ニコン Nikon 1 J5
小ぶりなサイズのミラーレス一眼Nikon 1シリーズの最新モデル『Nikon 1 J5』を今回はご紹介させていただきます。
パっと見てデザインは今までのJシリーズのすっきりシンプルなものと比べて、天面部やグリップ部の迫り出し等、クラシカルな感じは、よりカメラらしく、愛着が沸くデザイン。写りの方もなかなか。Nikon 1シリーズでは初めての裏面照射型CMOSの搭載や、「EXPEED 4A」から「EXPEED 5A」への画像処理エンジンの進化で、暗所での画質も大幅に向上、高速処理によりフルHD60pや4K動画にも対応等、本気度が伺えます。小さいながらも写真の楽しさを凝縮したニコンらしい1台に仕上がっています。ぜひご覧ください。

ダブルレンズキットに付属の単焦点レンズ「1 NIKKOR 18.5mm f/1.8」にて撮影しました、コントラストが美しいカットです。35mm判換算で約49mmと、人の目で見た時とほぼ同じ画角なので、極めて自然な一枚に仕上がりました。シャドウ部はつぶれる事なく、また木製の椅子や石畳の質感の表現など、見事な解像力です。
- カメラ:Nikon 1 J5
- 絞り値:f/3.2
- 露出時間:1/4000秒
- ISO:200

緊急避難艇の看板にピントを合せての撮影です。単焦点レンズ「1 NIKKOR 18.5mm f/1.8」で、絞り開放にて撮影。画面奥に行くにつれ、適度なボケが楽しめます。もっとインパクトのあるボケを、という事であれば大型のセンサー搭載のボディをチョイスしなくてはいけませんが、本機ではどちらかといえば自然な程度のボケが期待出来ます。
- カメラ:Nikon 1 J5
- 絞り値:f/1.8
- 露出時間:1/1600秒
- ISO:160
- 露出補正:0.7

作業場にある水銀缶です。適度な背景ボケで、メイン被写体であるクリーム色の缶が良い感じに際立っています。一見すると普通の画ですが、拡大して見ますと缶表面の細かい塗装剥げや、その更に下地の色まで判別できます。一つ一つ微妙な色の違いがありますが、それらが見事に再現されています。
- カメラ:Nikon 1 J5
- 絞り値:f/1.8
- 露出時間:1/1000秒
- ISO:200

ズームレンズ「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」にて撮影。上を見上げての、カメラからしたら嫌らしい逆光シチュエーションです。太陽の辺りがフレア気味になっていますが、この程度ですんでいるのが素晴らしいです。周りの木々の枝や葉までも細かく描写。
- カメラ:Nikon 1 J5
- 絞り値:f/4.5
- 露出時間:1/320秒
- ISO:200

ショーウィンドウ越しであっても、お目当ての被写体に迷わず合焦。おかげで、シャツのプリントの‘目’までしっかりと見る事が出来ます。
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- カメラ:Nikon 1 J5
- 絞り値:f/3.5
- 露出時間:1/125秒
- ISO:160

明るいレンズなので、被写体との距離や角度によって色々なボケ味が楽しめます。街中をぶらついていると、何やら時間の流れを感じさせる看板が。こちらも「1 NIKKOR 18.5mm f/1.8」にて撮影したものですが、急に「これを撮りたい」という時にボケ味を楽しめるレンズは重宝します。本体と合わせてレンズもコンパクトなのが良いです。
- カメラ:Nikon 1 J5
- 絞り値:f/2
- 露出時間:1/2000秒
- ISO:160

金属ボディの質感や、正面の傷までシャープに再現。
- カメラ:Nikon 1 J5
- 絞り値:f/4.5
- 露出時間:1/1600秒
- ISO:200
- 露出補正:-0.7

小さなミラーレス一眼だからこそ、撮りたくなるテーブルフォト。写真越しでも口の中に甘さが広がってきそうな雰囲気があります。
- カメラ:Nikon 1 J5
- 絞り値:f/2.8
- 露出時間:1/125秒
- ISO:200
小さいながらも、本格派
ボディのサイズはさほど変わらずとも、その中身は進化している。「Nikon 1 J5」には、それをまざまざと実感させられました。エントリーユーザーや女性をターゲットにしているNikon 1シリーズですが、その最新モデルは、以前より写真を撮ってきたユーザーの手に渡っても何らおかしくはないスペックです。外観は所有感を刺激するクラシックなスタイル、洗練され続けている操作系、そして何よりも一眼レフに迫る高画質がコンパクトボディに集約されている……これだけで、メインのカメラとして所有する理由としては充分です。マニュアルでの操作にも勿論対応しておりますので、幅広いユーザーに使っていただける機種だと思います。