今後、SIGMAではレンズのラインナップを、Art、Sports、Contempraryの3つのプロダクトラインに再編されるとのことですが、その中でもArtラインは、作品のクオリティにこだわる方、最高の1枚を追い求める方に向けた最上級のシリーズということです。
そのArtラインの第一号となるこのレンズ、フォトキナでの発表以来、注目の1本でした。
まず、その印象は、35mmながらF1.4の大口径ということで、なかなかの重量と大きさです。しかし、このレンズに見合うボディと組み合わせた際のバランスは良く「よし、これから撮るぞ」という気にさせてくれる圧倒的な存在感です。まずその外観からしても相当なオーラを感じるレンズですが、もちろん写りも、解像度、ボケ味ともに最上級。
こだわりの設計と、作る側の思いが詰まると、ここまで素晴らしいレンズが生まれるのですね。

Aのエンブレムが輝く。Artラインの証。このレンズ、ただものではありません。
フィルター径は67mm。花型フードも付属。
EOS5D markIIIに装着。やはりフルサイズの一眼で楽しみたいレンズです。
まず発売になったキヤノンマウントで、EOS5D markIIIと組み合わせで撮影してみました。せっかくの明るいレンズですので、まずは絞り開放で撮影してみました。
開放F1.4
レンズ:交換レンズ 35mm F1.4 DG HSM【キヤノンEFマウント】
逆光にて灯篭
ガラスの質感、透明感もいい感じです。
絞り優先 F1.8
路上のバイク

ピントが来たところはあくまでシャープ。金属の質感も良く出ています。
絞り優先 F1.8
INPORTBERR

原版を等倍で見るとラベルの印刷のドットが分かるほどの解像度。それでいてボケ味は自然です。
絞り優先 F1.8
水の透明感
レンズ:交換レンズ 35mm F1.4 DG HSM【キヤノンEFマウント】
こちらはキモチ絞ってF2にて。柄杓の木の質感や模様、水の透明感もしっかり描写してくれました。
絞り優先 F2
おしゃれな自転車
奥に行くにつれての溶けるようなボケ味がたまりません。
絞り優先 F1.4
室内にて
レンズ:交換レンズ 35mm F1.4 DG HSM【キヤノンEFマウント】
明るいF値は室内撮影でも威力を発揮。開放F1.4で背景のボケ味や造花の立体感などもいい感じで写しだしてくれました。
絞り優先 F1.4
そして、ついつい、明るいレンズをつけると、夜な夜な街をスナップしたくなります。そして、開放近くでもこれだけの写りをするわけですから、もう楽しくて。
誘惑
明るいF値、カメラの高感度性能も上がっていますので、夜暗くなってから手持ちで撮影も容易に。提灯の質感もいい感じでした。
絞り優先 F1.4 ISO1600
誘惑その2
良い感じのぼけ味で雰囲気が出ました。シャドウ部もしっかり写っています。
絞り優先 F1.4 ISO1600
当然のことではありますが絞ればものすごくシャープ。解像感も良く、とてもクリア描写です。絞りをコントロールしてそうした写りを表現していく、写真の撮り方、楽しみを改めて再認識させてくれるレンズです。
ビルの谷間から
今度は絞り込んで撮ってみました。当然のことながらシャープに。ビルのデティールもしっかり描写。レンズの性能の高さが伺えます。
絞り優先 F8
ビルを見上げる

こちらも絞りF8にて。窓の格子なども隅々までシャープに描写。