Nikon NIKKOR Z 17-28mm f/2.8
F2.8通しの超広角レンズを１本持っていると旅行や街歩きで強烈なパースを生かした表現力豊かな撮影で重宝します。
コンパクトにまとまり携行性に優れながら、光学性能にも秀でたNIKKOR Z 17-28mm f/2.8を松山への旅行に携行し、超広角ズームを意識した撮影を行ってきました。
スリム&コンパクトにまとめられ質量は約450g。レンズの見た目以上に軽量にまとまったレンズはZ6 IIに装着していても負担はまったく感じず、旅行などで常時つけっぱなしにしておくレンズとしても重宝しそうです。
空港のエスカレーターを移動しながら天井をふっと見上げたとき、目に飛び込んできたクールな光景に惹かれました。レンズが軽いので見上げるようなアングルも楽に構えらます。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f4
露出時間：1/160秒
ISO：100
露出補正：±0ステップ
露出モード：絞り優先
愛媛県松山市は夏目漱石の代表作「坊っちゃん」の舞台になった街。市内には主人公をモチーフにした銅像も建てられて、いまでも地元で愛されている様子が伝わってきます。
テレ側の28mmの解像力はズームレンズとは思えないほどキレのある解像力があります。逆光で撮影したマドンナ像のハイライトとシャドウの境界となる鼻から唇までのエッジが鋭利に写し出されいます。28mmは広角レンズとはいえパースもそれほどきつくなく自然な広がりを持つ画角なので、スナップレンズとしてオールマイティな使い方ができます。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f5.6
露出時間：1/125秒
ISO：320
露出補正：-1ステップ
露出モード：絞り優先
江戸時代以前に建造された現存天守12城がデザインされたコインロッカーが趣を感じます。28mmで写してみましたが、ドアの輪郭が縦横ともにピシッと垂直水平に保たれています。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f5.6
露出時間：1/30秒
ISO：500
露出補正：-1ステップ
露出モード：絞り優先
さすが創建時の雰囲気を今に伝える松山城。入り口のある石垣も雄大で圧倒されます。高さがあり通常の広角レンズでは手を余す広大な石垣も、広角端が17mmの本レンズならば余裕で写すことが出来ます。超広角域のズームレンズがあれば、観光地での巨大な建造物や風景に出会ってもマルチに対応できるので重宝するのは間違いありません。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f18
露出時間：1/60秒
ISO：320
露出補正：-0.3ステップ
露出モード：絞り優先
松山市内に到着後、小雨が降るすっきりしない天気でした。傘を用意してなくて観光中ときどき雨がぱらつくときもありましたが、最前面のレンズに防汚コーティングが施されているので、多少の雨粒がかかろうともさほど気になりませんでした。持ち歩いているレンズクロスでさっと拭き取れば問題ありません。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f5.6
露出時間：1/640秒
ISO：250
露出補正：-1.3ステップ
露出モード：絞り優先
17mmの超広角まで撮れるので、ローアングルで超広角が生み出す強烈なパースを生かした構図にトライしてみました。レンズが軽く上にズーミングによる鏡筒の全長変化がないので、地面スレスレのローアングルでレンズを構えたとき、前後にズーミングを繰り返しても鏡胴が地面に当たることもないので、ストレスがかなり軽減されて撮影に専念できます。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f22
露出時間：1/40秒
ISO：250
露出補正：-0.7ステップ
露出モード：絞り優先
筋鉄門（すじかねもん）と呼ばれる門の扉に近接してみました。マクロレンズほどではなくても最短0.19cmまで寄れるので、近接して被写体の質感を写し出すことが可能です。スーパーEDレンズ1枚、EDレンズ2枚、非球面レンズ3枚が組み込まれた解像力も申し分なく、鉄門と呼ばれている所以を画面にしっかり写し出すことが出来ました。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f5
露出時間：1/320秒
ISO：400
露出補正：-0.ステップ
露出モード：絞り優先
この小さな穴はいざ城が攻め込まれたときに火縄銃で敵兵を狙い撃ちするための鉄砲狭間と呼ばれています。銃の代わりにレンズを通して外の景色を写してみました。城をバックに記念写真を撮るカップルや松山市街地の穏やかな景色が写っていました。幸い四国では大きな戦乱は起きず、現存天守12城で松山城を含めた4城は四国にあります。この狭間も平和な光景を見つめてきたに違いありません。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f8
露出時間：1/160秒
ISO：400
露出補正：-0.7ステップ
露出モード：絞り優先
小天守から見える雄大な一ノ門、攻め込んできた敵兵を前後左右から攻撃できるように配置された建物は飽くことなく見惚れてしましました。1933年の放火によって小天守やこの門も焼けてしまったため、今見ている建物は再建されたものではありますが、建築当時も同じ光景が広がったのだろうと思いを馳せました。
超広角17ｍｍまでズーミングすればダイナミックな光景も写すことができます。旅行に一本超広角ズームレンズがあれば旅の思い出をより深く鮮明に残せることでしょう。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f18
露出時間：1/125秒
ISO：400
露出補正：±-1ステップ
露出モード：マニュアル
帰りは小雨が止んで再開したリフトに乗ってみました。リフトに乗るなんていつ以来かもか思い出せないほど久しぶりなので、リフトに乗りこんで体がふわっと浮いた瞬間からワクワクしっ放しです。途中ストラップを首にかけたカメラを片手で持ち、リフトからの眺めを撮りました。レンズ自体がコンパクトで扱いやすいのでなんとか撮影は楽でした。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f5
露出時間：1/640秒
ISO：400
露出補正：-0.3ステップ
露出モード：シャッター優先
お城から下りたところで遅めの昼食。地元名物の鯛めしを食べたのですが、実は宇和島が発祥の地のようです。空腹でぐぅーと鳴るお腹を気にしつつ0.19cmの最短距離まで鯛に接近してみました。f/2.8の明るさで控えめの室内照明でも露出不足にはならず、近接で前後のボケも大きくなり立体感のあるテーブルフォトが撮れました。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f2.8
露出時間：1/80秒
ISO：400
露出補正：-0.3ステップ
露出モード：絞り優先
昼食の後は路面電車で道後温泉へ移動です。平日で車内は空いていてゆったりすることができました。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f3.2
露出時間：1/500秒
ISO：400
露出補正：-0.3ステップ
露出モード：絞り優先
道後温泉に到着後、お遍路さんに四国八十八箇所に指定されている寺院を参拝に行きました。お参りした後、山門近くにいた野良猫にもご挨拶。じっとしていない猫だったのですが、高速なAF制御に助けられ、動きが止まった瞬間シャッターチャンスをものにできました。
17mmで寄れば開放値f/2.8でも背景は大きくボケて被写体をふんわり浮き上がらせてくれます。広角での近接は背景も広く写し込めるので撮影場所の雰囲気をも写せることも魅力の一つです。ズームリングで簡単に超広角17mmまで引ける利便性は旅の友として最強かもしれません。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f2.8
露出時間：1/1000秒
ISO：400
露出補正：±0ステップ
露出モード：絞り優先
商店街のアーケードを歩いていると、目の前にそびえ立つ派手なペイントに出会いました。博物館か美術館などの建物なのだろうか、思いながらとっさにカメラを向けてワンショット。その後、このペイントは工事中用防護壁であることが判明しました。
17mmから28mmまでの超広角ズームならば、ハプニング的に出現した被写体に即座に対応できる柔軟性があるな、と感じました。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f8
露出時間：1/100秒
ISO：200
露出補正：-0.3ステップ
露出モード：マニュアル
カラフルな防護壁は文化財にも指定されている道後温泉本館の改修工事のためでした。超広角ズームレンズを携行しているので趣がある本館の全景写真を撮りたかったので少し残念でしたが、気持ちを切り替えて半分防護壁に覆われた本館の全景を高台から撮影しました。
写真を撮りながら、このような外壁に覆われた本館の写真も後で良い思い出に変わってくれるに違いない、と気持ちが変化しました。画角は28mmでピッタリ収まりましたが、変な歪みがない自然な雰囲気で写し出せたので、テレ側が28mmになっているのはいい塩梅だな、と実感しました。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f4.5
露出時間：1/800秒
ISO：320
露出補正：-0.7ステップ
露出モード：絞り優先
松山市を愛した夏目漱石のレリーフに写り込む道後温泉本館を1枚にまとめてみました。超広角のパースが作り出す表現力は自分ならではのアングルを見つけ出す楽しみに満ちています。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f11
露出時間：1/50秒
ISO：1000
露出補正：-0.3ステップ
露出モード：絞り優先
松山観光の締めはロールケーキを食べて糖分補給で締めました。
カメラ：
Nikon Z6 II
絞り値：f7.1
露出時間：1/40秒
ISO：2500
露出補正：-0.3ステップ
露出モード：マニュアル
