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FUJIFILM X-Pro3

Proの名を戴冠するXシリーズの最新フラッグシップ「X-Pro3」。今回X-Pro3に新しく実装されたフィルムシュミレーション「クラシックネガ」は、「クラシッククローム」よりフィルム調に味付けされ、その雰囲気を味わいたくてX-pro3を購入する方も。民主運動で時折激しい抗議活動が行われている香港ですが、平和な日常のストリートショットが撮影できました。(※撮影時:2019年 年末)

富士フイルム_XPro3_ブルースリー
Don’t think, feel」(考えるな、感じろ)
香港が輩出した世界的な大スター・ブルース・リーが、映画『燃えよドラゴン』の中で、稽古の最中に戸惑う少年に対して言い放つ有名なセリフです。改修工事が終了した、ビクトリアハーバーに面した遊歩道「アベニュー・オブ・スターズ」に建立されているブルース・リーの銅像を撮影しながら、この名セリフはX-Pro3のコンセプトそのものだと感じました。
背面のメイン液晶モニターは通常折りたたまれ、裏返した状態で格納されているので、撮影時はファインダーを覗く撮影が基本です。 撮影画像確認の場合、背面を開いて液晶を見る必要がありますが、頻繁に裏蓋の開閉を行うのは面倒・・撮影ごとに背面モニターを見てあれこれ考えるのではなく、まずファインダーを見て被写体に意識を集中させ感じたままシャッターを押す。撮影後もすぐにモニターチェックを行うのではなく次の撮影に意識を集中させること。フィルム時代では当たり前だった撮影スタイルを、X-Pro3はカメラ上で再現しようとしています。この撮影スタイルは、まさにブルース・リーの「Don’t think, feel」を体現したカメラかもしれません。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R
絞り値:f/1.4
露出時間:1/32000秒
ISO:160
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先



富士フイルム_XPro3_スピーチの練習
香港文化センターの側で、少女が家族を前にスピーチの練習を行っていました。何を話しているかはわかりませんが、少女のきびきびした動作、豊かな表情、ハキハキした歯切れのよう言葉、すべてが素晴らしく、しばらく聞き惚れてしまいました。OVFで撮影したので、ファインダー越しにスピーチする少女の表情が、シャッターを押している最中も途切れることもありません。シャッターチャンスをしっかりとらえることができました。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R
絞り値:f/4.5
露出時間:1/500秒
ISO:160
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:シャッター優先



富士フイルム_XPro3_九龍公園クラシックネガで撮影した画像は、ノスタルジックな雰囲気が漂います。長年フィルムメーカーとして色を研究してきた富士フイルムのノウハウが詰め込まれた「フィルムシュミレーション」は完成度が高く、XシリーズのJPEGは撮って出しで十分使用できると評する写真家もいます。X-Pro3に新たに搭載されたフィルムシュミレーション「クラシックネガ」は、銀塩時代に撮影された写真を、古いアルバムから見つけ出したかのような懐かしさを感じる色調。出来上がった写真には、かつて見た光景と再会したかの様な、心惹きつけられる魅力があります。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R
絞り値:f/4
露出時間:1/420秒
ISO:160
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:標準プログラム



富士フイルム_XPro3_太極X-pro3を携えて九龍公園に入るときは、少し緊張しました。公園に隣接している地下鉄出入口の一つが、学生デモによって激しく破壊され、未だにシャッターが閉まったままになっていたからです。でもそれは杞憂でした。公園にはのんびりした空気が流れ、太極拳を楽しむ人たちの姿も。クラシックネガで撮影したのでノスタルジックな雰囲気が漂い、まったりした優しい雰囲気が伝わってきます。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R
絞り値:f/3.2
露出時間:1/340秒
ISO:160
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:標準プログラム



富士フイルム_XPro3_ショッピングモール
九龍公園の散策を終え、食事をするため公園近くの大型ショッピングモールへ。館内はショッピングや食事を楽しもうと家族連れやカップルで賑わっていました。港に面したデッキで、海を眺める家族連れから穏やか時の流れを感じてOVFファインダーでスナップ。光学式を通して被写体を見ると、肉眼と同じような感覚でその場の雰囲気を感じます。目で見た雰囲気を損なわずにシャッターを押せる、スナップショットに大切な感覚を生かすためのファインダーがX-pro3には装備されています。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF23mm f1.4 R
絞り値:f/16
露出時間:1/110秒
ISO:160
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:絞り優先



富士フイルム_XPro3_埠頭内スターフェリー(天星小輪)乗り場のある尖沙咀(チムサーチョイ)埠頭へ。海底トンネルを通る地下鉄や道路が整備された現在でも、香港の重要な交通基盤なだけに、埠頭には歩んできた歴史を感じさせる趣に溢れています。まさにクラシックネガで撮影するだけですべてが絵になってしまう場所でした。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF23mm f1.4 R
絞り値:f/2.8
露出時間:1/1300秒
ISO:160
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先
露出モード:標準プログラム



富士フイルム_XPro3_扇風機カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R
絞り値:f/2
露出時間:1/750秒
ISO:160
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:絞り優先
露出モード:標準プログラム



富士フイルム_XPro3_埠頭窓カメラ: X-Pro3
レンズ: XF23mm f1.4 R
絞り値:f/16
露出時間:1/250秒
ISO:160
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先



就航してから年月が経っているフェリー船ですが、クラシックネガの色調が歴史の重みをより感じさせてくれます。

富士フイルム_XPro3_Nothern Star
1959年に就航した Nothern Star(北星號)
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF23mm f1.4 R
絞り値:f/14
露出時間:1/250秒
ISO:160
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:シャッター優先



富士フイルム_XPro3_Meridian Star1958年に就航したMeridian Star(午星號)
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R
絞り値:f/3.2
露出時間:1/400秒
ISO:160
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:標準プログラム



富士フイルム_XPro3_尖沙咀埠頭
クラシックネガのフィルムシュミレーションのまま、カラークロームエフェクト「ブルー」をオンに。雲ひとつない晴天の順光下で撮影すると、まるでポジフィルムで撮影したかのような、メリハリの効いた描写になりました。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF23mm f1.4 R
絞り値:f/8
露出時間:1/1000秒
ISO:160
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先



富士フイルム_XPro3_船内1船内を包むシックな雰囲気が、クラシックネガによって重厚さも加わって強まります。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF23mm f1.4 R
絞り値:f/4.5
露出時間:1/500秒
ISO:160
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:標準プログラム



富士フイルム_XPro3_船内2カメラ: X-Pro3
レンズ: XF23mm f1.4 R
絞り値:f/5
露出時間:1/240秒
ISO:160
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先



富士フイルム_XPro3_船内3
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF23mm f1.4 R
絞り値:f/5.6
露出時間:1/1800
ISO:160
露出補正:-1.3ステップ
露出モード:標準プログラム



富士フイルム_XPro3_地下鉄入り口地下鉄湾仔駅入り口で感じた香港らしい街の雰囲気を、首の掛けたX-Pro3を素早く構えてスナップ。ファインダーはOVF(光学式)に設定、このように光量の少ない場面では、クリアな視界が確保されるOVFのメリットを実感できます。すっきりした見え心地で、X-Pro2に比べて樽型の歪みも軽減、35mmレンズを使用した時のフレーミング枠の適度な大きさなどスナップ撮影時にその威力が発揮されます。X-Pro2はOVFファインダー倍率を0.36倍 と 0.6倍 に切り替えられたのですが、X-Pro3の倍率は0.52倍の固定となりました。スナップ撮影でよく使用される28mm、35mm、50mmをメインで使用なら0.52倍の倍率が使いやすいので、OVFはスナップ撮影、超広角から望遠までオールマイティーに使用ならEVFと、使い分けするのが良いかもしれません。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R
絞り値:f/1.4
露出時間:1/120秒
ISO:640
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先



富士フイルム_XPro3_ガチャ量販店のフロアにガチャガチャがびっしり並べられています。腰より低いアングルで撮影したのですが、背面に閉じられている液晶モニターを、床と平行な角度に開き、上からモニターを覗き込むようにしてアングルを決め撮影しました。ローアングル撮影する場合、広げた液晶モニターの角度が絶妙に覗きやすい形になります。EVFやOVFと背面液晶モニターをどう使い分けるか、被写体によるX-Pro3の撮影スタイルの変化も楽しめそうです。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R
絞り値:f/1.4
露出時間:1/400秒
ISO:640
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先



富士フイルム_XPro3_飾り付け香港に出発前、デモ隊と警官隊とが連日激しい衝突を繰り返す映像を見るたび、正直不安も感じていました。香港国際空港に到着、ロビーに出ると警官の数を多く見かけたのですが、街中は拍子抜けするほど日常の光景でした。12月の香港はクリスマスの飾り付けに囲まれ、平和なムードが漂っています。到着した夜は少し用心しながらX-Pro3を携帯していましたが、偶然通りかかったショップの店員さんが、ショーウインドウにサンタやトナカイのシールを張っている姿を見て、カバンからX-Pro3とさっと取り出しスナップしました。ボディがチタン製となりPro2に比べて軽く、軽快に扱えます。クラシックネガで撮影すると彩度が抑えられ、クリスマスの華やかな雰囲気ではなくしっとり落ち着いた写真となりました。現在の香港に流れる空気感が写し出されているようでもあります。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R
絞り値:f/2.5
露出時間:1/170秒
ISO:640
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:標準プログラム



富士フイルム_XPro3_ポインセチアポインセチアの花言葉は「聖夜」。レストランの入り口にたくさん飾られているのも、クリスマスムードを高めてお客様をお迎えするおもてなしなのでしょう。ただしクラシックネガで撮影した写真からは、ポインセチアの華やかさは感じられず、むしろ花の奥に潜む寂しさが写しこまれているようです。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R 
絞り値:f/1.4
露出時間:1/210秒
ISO:640
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先



富士フイルム_XPro3_サンタクロースショーウインドウに飾られたサンタクロース人形を、「銘玉」の誉れ高い XF35mmf1.4 で、絞りを開けて撮影。ガラスに反射する照明の光がハレーション気味に背景をにじませ、まるでソフトフォーカスフィルターをかけたような描写に。クラシックネガの色調がノスタルジックな雰囲気を作り出して、笑顔で微笑むサンタさんを優しく浮き上がらせました。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF35mm f1.4 R 
絞り値:f/1.8
露出時間:1/420秒
ISO:640
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先



富士フイルム_XPro3_サンタさん1さすが世界有数の国際都市・香港。こんなできあがっちゃったサンタさんもたくさんいました。声を掛けてレンズを向けると、ちゃんとポーズまで決めてくれます。この写真のような場所でEVFを使うと、背景にある照明が逆光となり、ファインダーの表示に影響を与え画面が暗くなる場合があります。OVFは光学式なので、被写体の明暗差に影響は受けず撮影に集中できるメリットがあります。
カメラ: X-Pro3
レンズ: XF23mm f1.4 R
絞り値:f/1.4
露出時間:1/60秒
ISO:800
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先


筆者はフィルム時代、レンジファインダーを使ってストリートショットを撮影していました。X-Pro3は色の補正を必要としない、素晴らしい発色の多彩なフィルムシュミレーションを搭載、性能の良いXFレンズとともに高画質でフィルム時代の写真を撮る楽しみを味わえるカメラと感じました。

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