光輝く街を撮ろう。夜景・イルミネーション撮影のポイント

冬は街中にイルミネーションが溢れる季節。各地でイベントが開催されるのでお出かけも楽しみになってきます。また、冬は空が澄んでいるので夜景も綺麗に見えますが、キラキラ輝くイルミネーションや夜景は撮影したいけど綺麗に残せず撮影を諦めていしまっている人もいるのでは・・・。イルミネーションや夜景はちょっとしたコツを覚えれば見た目以上に綺麗な写真を撮影することが出来ます。今回は撮影方法とおすすめ機材をご紹介。思い出に残る写真撮影をしましょう。
ポイント(1)光を多く取り込むように心がけましょう
夜景やイルミネーションの撮影をすると肉眼で見るよりも暗く写ってしまい思った通りの写真が撮れない経験をした人も多いのではないでしょうか。暗く写ってしまうのはカメラに取り込む光の量が少ないためです。イルミネーションや夜景を撮るときは「光を多く取り込む」ことを心がけましょう。F値(絞り)が小さい(明るい)タイプや「夜景モード」が搭載されているカメラをおすすめします。
また、広範囲を撮りたい場合、レンズの広角端(○mm〜▲mm、の○の部分)が24mm以下のカメラを選びましょう。

おすすめカメラ・カメラレンズ
キヤノン EOS Kiss X10
重さ約449gで女性でも楽に撮影が可能。EOSエントリークラスながら上位機種に迫る高画質。はじめて使う人も、操作に迷わない「ビジュアルガイド」を採用。

ポイント(2)三脚やセルフタイマーを使ってブレない写真を撮ろう
ポイント(1)で触れたように、夜景やイルミネーションの撮影ではカメラに多くの光を取り込んで撮影をします。多くの光を取り込む方法は「シャッタースピードを遅くする」や「ISO感度を上げる」方法があります。「ISO感度」は感度を上げれば画像にザラつきが出てきますので「シャッタースピードを遅くする」方法で光をたくさん取り込むことをおすすめします。シャッタースピードを遅くすることでブレが生じやすくなります。人混みでは難しくなりますが、広いスペースを確保し撮影ができる場合は三脚を使用しましょう。またシャッターを押す振動が写真に反映されますので、夜景やイルミネーションの撮影ではカメラのセルフタイマーやリモコンを使用しましょう。

シャッターボタンを手で押して撮影。ボタンを押した振動がブレています。

セルフタイマーやリモコン撮影を使えばブレずに撮影出来ます。
三脚を使用する際は、カメラの手振れ補正はOFFに。カメラを三脚で固定している際、手振れ補正が作動してしまうと、逆にブレてしまう原因にもなります。

おすすめ三脚・リモコン
[撮影モードはA(絞り優先モード)がおすすめ]
カメラの撮影モードは[A絞り優先モード]がおすすめです。絞りは開きすぎない(F値を小さくしない)ようにすると光の美しさをしっかり捉えられます。
[広角で撮るなら平行もしっかりと]
景色を広く撮りたい場合は平行もしっかりと取りましょう。カメラ内に内蔵されている水準機能や市販の水準器を使ってみましょう。
ポイント(3)ホワイトバランスで違った印象に
カメラの機能にある[ホワイトバランス]を使って色味の変化を楽しみましょう。撮影をしてみましょう。赤やオレンジなどの[暖色系]のイルミネーションなら[太陽光]に設定するとより暖かく、青や緑などの[寒色系]のイルミネーションなら[電球]に設定すると洗練された雰囲気に撮影ができます。

ホワイトバランス[オート]

ホワイトバランス[太陽光]

ホワイトバランス[電球]
ポイント(4)フィルターを使って印象的な撮影を
夜景やイルミネーションをもっと印象的な作品にするにはレンズにフィルターを装着して撮影をしましょう。光のきらめきをより印象強く表現できる「クロスフィルター」や光を柔らかい印象にしてくれる「ソフトフィルター」がおすすめです。
※フィルターはご使用になるレンズ口径を必ず確認してからご購入下さい。
クロスフィルター[なし]
クロスフィルター[あり]

ソフトフィルター[なし]

ソフトフィルター[あり]
おすすめレンズフィルター
ポイント(5)慣れてきたら工夫を凝らした撮影にチャレンジ
撮影に慣れてきたら次のステップへ。光の道を表現する「長時間露光」や、あえてピントをはずして「玉ボケ」の撮影にチャレンジしてみましょう。他にも、雨上がりの撮影も構図を低くし水面に写せば幻想的に。夕方から夜にかけて空の色が変わるマジックアワーも狙い目です。また、360°カメラやレンズボールを使って撮ったりするとまた更に違った雰囲気が出るので、試してみるのも面白いです。

[長時間露光]
長時間露光とはシャッタースピードを遅くして光の量を多く取り込む方法です。
@カメラが動かないように三脚などに固定。
AカメラをTv(シャッタースピード優先)モードに設定。
Bシャッタースピードを設定(画像を見ながら調節してください)。
B(バルブ)モードでも撮影できます。バルブモードはシャッターを押している間、シャッター幕が開き、光を取り込みます

[玉ボケ]
玉ボケとはイルミネーションなどの光をボケさせて幻想的な写真を撮る手法です。
@F(絞り)値を小さく(明るく)する。
A被写体とぼかす背景との距離を開ける。
単焦点レンズを使用すると背景のぼけをより大きく撮影することができるようになります。

[水に景色を反射させる]
雨上がりの水たまりを利用して撮影。カメラを地面すれすれにセット。建物と対象になるようにカメラは水平にしましょう。液晶モニターが稼働するバリアングルタイプのカメラならモニターを見ながら撮影ができます。
[マジックアワーはシャッターチャンス]
マジックアワーとは日没から空が暗くなる数十分の空の事を言います。空がオレンジからブルーブラックにグラデーションされるとても美しい景色です。ホワイトバランスを変えて撮ると写真の印象も変わるのでぜひ試してみてください。

全天球360°カメラを使って夜景やイルミネーションを撮影すると一味違った写真に。
全ての空間の写真・動画をワンタッチで撮影。360°の世界を楽しむカメラ「RICOH THETA SC2」。2つの超広角レンズを搭載しているので、上下左右すべての空間を撮影することができます。撮影した静止画や動画は専用のアプリを使えばスマートフォンやタブレット上で上下左右に自在に動かして閲覧でき、SNSにも投稿が可能です。
レンズボールに世界を閉じ込めよう
180°逆さまの世界が撮れるレンズボール(クリスタルボール)。手に持ったり台座において撮影ができます。イルミネーション撮影のアクセントに使ってみましょう。
■番外編■
夜景・イルミネーション撮影は寒さとの勝負
冬の夜の澄んだ空に映える夜景やイルミネーションを撮るには寒さとの勝負になります。防寒対策はばっちりと準備してください。またカメラやレンズを結露から守るグッズもあります。