

1台で「吸う」と
「拭く」を同時に。
利便性を追求した
掃除機が誕生するまで
ツインバードとタッグを組んで生まれた、ビックカメラのPB商品「コードレスワイパースティック型クリーナー」。
掃除機がけと拭き掃除が1台で同時にできる画期的な商品の開発について、両社の担当者に裏話と共に語ってもらいました。


「掃除機で拭き取りも
できれば
家事の軽減になる」
商品開発は、相田さんの発想から始まったそうですね。
店頭で一万円前後のクリーナーって多いんですけれども、差別化しづらいんです。吸い込みの強さとか運転時間の長さが比較対象になりやすく、もちろんそういったところも大切なのですが、お客様の便利さというところを考えたら、使う用途を広げてみることはできないか? そう考えました。
お客様と会話をしていると、多くの方が掃除機をかけたあとに、シート状の掃除道具を使って拭き掃除をしているんです。ということは、1台の掃除機で拭き掃除もできれば家事の軽減になるし、需要があるんじゃないかと。そこで、PB商品としてつくろうと、ツインバードさんに声をかけてみたんです。
じつは、ツインバードさんが近しい商品をつくってるとは知らなかったんですけどね(笑)。
世の中コードレスが主流になっていますので、コードレスであること、絨毯、カーペットを敷いている方が多いので、パワーブラシを搭載したものでできないかとお願いしました。


「本当に粘り強くやって
くださいました」
開発では、どんなところが難しかったですか。
私から提案した機能に加えて、ツインバードさんからも意見をもらいましたよね。
拭き取りのシートの仕様もいろいろ提案をもらいましたね。
ツインバードさんに声をかけさせてもらってからも、いつどこが類似商品を出してくるか分からない状況でした。発売が遅くなると機会損失につながってしまう。だから、あらかじめいつまでにという時期を決めて発売したいという想いが強くありました。
時間が限られるなかで、本当に粘り強くやってくださいました。私が声をかけたのは2018年の秋ですが、翌年の8月には発売にこぎつけられたので、がんばってもらえたなと感謝しています。
素足の画にこだわってアピールしました。たとえば実店舗の掃除機の売場には、たいてい30台くらいが並びます。その中からいかに手にとってもらうかというのが大事ですから、商品の魅力がひと目でわかるような工夫も欠かせないんですよね。

「この商品って
どう役立つのかな、
どう必要とされるのかな」
商品をつくる時に大切にしていることはありますか?
商品をつくることに集中してしまい、周りが見えなくなる可能性ってどうしてもあるんですよね。お客様の考えであったり、今の社会の変化であったり、この商品ってどう役立つのかな、どう必要とされるのかなってことは常に意識していますね。つくることが目的になってしまい、本来の目的ってなんだっけ?とならないよう、冷静に物事を俯瞰してみることを心掛けています。


「知恵を出し合いながら
商品をつくっていきたい」
タッグを組んで商品開発をしたわけですが、お互いの会社にどんなイメージを持っていますか。
海外に拠点を広げる企業が多い中、ツインバードさんは新潟の燕市で、産学共同で地域興しもしながら、世の中のためになる商品づくりを続けていますよね。なかなかない稀有な企業だと思います。
うちは小売りなので、ものづくりはメーカーさんの協力あってこそ。国内にしっかりと軸足を置いて研究されているのはツインバードさんの大きな魅力です。ビックカメラのPBをつくっていくうえで、私も大切なパートナーだと思っています。
そうですね。今回のクリーナーは、ベースになるツインバードさんの掃除機があったので、ゼロからではなく、1から2にした商品なのかなと。今後は、ゼロからつくりあげるビックカメラにしかないもの、ビックカメラでしか買えないものを、ツインバードさんと知恵を出し合いながらつくっていきたいと思います。
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