TAMRON 70-210mm F/4 Di VC USD
コントラスト・解像力に優れた望遠ズームレンズ「TAMRON 70-210mm F/4 Di VC USD」は、LD(異常低分散)レンズを3枚採用することで、色収差と倍率色収差の発生を効果的に補正し、画面周辺までクリアに描写します。また、望遠レンズにとって重要なAF追従性と手ブレ補正効果に優れ、「インナーズーム機構」を採用し、撮影時のホールディングや操作性を安定させて、私達の撮影を強力にアシストしてくれます。さらに、クラストップレベルの最大撮影倍率と最短撮影距離は大きな魅力です。重量850g・長さ174mmとこのクラスにおいては、かなり軽量・コンパクト。大いに歩き回った今回の撮影では、この恩恵にあずかり、フットワークよく撮影に集中できました。それでは、作例をご覧ください。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/500秒
ISO:160
背丈ほどの低木の樹。モミジの一種でしょうか。光でキラキラと輝く様が綺麗だったのでクローズアップしました。最短撮影距離が0.95mということで、接近しても面白いほど焦点が合うので、一瞬、望遠レンズを使用していることを忘れてしまう程です。絞り値はF4ですが、背景の納屋や緑は、豊かな空間の色面となり、美しいボケ味を楽しませてくれます。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/500秒
ISO:1600
並列する素材の描き分け、背景と手前のコントラストの的確さや質感などの描写等…いいレンズであることを実感します。

カメラ:
Df
絞り値:f/4.5
露出時間:1/80
ISO:1600
苔がいい趣を醸し出している石灯籠。70mm-210mmのズーム機能は、そんな風合を適切に表現できる焦点距離を容易に探ることができます。歩きながら、いろいろなシーンに触れて、その一瞬を切り取る仕事では、ちょっと立ち止まって、欲しいシーンを確実にすぐ撮れるというこのズームの焦点距離は、実は、最も価値ある機能の1つではないかと思ったりします。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/320秒
ISO:1600
露出補正:-0.33
手水舎にて、参拝前のシーンを焦点距離210mmで切り取らせていただきました。参拝に臨まれる際の神仏への敬虔の念が、柄杓を置かれる丁寧な美しい所作に現れます。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/400秒
ISO:1600
運勢を占うおみくじ。おみくじを結ぶそのお手元を取らせていただきました。こちらもテレ端での撮影です。微笑むその人に、さらなる幸が訪れますように。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/200
ISO:1600
朝からちょっと怪しい空模様でした。ポツポツと降り始めてしまいましたが、レンズは、鏡筒の可動部、接合の各所に防滴用のシーリング材を施すことで、レンズ内部に水滴が侵入することを防ぐ簡易防滴構造を採用しているとのこと。急な天候の変化にも対応してくれるので安心です。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/320秒
ISO:200
公園の木陰にて。テレ端で撮影させていただきました。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/1000秒
ISO:800
街中や公園内の花壇に、花が溢れる季節の到来です。こんなシーンでは、やはり賑やかで明るい色彩の美しいボケ味を楽しみたいと思います。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/100秒
ISO:1000
野鳥は実によく動き回るので、フレームに入れるのも一苦労ですね(この子は、動物園の小鳥ですが、何れにしても忙しなくよく動き回ります…汗)。「TAMRON 70-210mm F/4 Di VC USD」は、被写体を確実に捉える進化したAFが、快適に撮影をサポートしてくれます。駆動部にリング型超音波モーター「USD(Ultrasonic Silent Drive)」を搭載することで、高速で精度の高いピント合わせが可能になったとのこと。装着するレンズの光学性能を活かし、焦点距離領域を拡大する1.4倍と2倍のタムロンレンズ専用テレコンバーターに対応しているので、野鳥などの超望遠領域の撮影にも活用できます。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/125秒
ISO:400
このレンズの素晴らしい特徴として、「インナーズーム機構」が挙げられます。ズーミングに伴う全長が変化しないため、重心変化を最小限に抑え込むことができるので、撮影時の操作性が安定するという利点があります。また、ガラス越しや金網越しの撮影では、レンズをピッタリと押し付けることになりますから、全長が変化しないことで操作性が一段と快適になります。さらに嬉しい機能として、フルタイムマニュアル機構を搭載しているため、AF撮影時でもフォーカススイッチを切り替えることなくMFでのピントの微調整が可能。柵や金網越しの被写体の撮影では、大変重宝します。

カメラ:
Df
絞り値:f/5
露出時間:1/320秒
ISO:400
露出補正:-1
本日の最も幸せなシーンに遭遇。親アザラシの腕(?)の中で、子アザラシがお昼寝。なんとも癒される寝姿です。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/160秒
ISO:400
生息が減少しているニシローランドゴリラ。群れで生息するゴリラですが、この日は、この子だけが、ポツンと木の上におりました。人々の視線には関心を持たず、何か物思いに耽る様子。テレ端での撮影。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/2500秒
ISO:800
露出補正:-0.33
天候は曇りでしたが、この開放値でも十分に水飛沫を止めるだけのシャッター速度が稼げます。さらに言えば、他の被写体でも言えることですが、ボケ味が綺麗でも開放値が小さすぎては適切な表現にならないことはよくあります。それぞれの撮影意図により絞りは変更するものですが、TAMRONのこのレンズは、ボケ味が美しいその恩恵にあずかりつつ、F4が開放値でちょうど良いというシーンは実に多いと感じます。

カメラ:
Df
絞り値:f/8
露出時間:1/60秒
ISO:200
F8で撮影しましたが、静止している被写体のディテールはよく描写されつつ、豊かに柔らかく表現されています。

カメラ:
Df
絞り値:f/5
露出時間:1/500秒
ISO:200

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/20秒
ISO:800
少し日が落ちてきた夕暮れ時、焦点距離210mmで、低照度という厳しい条件下での撮影ではありましたが、タムロン独自の手ブレ補正機構「VC(Vibration Compensation)」による補正効果で、難なく撮影ができました。

カメラ:
Df
絞り値:f/4
露出時間:1/1600秒
ISO:800
敢えて被写体のパイプを暗くシルエットのように撮りました。そこで、暗部の描写がどうなるか気になるところですが、立体感とともに質感や詳細もよく描写されています。
「TAMRON 70-210mm F/4 Di VC USD」とともに、素敵な多くのシーンに巡り会えましたが、改めて、「70mm-210mm」による撮影は、思いのほか便利で扱いやすい焦点距離であったと感じます。大概の関心ある被写体の一瞬を、気楽に十分な機能で切り取ることができました。「インナーズーム機構」などの機能も、使い手の気持ちを考えた大きな改善で、ストレスのない撮影を可能にしてくれます。加えて、望遠レンズにもかかわらず、軽量・コンパクトであることから、疲労感なく長時間の撮影に集中し、楽しむことができたと思います。このレンズを持って、とにかく街に出れば、良い画が撮れそうだなと感じさせてくれる、そんなレンズに思えてきます。