SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN Art
ミラーレスに最適化した最新設計による大口径超広角ズームレンズ「SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN Art」。超広角のダイナミックな表現や迫力のある遠近感を出しつつ四隅までシャープに描写する、風景撮影で大いに活躍できるズームレンズです。
広々とした空間に漂う雰囲気を感じたままに撮る。超広角レンズを使って撮影する魅力の一つかもしれません。平日の午後に作例写真を求めて荒川の土手を歩いていると、サイクリングや散歩で行き交う人たちが作り出すまったりとした雰囲気を感じながら、のどかな光景をカメラに収めました。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/14
露出時間:1/400秒
ISO:250
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:絞り優先
土日なら草野球で賑わう河川敷のグランドも、平日は静かに流れる時の中で、寂しそうに静まり返っています。熱戦を記録するスコアボードとチョークボックスも、まるで週末に備えて疲れを癒しているかのようです。広角側14mmで絞りを開放のf2.8で近接撮影したのですが、背景の柔らかいボケ味が、自然で周囲に漂うゆったりした時間の流れを写し込んでいるかのようです。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/2.8
露出時間:1/2000秒
ISO:50
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:絞り優先
約18mmで撮影。周辺部の歪みも目立たず暗部の再現もよくされています。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/2.8
露出時間:1/100秒
ISO:50
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:絞り優先
超広角で撮影した写真から伝わる、迫力ある強烈な遠近感には圧倒されます。手前に写る被写体を力強く大きく描写し、奥に向かうにつれ被写体は小さく細くなっていく描写は、肉眼では見ることのない仮想空間です。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/2.8
露出時間:1/8000秒
ISO:100
露出補正:-2.3ステップ
露出モード:絞り優先
鮮やかな発色、すっきりしたヌケのよいシャープな描写力。超広角ならではの絞り開放でも被写界深度は広く、絞りを2絞り半も絞れば画面全体がシャープになります。澄み渡る空の青色が鮮やかです。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/6.3
露出時間:1/640秒
ISO:100
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:絞り優先
f11まで絞り込むと画面全体にピントが合います。パンフォーカス的な使い方もできそうで、風景写真に力を発揮することでしょう。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/11
露出時間:1/320秒
ISO:100
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先
画面全体の縦横に、直線状の柱や影が交差する場所を選んで撮影してみました(画角は14.8mm)。歪みはほぼ感じることはなく画面全体の平面性が保たれています。写り込むすべての被写体が画面奥の一点にむかって集約されていくかのような、超遠近感を感じさせます。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/8
露出時間:1/200秒
ISO:100
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先
14mmでさざ波に接近してみました。f8まで絞ったので波打つ海水の動きが細微に描写されています。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/8
露出時間:1/640秒
ISO:100
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先
24mmといえばスタンダートな広角です。超広角14mmでの作例撮影を続けていると、24mmが広角として物足りなく感じるようになってしまいます。超広角レンズの画角には魔力が秘められています。一方でスナップ撮影では、24mmの方がより自然な臨場感・遠近感で、写す対象のまとう雰囲気を損なうことなく描けるのではないでしょうか。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/8
露出時間:1/500秒
ISO:100
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先
お台場から水上バスに乗車、墨田川クルーズに出発。浅草に向かっての小さな船旅、水上バスの屋上展望台に出てワクワクしながら作例撮影を試みました。超広角ズームが描き出す画像から、東京ベイブリッジに向かう水上バス前方に広がる空間が感じられます。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/3.5
露出時間:1/1600秒
ISO:100
露出補正:+0.3ステップ
露出モード:シャッター優先
さすが14mmの超広角、通過する東京ベイブリッジもほぼ画面全体に納めることができました。橋を通過するときに太陽から差し込む光によるゴーストが画面中央付近に出ていますが、最小に抑えられ気になるほどではないでしょう。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/4.5
露出時間:1/1600秒
ISO:100
露出補正:+0.3ステップ
露出モード:シャッター優先
絞りはF2.8なのに、築地大橋の橋梁裏側前面にほぼピントがきています。橋梁は大きくデフォルメされて写っていますが、かえって目の前に迫りくるような大迫力を感じさる描写です。水面から反射する日光が優しく、築地大橋の裏側を照らし程よいコントラストで組み合わさった鉄骨をくっきり写し出しています。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/2.8
露出時間:1/1600秒
ISO:100
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:シャッター優先
江戸時代五代将軍徳川綱吉の50歳を祝う記念事業として創架された永代橋が、現在の場所に鉄橋として立て直されたのは大正15年(1926年)。永代橋を通過する際、船上の展望台に立ち手を伸ばすと、裏側の鉄筋を触ることができるほど低い橋で、裏側の鉄鋼にも大正時代の雰囲気が感じられます。
14mmの画角で撮影すると、永代橋が覆いかぶさってくるかのような迫力を感じますが、レトロな鉄骨のお蔭でさほど圧迫感は感じられません。永代橋が歩んできた歴史を令和の現在に伝わってきます。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/2.8
露出時間:1/1250秒
ISO:100
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:シャッター優先
蔵前橋も古い橋で竣工は昭和2年。秋の夕日を浴びて柔らかい描写です。このレンズを使って撮影した写真は、目の覚めるようなシャープというよりもどこか柔らかさを感じさせる描写が多いですね。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/2.8
露出時間:1/1250秒
ISO:100
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:シャッター優先
お台場を出発して隅田川を遡上する小さな船旅も終わりに近づきました。水上バスのスピードを落とすためスクリューが大きな波紋を水面に起こしています。楽しいひと時を過ごした終わりに、ふと感じる寂しさを写し込んでいるかのような雰囲気を感じられるのも、広い空間を写し込む広角レンズならではの写真です。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/2.8
露出時間:1/1250秒
ISO:100
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:シャッター優先
浅草に到着、日没後に浅草神社へ。地元の小学生が制作した灯ろうが境内に飾られるイベントが開催されていました。今流行のタピオカを表した灯ろうを発見。作った子供の純真な心が浮かんでくるようで微笑ましいです。日はすっかり暮れてしまいましが、開放値F2.8の絞りに助けられ、何とか手持ち撮影で写真に収めることができました。手持ちで夜景を撮影するのにF2.8はぎりぎりの明るさですが、ブレの目立ちにくい広角です。手振れに注意して、ある程度の光量があれば十分夜景を撮ることは可能です。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/2.8
露出時間:1/13秒
ISO:1000
露出補正:+0.3ステップ
露出モード:絞り優先
今日も一日よく歩いて撮影しました。締めは浅草の老舗おでん屋で晩酌です。盛り付けられたおでんがあまりにもおいしそうだったので写欲が沸き上がり、24mmの最短距離絞り開放で撮影。ピントの合っているちくわぶが鈍く照かり、出汁がしみ込んだ様子がしっかり描写されて、柔らかくボケる背後からすっと浮き上がってきます。
カメラ:
α7R IV
絞り値:f/2.8
露出時間:1/40秒
ISO:1000
露出補正:+0.3ステップ
露出モード:絞り優先
食べる前におでんの撮影に夢中になっていると、『おでんは撮るもんじゃねえ、食べないでどうするんだい?』と威勢よくご主人に叱られてしまいました。写欲を抑えてビールと共に美味しくいただきました。
決して軽いとは言えませんが、フルサイズ用でF2.8であることのレンズ重量、質感・歪み・描写力、あらゆる点で優秀なレンズです。
















