SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporary
SIGMA初のAPS-Cサイズミラーレス専用ズームレンズ「SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporary」。小型軽量に使いやすいズーム域、ボケ表現も楽しめるF2.8の明るでまさに「心おどる小ささ」なレンズです。撮影するのがワクワクするこのレンズを使って撮影してきました。

カメラ:
FUJIFILM X-Pro3
絞り値:f11
露出時間:1/250秒
ISO:640
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:マニュアル


カメラ:
FUJIFILM X-Pro3

35mm判換算で27-75mmのズーム域は使用頻度の高い焦点域で、ズーミングの中間の標準域でF2.8のボケ味はナチュラルな雰囲気を作り出します。
作例を撮影中、通りがかったマンションの敷地からちょこっと顔を覗かすように出ている植物が可愛らしくてショットしました。背景のボケ方も程よくとても自然な雰囲気で写真に納めることが出来ました。

ワイド端での最短距離12.1cm、撮影倍率は最大撮影倍率1:2.8にもなりちょっとしたマクロ撮影もできる能力を持っています。フジのXF18-55mmの最短30cm(ワイド端)と比較するとかなり近接できます。
これだけのマクロ能力があればテーブルフォトはもちろん、散歩中に出会う花々や昆虫などにマクロレンズのように接近して新たな魅力を引き出す撮影が楽しめる、器用なレンズではないでしょうか。

広角端で焦点距離が長いとピントが合わないため気に入った構図が決められないときもありますが、最大撮影倍率1:2.8まで接近できれば被写体に迫って構図決めにもゆとりが生まれます。クローズアップ気味に接近して被写体の新たな魅力を引き出す撮影の幅が広がる利点は、フォトウォークのときにとても重宝します。

近接能力を活かして、オフィスビルの小さな池に揺らめきながら写り込む都会のビル群を狙ってみました。

見た目のサイズ感も実際に手にしたときの重量感も極めてコンパクトで軽量ですが、その小型軽量に最新光学設計技術が凝縮されていて、すべてのズーム域でシグマらしいシャープな描写が得られます。
野球場の高い照明塔を見上げるように写したこの作例からは、金網やコード、偶然写り込んだカラスなどが細微に描写され、テレ端での高い解像力がはっきり確認できます。

太く広がりながら残存する飛行機雲の奥に飛行する旅客機が小さく写り込んでいますが、APS-Cの描写で遠景がここまで細微に描写するのには驚かされました。スペックや性能、重さ、価格のバランスが整ったSIGMAのContemporaryシリーズですが、光学性能を追求したArtシリーズに迫る描写力を持っていることが確認できました。

装着しているレンズを意識することなく撮影に集中できるのは小型でコンパクトなレンズを使用するアドバンテージです。

カメラ:
FUJIFILM X-Pro3

カメラ:
FUJIFILM X-Pro3

テレ端50mmはフルサイズで75mm、中望遠の入り口となる焦点距離ですがF2.8通しなので豊かなボケが得られます。APS-Cなのでフルサイズに比べればボケ量は落ちますが狙った被写体を印象的に浮き上がらせるのには十分です。

ワイド端での最短距離の短さと大口径のF2.8を組み合わせれば、クローズアップしながら大きくボケた背景を広く写し込めるので、豊かな情感に満ちた描写が楽しめます。撮影時の思いや記憶までが写っているように感じます。

ズーム域全域でF2.8通しは暗いシーンや夜景にも十分対応できます。開放からSIGMAらしいシャープな描写を発揮し、高い解像力でフォトジェニックな作品を追求できます。
都会の夜景に満ちたクールな雰囲気とSIGMAの切れ味鋭い描写力は相性抜群ですね。