠のように画面の間に人が入ってしまうという事がありません。美しいボケ味を出してくれました。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/4.0
露出時間:1/640秒
ISO:400
露出補正:+0.5
F値4での撮影。バラバラに配置している羊群を撮るには厳しい判断ですが、農場の空気感をも写したかったので敢えてギリF値4で撮りました。狙い通りの描写で表現できたのではないかと思います。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/2.0
露出時間:1/500秒
ISO:400
手前の羊に焦点を合わせて。絞り2のほぼ開放値で撮影。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/1.8
露出時間:1/320秒
ISO:400
上下ともに開放F値での撮影。左の兎の奥に見える影は3〜4mほど離れた別の兎のシルエット。見事なボケ具合です。左右共に兎の目に焦点を合わせています。焦点の並列にある毛並みは、触れたくなるくらいにフンワリとリアルに描写されました。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/2.2
露出時間:1/60秒
ISO:400
日が落ちるのが早く、豚舎もかなり暗い中、ISO感度400、シャッタースピード1/60で頑張りましたが、元気な猪豚の撮影には、ちょっと無理があったかな?いえいえ、瞳にピントが合えば、これもありでしょう。実に生き生きとした味のある表情が撮れました!

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/2.2
露出時間:1/60秒
ISO:400
人が好きらしいこの猪豚クンは、カメラを向けると(喜んで?)ガンガン鼻を柵にぶつけてきます。開いた鼻がなんとも可愛い。やはりシャッタースピードを少し上げたいところでしたが、かえって勢いを感じられるよいショットなのではと思ったりします。

カメラ:
α7II
レンズ:
FE 50mm F1.8
絞り値:f/2.0
露出時間:1/15秒
ISO:400
秋の夜の釣瓶落とし。17時少し前だというのに外は真っ暗でした。土産店の室内が明るく浮かび上がりましたので、手振れ補正機能の有効性を確認するため手持ちでシャッタースピード1/15で撮影してみました。問題なくぶれずに撮れました。1/8秒くらいまでは、OKのようです。