OLYMPUS OM-D E-M1X 【第2弾】
機動力抜群、最新の機能も満載「OLYMPUS OM-D E-M1X」実写レビュー2
2019年2月22日に発売されたOM-D E-M1X。スポーツやネイチャーフォトなどに本格的な撮影にも対応できる高性能モデルは、特に機能面でE-M1 MarkIIから大幅な進化を遂げました。
第2弾である今回は、「インテリジェント被写体認識AF」や「手持ちハイレゾショット」など、新たに搭載された注目の新機能も実写レビューとしてご紹介したいと思います。

雨の東京駅、バリアングル液晶を活かしてローアングルにて。ここでも手振れ補正の効果を発揮。そして大分雨に濡らしてしまいましたが、そこは防滴防塵、安心して撮影出来ました。

カメラ:
OLYMPUS OM-D E-M1X
絞り値:f/5.6
露出時間:1/1600秒
ISO:200
露出補正:-1.0
露出モード:絞り優先
焦点距離:125mm(35mm換算 250mm)
こちらはインテリジェント被写体認識AFを使用。被写体を自動で検出し、運転席にフォーカス・追尾しました。インテリジェント被写体認識AFはC-AF+TRモードでのみ動作、C-AFでは動作しないので注意が必要です。

カメラ:
OLYMPUS OM-D E-M1X
絞り値:f/5.6
露出時間:1/800秒
ISO:640
露出補正:-0.3
露出モード:絞り優先
焦点距離:300mm(35mm換算 600mm)
トンネルを抜けて駅へと入線するE2系。スプリンクラーの飛沫、少々薄暗いシーンでしたがしっかりと列車を捉えてくれました。

カメラ:
OLYMPUS OM-D E-M1X
絞り値:f/5.6
露出時間:1/640秒
ISO:640
露出補正:±0
露出モード:絞り優先
焦点距離:300mm(35mm換算 600mm)
縦位置で先頭を撮った後、横位置に持ち替え連結部を。縦位置、横位置も同じ感覚で構えられる操作性、そして快速なAFにより一瞬のシーンを切り撮る事ができました。

カメラ:
OLYMPUS OM-D E-M1X
絞り値:f/10
露出時間:1/800秒
ISO:200
露出補正:±0
露出モード:マニュアル
焦点距離:420mm(35mm換算 840mm)
晴れたり曇ったりを繰り返す空を飛ぶオオハクチョウ。EVFを除いた瞬間、雪原を狙っていた露出ではややアンダーと感じたので咄嗟に絞りとシャッタースピードをやや明るめに調整したカットです。やはりEVFの恩恵は大きいですね。

カメラ:
OLYMPUS OM-D E-M1X
絞り値:f/5.6
露出時間:1/1250秒
ISO:200
露出補正:±0
露出モード:マニュアル
焦点距離:420mm(35mm換算 840mm)
タンチョウ保護の為に運営されている釧路湿原の給餌場にて撮影。朝、飛来した直後に見せる歓喜のダンスは反逆光となってしまいますが、難しい露出の場面でも信頼出来るEVFで露出もなんなく決定出来るのはミラーレス一眼のメリットだと感じます。

カメラ:
OLYMPUS OM-D E-M1X
絞り値:f/5
露出時間:1/13秒
ISO:800
露出補正:-1.0
露出モード:絞り優先
焦点距離:16mm(35mm換算 32mm)
マジックアワーの山中湖畔、シルエットの富士山と白鳥。AFフレームを白鳥に合わせる際、マルチセレクターが搭載されたことにより操作性も格段に上がりました。

カメラ:
OLYMPUS OM-D E-M1X
絞り値:f/9
露出時間:1/1250秒
ISO:200
露出補正:-0.7
露出モード:絞り優先
焦点距離:41mm(35mm換算 82mm)
鉄橋を渡る鉱石列車と河原の岩を縦位置にて。撮影位置を決めようと歩いているうちに来てしまったのでとっさに構えて撮った1枚ですが高速なAFと速写性に助けられました。

カメラ:
OLYMPUS OM-D E-M1X
絞り値:f/5.6
露出時間:1/1600秒
ISO:400
露出補正:±0
露出モード:マニュアル
焦点距離:420mm(35mm換算 840mm)
「インテリジェント被写体認識AF」が試したかったので、新幹線を撮影したみました。迫り来る列車は近づいた時にAFも追いきれなくなるのが従来のカメラですが、「OM-D E-M1X」は最初から最後まで運転席を認識してピントを追従してくれました。

カメラ:
OLYMPUS OM-D E-M1X
絞り値:f/5.6
露出時間:1/8000秒
ISO:800
露出補正:-1.3
露出モード:絞り優先
焦点距離:420mm(35mm換算 840mm)
※5枚合成
都市公園を探鳥しながら歩いていると、小さな川沿いのフェンスに留まっているモズを見つけたので、「プロキャプチャーモード」で撮影しました。小さな素早い野鳥の動きをAFが追従していた事に驚きました。
ここからは手持ち撮影のハイレゾショットと通常撮影の比較作例です。
手持ちハイレゾショットとは、撮影中に発生するわずかな位置ずれを利用し、16回撮影した画像をもとに50M相当の高解像写真を生成します。三脚を利用できない場所での撮影や、移動の多い撮影において威力を発揮します。
焦点距離:12mm(35mm換算 24mm)
【通常撮影】

【手持ちハイレゾ】

続いてそれぞれの拡大写真になります。
【通常撮影】拡大

【手持ちハイレゾ】拡大

今回のラストは手持ちハイレゾショットを試してみました、16コマ撮影して50M相当の画像を生成、webの関係で原版が掲載できないのですが、拡大してみると窓枠や天井の装飾などの解像感が明らかに違います。手持ちでのハイレゾショットでより表現の幅が広がります。
新機能の実写レビューを交えてご紹介していきました。
まず、「インテリジェント被写体AF」のAF追従性能に驚かされました。被写体を認識してフォーカスし、掴んだピントはフレームアウトまで離しませんでした。
「手持ちハイレゾショット」では、ファイルサイズは大きくなりますが、三脚なしで高画素のフルサイズ機のような高解像度を手軽に作り出せるのは大きなメリットです。
実用性のある撮影機能が満載、進化した「新フラッグシップ」に改めてミラーレスの可能性を感じました。