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貴腐・甘口・アイスワインの選び方

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世界三大貴腐ワインのソーテルヌ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイ・アスー・エッセンシアをはじめ、カナダや日本でも造られる特殊な製法と甘美な香り、そして極甘口の味わいが特徴のワインを、「貴腐ワイン」もしくは「アイスワイン」といいます。

「甘口ワイン」と一言で表しても様々な製法や呼び方が存在します。何を基準に選べば良いのかのポイントを押さえた上で、おすすめ商品をご紹介します。

 貴腐ワインとは? アイスワインとの違いは?

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貴腐ワインとは?


貴腐ワインとは、「ボトリヌス・シネレア」という菌がブドウに付着することで、果皮に小さな切れ目ができます。そこから果汁に含まれる水分が蒸発し、果実がしおれ成分が濃縮されます。これにより、独特の香味や果実の甘みが濃縮したブドウを使用し造られた極甘口のワインを「貴腐ワイン」と言います。


特に世界三大貴腐ワインとして有名な「貴腐ワイン」の産地として、フランスボルドー地方の「ソーテルヌ」や「バルサック」地区、ハンガリーの「トカイ・アスー・エッセンシア」、ドイツの「トロッケンベーレンアウスレーゼ」が有名です。

他にも、フランスのアルザス地方や、ロワール地方、そして日本やオーストラリアなど、様々な場所で貴腐ワインが造られています。

フランスのソーテルヌ地区に代表される特定の産地は、製法や最低糖度(甘さの指標)などが取り決められており、高品質なワインである保証があると言えます。

それぞれの地区により、使用しているブドウ品種や規定が異なるので、色々試してみるのも面白いでしょう。

アイスワインとの違いは?


「アイスワイン」は広い範囲で使用されていますが、ドイツの甘口ワインの等級、「プレディカーツヴァイン」の中に「アイスワイン」と呼ばれる甘さの規定。アイスワイン(※)は6段階で2番目に甘口)が定められている等級があります。

※アイスワインの表記はオーストリアにもあります。


アイスワインの製法は貴腐ワインとは異なり、人手を加えず、あくまで自然な状態で樹になったまま、凍結した状態で搾取したブドウの果汁を使用して造られます。

また、等級により、貴腐菌が付着したブドウが使用されていたり、過熟状態のブドウを使用されていたりと、製法には様々な違いがあります。


ドイツやオーストリアに代表される「アイスワイン」をはじめ、フランス・ソーテルヌ地区との大きな違いはアルコール分の違いになります。ドイツの「アイスワイン」で言えば、5.5%〜10%程度とソーテルヌが13〜14%前後なのに比べると、総じてアルコール分が低いと言えます。そのため、お酒が苦手な方にも飲みやすくなっています。

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その他の製法で造られる 代表的な「甘口・デザートワイン」について

 

■レイト・ハーヴェスト

「レイト・ハーヴェスト」とは、世界の各国や地域で造られています。収穫期を通常よりも後に(遅く)する事で、ブドウの甘味成分を引き出した製法です。貴腐ワインやアイスワインほどの甘さや複雑性、特徴的な味わいはありませんが、十分に甘口のワインと言えます。しかしながら、甘さの規定や品質、アルコール分、製法などは各国・地域により異なります。


■ヴィンサント、パシート、レチョート(イタリア産)

「ヴィンサント、パシート、レチョート」とは、イタリアのデザートワインで、高級甘口ワインの一つで、主に赤と白があります。収穫したブドウを陰干しして糖度を高めたものを使用して造られます。しっかりとした規定があり、熟成期間が長いのも特徴です。また、その品質水準は高くアルコール分は15%前後のものもあり、これらは甘さと複雑さ、そしてアタックの強さ(ボリューム)が特長です。

 甘口ワインを楽しむためのポイント

■よく冷やしてお召し上がりください

甘口ワインを楽しめる温度は5度〜14度くらいまでと幅広く、レイトハーヴェストのような比較的リーズナブルなワインはフレッシュさを生かすために5度〜10度くらいまで、熟成された極甘口のワインや、ソーテルヌ地区に代表されるような貴腐ワインは、様々な温度で違った香りや味わいが出てきますので、なるべく色々な温度で試してみましょう。


■食後だけでなく食前にも召し上がれます

食後のデザートの代わりとして楽しむ方も多いですが、食前に少しだけ飲むことで、食欲を促進し料理がより美味しく感じられる様になります。


■デザートとの相性に優れています

甘口ワインの特徴として、フルーツとの相性の良さや、アイスにかけて楽しむなどの調味料としての楽しみ方があります。変わった食べ合わせでは、ブルーチーズやフォアグラとの相性が有名で、見事に双方の良さを引き出してくれます。是非、試してみてください。

 主な産地の甘口ワインの違いは?

それぞれの産地で造られた甘口ワインの糖度や特徴

どれだけ甘口のワインかは、ワインの中に残っている糖分の量(残糖度)で判断出来ると言えます。生産地により糖度の表記方法や製法が異なるので、その特徴をお伝えします。

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■フランス:ソーテルヌ地区

世界三大貴腐ワインの産地として有名で、全てが貴腐菌の付いたブドウのみを使用している事で、独特の香りと土壌からくる味わい深さが融合した極上の甘口ワイン。その甘さはブリックス糖度で約20度を超える事が基準です。


■フランス:ロワール地区

半甘口のワインから極甘口のワインまで幅広い味わいが造られる産地で、食事との合わせやすさに優れています。表示方法や産地により様々な甘さの基準があり、上級者向けの産地と言えます。


■フランス:アルザス地区

ドイツに近い産地で、ドイツと似たようなブドウ品種が多く使われています。甘口ワインには「ヴァンダンジュ・タルティブ」や「セレクション・グラン・ノーブル」と記載されています。特にブドウ品種の「ゲヴェルツトラミネル」を使用したワインは、糖度35度(ブリックス)を超える、世界最高レベルの甘口です。

ドイツの甘口ワインの等級 『プレディカーツヴァイン』

ドイツの甘口ワインは等級ごとにそれぞれ甘さやアルコール度数の規定があります。最高等級のワインであれば、日本で使われるブリックス糖度で35度以上を記録する極甘口のブドウが使用されます。糖度が高くて有名な『シャインマスカット』が糖度20度程なので、ドイツの甘口ワインは相当な甘さのあるブドウからワインが造られている事がわかります。是非参考にしてみてください。

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 ■トロッケン・ベーレン・アウスレーゼ:極甘口

  目安残糖度70〜75g/L以上(エクスレ度154度〜)、ブリックスで表すと約37度〜


 ■アイスワイン:極甘口

  目安残糖度55g/L〜(エクスレ度110度〜)、ブリックスで表すと約26.5度〜


 ■ベーレン・アウスレーゼ:甘口〜極甘口

  目安残糖度55g/L〜(エクスレ度110度〜)、ブリックスで表すと約26.5度〜


 ■アウスレーゼ:甘口

  目安残糖度40g/L〜(エクスレ度83度〜)、ブリックスで表すと約20度〜


 ■シュペトレーゼ:甘口

  目安残糖度35g/L〜(エクスレ度72度〜)、ブリックスで表すと約17.5度〜


 ■カビネット:やや甘口〜甘口

  目安残糖度32g/L〜(エクスレ度67度〜)、ブリックスで表すと約16度〜

その他の銘醸地

■ハンガリー (トカイ)

「トカイ・アスー・エッセンシア」と呼ばれる世界三大貴腐ワインが生産される産地で、「プットニョシュ」と呼ばれる特殊な甘さの表記があります。数字が大きいほど甘口となります。「トカイ・アスー・エッセンシア」は約7〜8プットニョシュで糖度は30度を超える。実は、三大貴腐ワインの「アスー・エッセンシア」よりも上の、最上格「トカイ・ナトゥール・エッセンシア」が存在する。


■カナダ

赤のアイスワインも多く生産される特殊な産地で、地域によっては、全体生産量の1/3がアイスワインという素晴らしい環境を持つ。環境に適した高いフルーツフレーヴァーと耐寒性のある「ヴィダル」で造られるアイスワインは世界三大貴腐ワインに迫る極上の甘口ワインとなる。

 貴腐ワイン、アイスワインの「おすすめ7選」

甘口ワインの中でも最高クラスの糖度を誇る貴腐ワインとアイスワインのおすすめ品をご紹介します。

おすすめ第1位 「オーストリア産/貴腐ワイン」 

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ミュンツェンリーダー ノイジードラーゼー トロッケンベーレンアウスレーゼ 


まるで蜂蜜!オーストリアの誇る最高水準。

 価格と甘さのレベル、味わいで素晴らしいパフォーマンスをみせるワイン。蜂蜜をなめているかのような驚くほどの甘さ。それでいて後味はさっぱり。極上の甘さをご堪能ください。


ドライフルーツやトロピカルフルーツのアロマ、丸みのあるエレガントな口当たり。フォアグラやブルーチーズ等と一緒に。または食後のデザートタイムにお楽しみください。

甘さ:★★★★★  酸味:★★☆☆☆ 複雑さ:★★★☆☆     

    

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おすすめ第2位 「フランス産/貴腐ワイン」 

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カルム・ド・リューセック 


熟成による芳醇な風味が花開く甘美なワイン

ソーテルヌの最高峰、「シャトー・ディケム」に隣接する好立地で、貴腐菌のついたブドウを選別しながら一粒ずつ手で摘み取る手間のかかる丁寧な造りが持ち味の「シャトー・リューセック」。こちらはセカンドワインですが、ソーテルヌを体感するには納得の1本。


ソーヴィニヨン特有のアロマが広がり、瑞々しさとトロピカルフルーツのような甘みが口の中に広がります。冷やして食前酒(アペリティフ)としてもお楽しみください。

甘さ:★★★☆☆  酸味:★★★☆☆ 複雑さ:★★★☆☆


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おすすめ第3位 「ドイツ産/アイスワイン」 

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エルンスト・ブレッツ ベヒトルスハイマー ゲヴェルツトラミネル アイスワイン 


バニラアイスにかけても楽しめる!甘口ワインの代名詞

ドイツ甘口ワインの代名詞「アイスワイン」の中でも、比較的甘さが強くでるゲヴェルツトラミネルが使用された極甘口。甘いだけでなくしっかりと品種の個性が表現されたプレゼントにも最適なワイン。


100%ステンレスタンクを使用し、凍ったまま搾汁して造られます。バラやライチのアロマが広がり、まるで極上の甘美な果物を食べているかのようなトロっとろの味わい。

甘さ:★★★★★  酸味:★★☆☆☆ 複雑さ:★★★☆☆


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おすすめ第4位 「フランス産/貴腐ワイン」 

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シャトー・ギロー 


有機農法の認証を獲得した自然派貴腐ワイン

フランス ソーテルヌ地区において、不動の人気を誇る極上甘口ワインを造りだす「シャトー・ギロー」。世界的なワイン雑誌でも高く評価され続けるソーテルヌの最高峰ワインの一つ。


アカシアの花から採った蜂蜜のような香りと、ネクターの様にまとわりつく甘味とそれを飲みやすく綺麗に整えるバランスの良さがあり、長い熟成にも耐える素晴らしい貴腐ワイン。

甘さ:★★★★☆   酸味:★★☆☆☆  複雑さ:★★★★★+★


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おすすめ第5位 「フランス産/貴腐ワイン」 

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メゾン・シシェル ソーテルヌ 


中身は有名シャトー物!低収量による凝縮感が持ち味

口外は出来ませんが、入っている中身がとにかくすごいです…。1本の樹から1本程度のワインしか造られないという生産量も中身もこだわりだらけの極甘口ワインです。何の銘柄だか考えながら飲むのも楽しみの一つです。

 

貴腐菌によって干しブドウのようにエキスが凝縮した粒のみを収穫。シャトー・ディケムと変わらない、徹底的に品質管理されたワイン造りに定評がある、とあるシャトーの貴腐ワインが使用されています。

甘さ:★★★★☆  酸味:★★★☆☆ 複雑さ:★★★★☆


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おすすめ第6位 「オーストラリア産/貴腐ワイン」 

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デ・ボルトリ ディーン・ボトリティス・セミヨン 


エントリーには最適。南半球特有のトロピカルな味わいが醍醐味

まずは試しに…。という場合に最適なワインでしょう。100%貴腐ワインではありませんが、その甘さは十分すぎるほど。酸味と果実味がバランス良くあるので、それなりに白ワインらしさでも楽しめるのが魅力的です。


黄桃やアプリコットにレモンの香り。ハチミツや上品なバニラのニュアンスが混ざるアロマが印象的です。リッチな甘さはハチミツのようですが、高い酸味がバランスをとっています。

甘さ:★★★☆☆  酸味:★★★★☆ 複雑さ:★★☆☆☆


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おすすめ第7位 「フランス産/貴腐ワイン」 

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ドメーヌ・マルセル・ダイス セレクション・ド・グラン・ノーブル 


銘醸地アルザスの砂糖を超える体感が出来る極甘口

貴腐菌が付いた果実だけを選び、摘んだブドウからのみ造られる「セレクション・ド・グラン・ノーブル」中でも使用しているブドウ品種がゲヴェルツトラミネルなので、別次元の甘さを持ちます。

  

キルシュや洋ナシ、プラムのコンポートを思わせる濃厚な香りに、緑茶やレモンチェッロ、様々なハーブなど非常に複雑で豊かな味わい。残糖度の規定が300g/Lを超える究極とも言える甘さのワインです。しかもこちらは、アルザス最高の生産者の一人「マルセル・ダイス」の逸品。

甘さ:★★★★★+★ 酸味:★☆☆☆☆  複雑さ:★★★★★


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 レイトハーヴェストの「おすすめ3選」

比較的リーズナブルでデザートワインを楽しむならもってこいのワインが「レイトハーヴェスト」です。ソースなどにも使用する事が出来、深みのある料理の隠し調味料としても利用できます。

おすすめ第1位 「チリ産/レイトハーヴェスト」  

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コノスル コセチャ・ノーブレ レイト・リースリング 


甘さは三大銘醸地にも全く引けを取らない甘口

蜜のたっぷりつまったリンゴ、レモンリキュールのような豊かな甘い香りと、ハチミツや白い花、微かにハーブのような複雑なニュアンスが感じられるコストパフォーマンスに優れたワイン。

  

天然の糖分が凝縮された遅摘み葡萄と貴腐葡萄から造られる。ミネラル感たっぷりでジューシーな甘みとリースリングの爽やかな酸のバランスが取れたエレガントな味わい。

甘さ:★★☆☆☆  酸味:★★★☆☆  複雑さ:★☆☆☆☆


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おすすめ第2位 「アルゼンチン産/レイトハーヴェスト」  

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ドンダビ トロンテス レイトハーベスト 


南国フルーツを食べている気分が味わえる

木樽で熟成している事により、甘さの中身も様々な香りが広がります。また、トロンテスは南国のフルーツを連想させる風味があり、複雑さもあります。

  

バラやパッションフルーツ、ハチミツのような柔らかい香り。オーク樽由来のレーズンとハチミツのニュアンスもある。トロンテスの持つアロマティックさが特長。

甘さ:★★★☆☆  酸味:★★★☆☆  複雑さ:★★★☆☆


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おすすめ第3位 「オーストラリア産/レイトハーヴェスト」  

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サンダルフォード ワインメーカーズ レイトハーヴェスト 


食前酒にも最適!甘過ぎないところがやみつきに

レイトハーヴェストが成立するのは南半球だけだと感じさせてくれる1本。甘さだけでなく、南国のニュアンスが感じられる果実の味わいは、濃厚ですがさわやか、冷やしてもしっかりした味があります。

  

パッションフルーツ、パイナップル、ハニーデューメロンなどの魅惑的な香り。トロピカルな風味とブドウの甘美な甘さが口中を満たし、バランスの取れた酸がクリーンで爽やかな余韻を与えています。

甘さ:★★☆☆☆  酸味:★★☆☆☆  複雑さ:★★☆☆☆


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いかがでしたか?甘口ワインと一言でまとめてみても、様々な種類や製法の違いがあります。飲む以外の目的でもアレンジしだいで様々な楽しみ方が出来ます。是非、色々と試してみてください。


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