ZEISS Batis 2/40 CF
ソニーEマウントにZEISS Batisシリーズから単焦点の40mmが加わりました。
ZEISS Batisレンズはソニーのフルサイズミラーレスカメラのために開発された、コンパクトで軽量なレンズシリーズ。高速オートフォーカスに加え防塵防滴効果があり、優れた画像パフォーマンスを提供しています。
今回ご紹介する「ZEISS Batis 2/40 CF」は焦点距離40mmの準標準レンズ。近接撮影にも適したハイクオリティな万能レンズです。ZEISSならではの描写力による作例を是非ご覧ください。
シャムスイポー地区にある10階建てのショッピングセンター『西九龍中心(ドラゴンセンター)』。開店当初はおしゃれなショップも多かったそうですが、今では地元に溶け込んだ一昔前の香港の雰囲気が漂うモールになっています。40mmという画角は35mmにも標準レンズの50mmとも違う絶妙な焦点距離で、入口を入ってきたお客さんを出迎えるエスカレーターを撮ると35mmとは絶妙に違う画角でモールの雰囲気を切り取りました。この場面を35mmで撮ると余計なものが写り込み締まりのない写真になってしまったかもしれません。
地下鉄の中環(セントラル)駅から重厚な面持ちを保つ石畳が敷かれた坂道『ポッティンガーストリート(石坂街)』を歩いていると、5つの椅子を並べている人を見かけました。何をしているのだろう?、としばらく様子を見ていると、坂道に面したショップの店員さんのようで並べ終えた椅子の写真をスマホで撮影しています。どうやら「インスタ映え」を狙っているようでした。私もBatis40mmで一緒になって撮影してしまいました。鮮やかな発色を得意とするツアイスのレンズは一見地味に移りがちな石畳のシーンを華やかに写してくれました。店員さんはスマホだったので、こちらの方が絶対インスタ映えしているはずだと思うのですが...。
香港で最も有名な道教の寺院『黄大仙祠』。このパワースポットには連日たくさんの人が訪れ祈りを捧げます。線香台には願掛けのため次々と線香が供えられていきます。日本の寺院では護摩で焚く護摩木に自ら願掛けの文字を書きますが、香港の線香は最初から祈願文が書かれていて、自分の願い事に合う線香を購入するようです。F2開放で線香を狙ってみると、柔らかく自然に背景がボケて祈願文がくっきり浮き上がるように映し出されました。Batis40mmのボケ味はまろやかな印象を受けます。
黄大仙の本堂前で線香を高々と掲げて願掛けをする女性の線香もF2開放で撮影しました。女性が上下に振る線香にピントを合わせるのには絞り開放では難しい場面ですが、クッキリとピントを合わせることができました。線香に書かれた祈願文と願を掛けて合掌する女性の指先がくっきり写っています。線香を何度も上下に動かす祈り方を見て、日本の祈りが「静」ならば、香港の祈りは「動」だと感じました。
上環(ションワン)駅から山側に向かって坂道を登って行くと、文神と武神が祀られた香港最古の道教のお寺『文武廟』があります。お寺の中は最古に相応しい荘厳さに満ちあふれています。ここは渦巻き状の線香が有名なお寺なのですが、祈願奉納された灯篭も多く釣り下がっていて、旅行者の心に異国情緒を掻き立ててくれます。クールな発色を得意とするZEISSのレンズですが、灯篭の中で揺らめくロウソクの光が生み出す温かな雰囲気も感じさせてくれる表現力を持っています。
香港名物の路面電車『トラム』。狭い香港島の東西を移動するのにトラムはとても便利な乗り物ですが、北角(ノースポイント)では分線に分かれて市場に挟まれた狭い道路に向かっていきます。スナップ撮影に最適な40mmの画角は肉眼に近い遠近感で被写体を切り取ります。市場の手前の歩道橋から分線に向かうトラムを撮影した写真には、車と一緒になって走るトラムや市場に向かう人々が実際に見ているのと同じような雰囲気で写りこんでいます。まさに「香港らしい」情景です。
トラムが通り過ぎた後、しばらく市場を散策してみました。夕食の買い物時間を直前に控えたくさんの野菜が店頭に並べられていますが、その中で一際目立つのが菜心(チョイサム)。香港でとても人気のあるポピュラーな野菜で、売れてもすぐに補充されるのでいつでも山積み状態です。見た目が似ている日本の菜の花に比べて苦みはマイルドですが、癖になる味わいがあります。40mmレンズを使ったスナップ撮影は日常の何気ない一コマを切り取るのにぴったりです。Batis40mmの解像力はフレッシュな菜心の瑞々しい表情をしっかり捉えています。
青果店のすぐ近くには精肉店も軒を並べていますが、日本では考えられないようなパーツがぶら下げられています。「生々しい」生肉を撮影するのは止めて調理済みの肉を撮影しましたが、こちらもなかなかワイルドです。キレのあるBatisの描写力は肉汁が滴るような雰囲気を写し出し、今見てもお腹が空いて鳴り出しそうです。
香港に到着してから連日30度を超え、湿度も体感的に80%を超しているかのような猛暑。スナップ撮影をしている最中、エアコンの効いた室内から外に出て外気に触れた瞬間、何度もBatisの前玉が湿気で曇りました。蒸し暑さの中、香港公園内の野鳥園に行ったのですがお目当ての鳥たちは暑さのためか、皆木陰に入っていて写真を撮れそうな場所になかなか飛んできません。諦めて帰る途中、丸い屋根からじゃぶじゃぶ水が降り注ぐ噴水が見えてきました。屋根を支える支柱の下にはベンチも設置されていて流れ落ちる水の壁の中に入っていくこともできます。何度も出入りする楽しそうな子供たちを撮っていると、しばし暑さを忘れることができました。
九龍半島の旺角(ウォンコツ)は香港で一番人口密度が高い場所といわれ、中国本土や海外からの観光客がたくさん集まります。旺角には露店が立ち並んだナイトマーケットがあり、その中の一つの女人街(ノイヤンガイ)の賑わいは深夜になっても衰えません。スナップ撮影をしていると多種多様な人が画面に写りこんできます。40mmレンズは歩きながら気ままに見たものを切り取るスナップ撮影には最高なレンズで、国際都市香港の夜の街をBatisと共に堪能しました。
夜の街を歩き疲れて香港島に戻るフェリーに乗船するためヴィクトリアハーバーに到着すると、たくさんの人が湾を見つめていました。何かあるのだろう、と私も一緒に湾を眺めているとやがて対岸の香港島のビルが一斉に光を放ち始めました。「シンフォニー・オブ・ライツ(幻彩詠香江)」という光のショーで、ヴィクトリアハーバーの両岸に並び建つビル群が次々とイルミネーションを輝かせ夜空レーザーやサーチライトを放ち始めると、その光が行き交うフェリーが波立たせる湾の水に反射して青や赤色に輝きます。香港の夜景を一変させる光の絶景をBatisで写そうと夢中でシャッターを押しました。
沙田(シャティン)競馬場で春競馬の祭典『2019 香港チャンピオンズデー』が催されていたので観戦に行ってみました。第4Rのゴールを狙ってシャッターを押すとの自然な発色とすぐれた描写力で、ゴール板を駆け抜ける競走馬、その瞬間を狙うカメラマン、馬に背を向けて記念写真を撮るカップル、お目当ての馬を応援するファンなどを豊かな発色と解像力で映し出しました。
この日のメインレースである8R「クイーンエリザベス2世カップ 」では日本から参戦したウインブライトが見事優勝を決めました!
α7RIIIに装着して撮影してきました。
使用する前はEマウント専用設計とはいってもサイズ感が少し気になりましたが、見た目ほどの重量はなく、
装着して撮影した際のフィット感も良好でした。
ZEISSらしいコントラストの高さにフレーム全域での優れたシャープネスと色再現、自然で滑らかなボケ味、どれをとっても非常に高い水準で纏まっています。
40mmという焦点距離もポイントの一つ。ポートレートやスナップ、夜景だけでなく、商品名に「CF=Close Focus」があるように物撮りや花などの近接撮影が可能。様々なジャンルに対応したまさに「万能レンズ」。「ZEISS Batis 2/40 CF」は描写性能と扱いやすさを両立した魅力的なレンズです。
















