EOS R6
キヤノンのフルサイズミラーレス「EOS R6」は、EOS-1D X Mark IIIに搭載されたセンサーをカスタマイズした高感度・高速性能をもった有効画素数約2010万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載。「デュアルピクセルCMOS AF II」と先進の映像エンジン「DIGIC X」によってAF性能やスピードの大幅な進化、高感度耐性が高まった本機は様々なシーンでオールマイティな活躍が期待できます。
人通りがほとんどない休日の官庁街、歩道に舞い降りた落ち葉は清掃されることなくそのままになっています。R6の背面モニターはバリアングル式なのでローアングル撮影が楽に行えます。モニターに映る手前の落ち葉に指をタッチしてフォーカスポイントを設定し、露出はアンダーにして秋の深まりを感じられるように撮影してみました。
撮影されたデータは見た目以上に秋の深まりを感じる画像となりました。撮影者の意図をしっかり表現してくれる機材に頼もしさを感じました。
撮影されたデータは見た目以上に秋の深まりを感じる画像となりました。撮影者の意図をしっかり表現してくれる機材に頼もしさを感じました。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/16
露出時間:1/80秒
ISO:200
露出補正:-1.3ステップ
露出モード:絞り優先
地下通路に並ぶレンガで装飾されレトロ感の漂う柱を抑えて、重なり合うようにバリアングルモニターを利用してウエストレベルの高さで撮影してみました。コントラストの低いレンガ部分にフォーカスポイントを合わせましたが、AF低照度限界EVは-6.5もあるのでAFが迷うことはありません。
ボディサイズは大きすぎず小さすぎず、グリップを持ってホールディングするとすっと手に馴染む程よい大きさのカメラだと感じます。バッテリー・メモリーカードを含めても約680gなのでストレスを感じることなく構図決めに専念できることも大きな魅力ですね。
手になじみやすいカメラだと自分なりの構図を探すことに“全集中”できます。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/4.5
露出時間:1/500秒
ISO:2500
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先
終了時間が近づく銀座の歩行者天国をバリアングルモニターでローアングル撮影してみました。モニターは3.0型約162万ドットで、R5の解像度(約210万ドット)よりは落ちますが実際に撮影していてもとてもクリアで何一つ不満を感じることはありません。この作例の様な夕暮れ時の撮影でもモニターが見えづらいと感じることはありません。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/4
露出時間:1/250秒
ISO:100
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先
DIGIC Xのノイズ処理性能により常用ISOは100〜102400にも渡るので、この作例で使用したISO3200程度ではまったく画質の低下がありません。R6にはEOS初のボディ内5軸手ブレ補正機能が搭載され、RFレンズを装着すると相乗効果で世界最高となる8段の手ブレ補正効果が発揮されます。シャッタースピード1/20での手持ち撮影なのですが手ブレを一切起こすことなく夜景の撮影ができました。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/4
露出時間:1/20秒
ISO:3200
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先
「デュアルピクセルCMOS AF II」を搭載したR6の測距エリアは縦横共に最大100%に拡大され、画面全体に渡って高精度かつスピーディーなAFで動きのある被写体を捉えます。東京湾を気持ちよさげに飛ぶゆりかもめを「顔+追尾優先AF」のAFモード設定を使用して狙ってみましたが、大きくピントを外すことなく追尾し続けました。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/8
露出時間:1/2000秒
ISO:500
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先
AFのレスポンスはとても素早く、動く被写体にスッと合うのは撮影していて気持ちいいものです。最速で約0.05秒のAFスピードが可能ということですが、実際ゆりかもめにピントを合わせるときもまさにあっという間です。
ミラーレスはAFがレフ機に比べて落ちると思ってきましたが、もはや同等のレベルまで進化してきていると実感しました。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/8
露出時間:1/2000秒
ISO:320
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先
AFエリア分割数の細密化が実現し「顔+追尾優先AF」時のAFエリア分割数は最大1053分割にもなります。まるで方眼紙の目のような細かいAFエリアが動きのある被写体を正確に検出して追従してくれます。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/8
露出時間:1/2000秒
ISO:320
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先
水上で羽ばたくウミネコを撮影してみると、AFポイントが瞳を追従することが確認できました。「デュアルピクセルCMOS AF II」にはディープラーニング技術を使って開発されたアルゴリズムが組み込まれ、動物(犬・猫・鳥)の瞳・顔・全身の検出が可能になりました。実際に撮影してみると条件が整うと正確に瞳の位置を追従することが確認できました。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/8
露出時間:1/2000秒
ISO:1250
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先
都内で落ち葉を目にしたときに秋の始まりの鎌倉にいきたくなり、R6を携えていざ鎌倉へ。
途中の乗換駅に停車している回送列車を見ていると、昔旅行で行ったヨーロッパの駅の雰囲気を感じてシャッターを押しました。先進機能がたっぷり積み込まれたR6ですが、撮影した写真から伝わるしっくりした雰囲気に「なかなかやるな、こいつ」と思わずつぶやいてしまいました。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/4
露出時間:1/1250秒
ISO:100
露出補正:-1ステップ
露出モード:絞り優先
ボディ内手ブレ防止効果とRFレンズの組み合わせで発揮される8段の手ブレ補正効果により、風景撮影では1/100程度のシャッタースピードでは手ブレを意識することはまったくありません。R6に搭載されているフルサイズCMOSセンサーは約2010万画素ですが映像エンジン「DIGIC X」による高画質な画像で秋の装いをまとう茅葺き屋根の様子を細微に写し出しています。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/9
露出時間:1/100秒
ISO:100
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/10
露出時間:1/60秒
ISO:500
露出補正:-1.3ステップ
露出モード:絞り優先
常用ISO感度(静止画)が100〜102400なのでもはやISO5000程度は高感度と呼べないのでは、と思ってしまうほどです。中間調のトーンは豊かでシャドー部分も潰れず再現されています。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/8
露出時間:1/80秒
ISO:5000
露出補正:-1ステップ
露出モード:絞り優先
日中でも竹やぶの覆われて薄暗い灯篭をISO12800で撮影してみました。拡大して見ない限りディテールが大きく崩れた様子は感じません。どんな場面でも絵を残せる力は頼もしく思います。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/18
露出時間:1/100秒
ISO:12800
露出補正:-1.3ステップ
露出モード:絞り優先
ローアングルだけでなく空を見上げるときにも角度を自由に調節できるバリアングルは便利です。透過光によって竹の葉が鮮やかに浮き上がる姿を細密かつシャープに描き出すR6の表現力は風景写真にも活躍することでしょう。
背面モニターの解像度は約162万画ドットですが、コントラストや彩度のバランスが良くモニターを見ながら快適な撮影ができます。鎌倉での作例撮影もモニターを多用しました。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/4
露出時間:1/100秒
ISO:250
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先
滑らかな階調で光の当たる部分とシャドー部分の赤色をナチュラルに描写しています。キャノンの発色はよく「記憶色」と称されますが、撮影時に感じた雰囲気が撮影した画像からそのままの姿で伝わってきます。
破魔矢の羽のディテールも細かく写し出しています。目で見た雰囲気を損なくことなくナチュラルに描写する表現力に心が掴まれます。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/8
露出時間:1/400秒
ISO:1250
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/5.6
露出時間:1/800秒
ISO:100
露出補正:-1ステップ
露出モード:絞り優先
作例撮影を終えて駅に戻る途中、夕日の光が雑居ビルの螺旋階段を覆うアクリル板を通過して輝いている光景に心が惹かれて、何気なくシャッターを押しました。
カメラ:
EOS R6
絞り値:f/6.3
露出時間:1/6400秒
ISO:100
露出補正:+0.3ステップ
露出モード:絞り優先
ミラーレスカメラの進化はすさまじくいまやレフ機との差はほとんどなくなってきています。むしろミラーがないことで軽量化できることによって撮影をより気軽に楽しめる恩恵が大きいのではないでしょうか。心で閃いた絵心を感じたままに撮る、その力をR6は秘めている。そう確信しながら帰路につきました。




カメラ:












