Nikon Z fc
往年の名機「FM2」を彷彿させるクラシカルなデザイン、眺めているだけでも“アガる”カメラです。フィルム機時代を彷彿させる丸みを帯びた「Nikon」のロゴ文字、デジャヴ(既視感)を起こしたのでは、と感じるほどレトロ感満載のカメラが登場しました。過去に同様のコンセプトを持ったDfが発売されましたが、今回のZ fcはAPS-C機のためフルサイズよりも一回り小型で手に馴染みやすく、デザインもさらに洗練されました。街散歩や旅行で携帯するのが楽しくなるカメラではないでしょうか。
※撮影:2021年夏
※撮影:2021年夏

クラシックな出で立ちのカメラですが、表現力は多彩で20種類の「Creative Picture Control」を搭載していて独創的な表現が可能です。ニコン純正のアプリケーション「NX Studio」でコントラストとシャドウトーンを補正し、明るくやわらかな雰囲気に仕上げました。見た目がおしゃれなカメラを持つと“映える”写真を狙ってみたくなります。
カメラ:
Nikon Z fc
絞り値:f/8
露出時間:1/320秒
ISO:100
露出補正:+0.3ステップ
露出モード:絞り優先


レンズキットに同封される「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」はZ50でも折り紙付きの定評があり、コンパクトながら本格的な描写力を発揮します。クラシカルなZ fcとサイズ感、重量ともにバランスが取れて相性は抜群。VCも搭載されているので様々なシーンで高解像力を生かし撮影を楽しめます。

「Creative Picture Control」の「ブリーチ」をセレクト。モノクロに近いトーンに変化していますが色味が少し残っている実に渋い発色です。フィルムカメラを彷彿させるボディからこのようなレトロな雰囲気を漂わせた画が撮れるのですから、絵心が激しく刺激されること間違いなしです。

工事用壁にペイントされた赤い鳥居と夏雲がうまく重なるようにカメラを腰の高さ付近に構えて、バリアングル式モニターに映る像を見ながら構図決めをしてみました。
モニターの解像度はZ 50と同じ約104万ドット、明るい屋外での使用でもはっきり像を認識できます。タッチパネルによってAFポイントをセレクトできるのも便利です。「ポップ」をセレクトして色鮮やかな雰囲気を狙ってみました。
カメラ: Nikon Z fc
モニターの解像度はZ 50と同じ約104万ドット、明るい屋外での使用でもはっきり像を認識できます。タッチパネルによってAFポイントをセレクトできるのも便利です。「ポップ」をセレクトして色鮮やかな雰囲気を狙ってみました。
カメラ: Nikon Z fc
絞り値:f/20
露出時間:1/250秒
ISO:250
露出補正:+0.3ステップ
露出モード:シャッター優先

上下左右の角度調整が同時に行えるバリアングル式モニターは構図決めが楽にできます。光軸上ではなくボディの左サイドにモニターが配置されるので慣れは必要ですが、コツを掴めば、柔軟なアングルで撮影を楽しめるようになります。

この画はZ fcで撮影したrawデータを21年3月に登場したニコン純正のアプリケーション「NX Studio」を使用して現像してみました。
多彩な色調が楽しめる「Creative Picture Control」は「ポップ」を選択、「D-ライティングHS」を+100に補正することによって画面全体を明るく加工処理し、暑さを和らげる涼音を奏でる風鈴の雰囲気を出してみました。
近い雰囲気はZ fcでも可能ですが、純正ソフトを使えば撮影した画像のイメージがもっと膨らみます。撮影時に絵を決めたい場合はカメラの設定に工夫を凝らし、後からイメージをより追求したい場合はNX Studioを使用する、Z fcからの楽しみ方が広がります。
多彩な色調が楽しめる「Creative Picture Control」は「ポップ」を選択、「D-ライティングHS」を+100に補正することによって画面全体を明るく加工処理し、暑さを和らげる涼音を奏でる風鈴の雰囲気を出してみました。
近い雰囲気はZ fcでも可能ですが、純正ソフトを使えば撮影した画像のイメージがもっと膨らみます。撮影時に絵を決めたい場合はカメラの設定に工夫を凝らし、後からイメージをより追求したい場合はNX Studioを使用する、Z fcからの楽しみ方が広がります。

自分の狙ったイメージに撮影画像を近づけるため、クラシカルなボタンをいじったり内部メニュー操作したり、色々なセッティングを繰り返すのも写真を撮る楽しみの一つです。「ポップ」をセレクトし、Dライティングを強めに効かせて夏を感じさせるような明るい画を狙ってみました。

カメラ:
Nikon Z fc

カメラ:
Nikon Z fc

撮影を中断して休憩所へ入ると、座った椅子のすぐ近くに地元の伝統衣装をまとった等身大の人形が置かれていました。色鮮やかで涼しげな着物に惹かれ、生地の質感を出すために絞りを絞った結果、シャッタースピードは1/50秒。Z fcにはボディ内手ブレ補正は非搭載ですが「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」のレンズ内手ブレ補正(VR)がうまく働いてちりめんのシボを細微に写すことができました。

カメラ:
Nikon Z fc

