花火撮影のコツ&おすすめアイテム

夏の風物詩の「花火」。全国各地で開催されるのでお出かけも楽しみになってきます。花火を見に行って、その綺麗さをカメラにおさめたいですが綺麗に残せなくて難しいと思っている人も多いはず。花火はコツさえつかめば撮ることができます。今年の夏はいい思い出が残せるカメラ設定方法や撮り方とおすすめアイテムをご紹介します。
三脚

◇花火撮影は風や振動でブレやすい
花火撮影は周りに建物が無い場所で行うことが多いので風の影響を受けやすいです。また、カメラのシャッターを長時間あけて撮影をするので、振動がカメラに伝わりにくい、脚がしっかりしている三脚をおすすめします。花火会場までの移動が長距離なら重量の軽いカーボン製や、コンパクトに折りたためるトラベル三脚をおすすめします。
◇3Wayタイプの雲台の方が使い勝手が良い
花火撮影では縦位置・横位置の両方で撮ります。自由雲台を使用した場合、縦横切り替えの際に水平をセットするのに時間がかかってしまいます。パン棒(ハンドル)が付いている3Way雲台であれば切り替えが早くできるので、次の撮影までスムーズに準備できます。
おすすめ三脚
カメラ用リモコン(レリーズ)

◇カメラに触れずにシャッターを切れる
指でシャッターボタンを押して撮影するとわずかな振動が伝わってブレが発生することがあります。リモートケーブルやリモコンを使用すれば、カメラ本体に触れずにシャッターを切ることができるので、手ブレを防ぐことができます。
◇対応リモコンを確認
使用するカメラのメーカーや機種によって対応するリモートスイッチが異なります。
あると便利なもの
花火撮影は通常よりもバッテリーが消耗しやすいです。また、たくさん撮る方はメモリーカードの容量に余裕をもたせておきましょう。また、花火撮影・鑑賞は、川沿いや草木が生い茂っている場所が多いので虫よけがあると便利です。
おすすめミラーレス
おすすめ一眼レフ
おすすめカメラレンズ
打ち上げ地点までの距離や撮りたい写真のイメージによって使用するレンズは異なります。広角側は複数の花火をフレームに入れてダイナミックに、望遠側では1つの花火を大きく写せるので迫力ある写真が撮れます。広角から望遠までカバーできる高倍率ズームもおすすめです。

広角側では複数の花火やその軌跡、周りの景色など撮影できます。

望遠側では画面いっぱいに迫力ある写真になります。
ポイント(1):カメラのモードは[バルブ(B)」か「マニュアル(M)」に設定

◇バルブって何?
シャッターボタンを押している間、シャッターが開いて露光されるモードの事。花火や夜景、天体の撮影時に使われます。
打ち上げ花火の撮影では、打ち上げ時から花火が開ききるまで光の軌跡を確認しながらシャッターを思うところで開け閉めして撮ることが可能になります。
◇バルブ(B)モードの設定方法
モードダイヤルに「B」がある機種はダイヤルを回して選択。モードダイヤルに無い機種はマニュアル(M)モードを選択し、シャッタースピードを30秒以上に設定して「BULB」を選択。(※搭載されていない機種もあります)
花火撮影では、花火が打ちあがった瞬間にシャッターを押し、光が消える頃に閉じるのがおすすめ。
ブレを防ぐために三脚とリモートスイッチを使用しましょう。
ポイント(2):カメラの設定
◇ISO感度
カメラで設定できる一番低い感度「ISO100〜200」に設定。
◇F値
最初は「F11」前後に設定。撮影直後に液晶モニターで確認して、明るいときは絞り、暗い場合は開けるように調整。
⇒ISO感度は変更せずに、F値を花火の明るさに応じて変更しましょう。
◇ピント合わせ
ピントは「MF(マニュアルフォーカス)」で合わせます。AF(オートフォーカス)だとピントがズレてしまいます。
⇒最初に打ち上がる花火にAFでピントを合わせます。その後、MFに切り替えればピントが合った状態で撮影できます。
◇手ブレ補正
三脚を使用するので「OFF」にしておきます。
ポイント(3):NDフィルターを使って白飛びを抑えてより鮮やかに
多数の花火が打ち上がると夜空が白っぽくなってしまい、花火も白飛びしてしまうことも。NDフィルターを使用すると、背景の夜空が黒く引き締まり花火がより鮮やかになります。
NDフィルターには、ND2、4、8、16、などがあり、それぞれ光量を1/2、1/4、1/8、1/16、に減少させることができます。花火撮影におすすめのフィルターはND4〜ND16です。
※フィルターはご使用になるレンズ口径を必ず確認してからご購入下さい。
NDフィルターなし

NDフィルター未使用、ISO:100、f/8、5秒
NDフィルターあり

ND16、ISO:100、f/8、8秒
おすすめNDフィルター
ポイント(4):[応用編]テクニックや機能で一味違う作品に
多重露光機能をして撮影すると、単発で上がる花火を重ねて写すことができるのでより盛大に迫力ある写真が撮れます。また、シャッターが開いている間、ズームリングまたはピントリングを回すとアーティスティックな花火が撮れます。

多重露光しての撮影

露光間にピントリングを回して撮影

露光間にズームリングを回して撮影