ニコン Z50
ニコンからZマウントのAPS-Cミラーレスカメラが登場。スマートに持ち歩ける小型・軽量ボディにZシリーズの高い描写力と多彩な表現力が備わっています。普段スマホで写真を撮っている方にも使いやすいタッチキー操作とボタン配置、薄型のボディながらしっかり握れるグリップが撮影をフォローしてくれます。
Wズームキットのレンズ2本で川越と都内紅葉を撮影してきました。それではご覧ください。

Z50はZ7/Z6を一回り小さくコンパクトにまとめたサイズ感なのですが、約460gの軽量感は半端なく、肩にかけていてもその存在を忘れてしまうほどでした。カメラを軽々と持ち上げられるので様々なアングルでの撮影を楽しめます。Z50をお供に川越散策を楽しんだ際もカメラの存在を意識することがほとんどありませんでした。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/5.6
露出時間:1/125秒
ISO:100
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:標準プログラム

散策の途中通りかかった動物病院の壁に川越市のシンボル『時の鐘』をデザインしたレリーフを見つけました。地元に愛されている時の鐘の元に仲良くよりそう犬猫のレリーフが可愛くてカバンからすっとZ50を取り出してシャッターを押しました。小さくてコンパクトなカメラとレンズなのでカバンから素早く取り出せます。スマホで写真を撮る行為と比べて遜色のない軽快さを感じました。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/8
露出時間:1/200秒
ISO:180
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:標準プログラム

軽量なボディとレンズセットの16-50mmでの撮影は本格的な写真を狙うことより、お散歩カメラとして、ブログ用カットの撮影などに威力を発揮できそうです。セットレンズの『NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR』はEDレンズ1枚と非球面レンズを4枚採用されているので小さいながらも素晴らしい解像力を持っています。何気なく撮影した喫茶店の木目の外壁やメニューの看板などの質感がしっかり描写されていて侮れない実力を秘めたレンズだと実感しました。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/6
露出時間:1/100秒
ISO:100
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:標準プログラム

せっかく川越に来たのだから、名物のさつまいもを薄くスライスして油で揚げた『おさつチップス』を買ってみました。揚げたてのカリカリしたチップスからは香ばしい匂いが立ち込め美味しそうでしたがまずは記念写真、と左手で高く持ち上げて右手でZ50を構えて時の鐘をバックにパチリ。両手を持ち上げるような姿で少し恥ずかしかったですが、軽量なZ50のボディの威力を発揮して楽にシャッターを押すことができました。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/6.3
露出時間:1/160秒
ISO:100
露出補正:±0ステップ
露出モード:標準プログラム

レンズキットの『NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR』は焦点距離50mmでも最短0.3mまで近接できるのでマクロレンズ的な撮影も可能です(※焦点距離24mmで最短0.2m)旅先で気になった小物や美味しい食事などのスナップも十分楽しめることでしょう。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/6.3
露出時間:1/500秒
ISO:2200
露出補正:±0ステップ
露出モード:標準プログラム

このカットは16mm(フルサイズ換算で24mm)で手前にある落ち葉を最短距離の20cmまで寄って撮影してみました。1/25秒のかなりのスローシャッターですが4.5段の高い手ブレ補正効果を発揮する光学式VR機構を内蔵した『NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR』の能力を発揮して手ブレを起こしていません。このレンズは絞り羽根が7枚なので背後に写り込んだ夕日からは14本の光条(光源から伸びる光の筋)が伸びています。(※光条は絞り羽が偶数の場合は同じ本数、奇数の場合は2倍の本数が伸びます)
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/11
露出時間:1/25秒
ISO:220
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先

この日は木枯らしが強く吹き、寒い一日でした。川越喜多院の慈恵堂の五色幕も時折強く吹く北風に大きくはためいていました。その様子を撮ろうとカメラを構えるとちょうど風が止んでしまい、しばらくそのままシャッターチャンスを待ち続けました。重量のあるカメラだと構え続けるのはキツイですが、軽量なカメラは負担が少なくて絵作りに集中できます。再び風が吹き始めたとこではためく五色幕をカメラに収めることができました。日没が迫る日陰の中、シャッタースピードを稼ぐためISO感度を3200まで増感したのですが、鑑賞するのには十分な粒状性です。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/4.2
露出時間:1/500秒
ISO:3600
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:シャッター優先

ピークを迎えたイチョウの黄葉を撮影しようと都内を歩きました。ダブルズームキットの望遠ズームレンズ『NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR』を使って代々木公園入口手前の歩道に植えられたイチョウを歩道橋から撮影したのですが、5.0段の高い手ブレ補正効果を発揮する光学式VRが内蔵されているので手振れが抑えられ黄色く色づいた一枚一枚の葉がしっかり描写されています。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/5.6
露出時間:1/250秒
ISO:200
露出補正:+0.3ステップ
露出モード:シャッター優先

焦点距離155mm(フルサイズ換算で235mm相当)で撮影して圧縮効果を確かめてみました。約405gの望遠ズームレンズにしては軽いレンズですが35mmフルサイズ換算で75mmから325mmの倍率になり、望遠レンズの圧縮効果を楽しめます。描写力も侮れず旅行やお散歩のお供に活躍することでしょう。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/5.3
露出時間:1/500秒
ISO:1600
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先

夕日を浴びて黄葉に赤みが加わったイチョウのすぐ下に置かれたベンチでは、ギターを弾きながら友人と語らう若者がいました。ホワイトバランスや彩度に何一つ手を加えず濃度だけ整えただけなのですが、出来上がった写真には、黄葉を伝って差し込む夕日よって黄昏色に染まった世界が写し出されていました。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/6.3
露出時間:1/60秒
ISO:100
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先

公園脇のパーキングに停車している車を取り囲むように落ち葉が積もっています。何台もの車が出し入れされているうちに落ち葉が寄り固まっていったのでしょう。こんな何気ない光景にも秋の深まりを感じシャッターを押しました。軽量なカメラを持つと思うまま気ままにシャッターを押したくなるのは筆者だけではないと思います。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/6.3
露出時間:1/80秒
ISO:900
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先

翌日は雲一つない秋晴れだったので、再度イチョウの黄葉を撮りに都内を散策しました。定番の神宮外苑のイチョウ並木には多数の人出を予想したので、ゆっくり時間を過ごせる皇居前のイチョウを撮ることにしました。 皇居前には警備に立つ多数の警察官がいたので何事だろう、と思いながら写真を撮っていると天皇陛下の車列がやってきました。天皇皇后両陛下は「即位の礼」と「大嘗祭(だいじょうさい)」が終わったことを伝える儀式を行うため、伊勢神宮にご出発されるため東京駅に向かわれていたのでした。イチョウを撮っていたので遠くから車列を観ることしかできなかったのですが、皇后さまのお姿を一瞬見ることができました。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/11
露出時間:1/160秒
ISO:200
露出補正:±0ステップ
露出モード:標準プログラム

ピクチャーコントロールを「風景」にして撮影してみました。彩度が高まり深みが増した空の青さをバックにイチョウの黄葉が鮮やかに描写されています。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/11
露出時間:1/250秒
ISO:200
露出補正:±0ステップ
露出モード:標準プログラム

皇居に面する「和田倉噴水公園」の池にも落ち葉が集まって浮かんでいます。Z50とレンズキットのNIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRによる組み合わせによる描写力は、穏やか秋の日差しに照らされた落ち葉の質感や色合いなど申し分なく再現しています。暖色系の描写をするこのレンズはこのような光景にぴったりです。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/11
露出時間:1/160秒
ISO:200
露出補正:±0ステップ
露出モード:標準プログラム

皇居から日比谷公園方面に歩いていると羽休めをしている大きなダイサギと出会いました。
近づいてみても逃げる様子は感じられなかったので、Z50を右手で持ち柵をくぐらせてダイサギに寄せ背面モニターを見ながら撮影してみました。コンパクトで軽量なZ50なので軽々と片手で支えて撮影することもできます(個人差はあります)。
近づいてみても逃げる様子は感じられなかったので、Z50を右手で持ち柵をくぐらせてダイサギに寄せ背面モニターを見ながら撮影してみました。コンパクトで軽量なZ50なので軽々と片手で支えて撮影することもできます(個人差はあります)。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/4
露出時間:1/500秒
ISO:100
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先

調子に乗って何枚かシャッターを押していると、さすがにダイサギもしつこく感じたのか飛び去っていってしまいました。高速連続撮影(拡張)で約11コマ/秒をZ50の連続撮影モードは飛び立つ瞬間もしっかり撮影できました。
開放で歪みを確認してみました。フェンスのラインもまっすぐ不自然さは出ていません。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/4.5
露出時間:1/500秒
ISO:100
露出補正:±0ステップ
露出モード:シャッター優先

日没時間が早まるにつれ太陽の傾きが早くなり影の長さを感じる季節になりました。オフィスビルが立ち並ぶ都心は特に影が多く、まるで街が一つのアトリエになったように様々な陰影の形を楽しむことができます。Z50にWズームレンズキットの「NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR」を装着して街に投影される影を切り取ってみました。望遠レンズの魅力の一つは撮影者のセンスによって被写体の一部を切り取る面白さだと思います。人それぞれ視点が違うので、自分ならではの世界を写真で構築できるのも望遠の楽しみではないでしょうか。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/6.3
露出時間:1/1000秒
ISO:100
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:標準プログラム

155mm(フルサイズ換算で232mm)で撮影しましたが、画面全体をみても歪みは感じられず縦横の線がまっすぐ描写されています。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/5.3
露出時間:1/1000秒
ISO:100
露出補正:±0ステップ
露出モード:標準プログラム

通りがかったビル1階の空室になったテナントスペースに、西日が影を投影して絵画のような模様を作り出していました。ハイライトもしっかり描写されています。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/5
露出時間:1/320秒
ISO:100
露出補正:±0ステップ
露出モード:標準プログラム

カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/5
露出時間:1/200秒
ISO:110
露出補正:±0ステップ
露出モード:標準プログラム

皇居前から撮影しながら歩き回り、気が付けば勝鬨橋まで来ていました。さすがに疲労を感じ始めたので疲れを癒そうと、勝鬨橋脇から隅田川に面した遊歩道に向かって歩いている途中に何気なくシャッターを押しました。焦点距離120mm・フルサイズ換算180mmで撮影した写真には、犬の散歩をしている人、川べりをジョギングする人たち、隅田川とその奥に立ち並ぶ巨大な倉庫などが、肉眼で見たときの雰囲気を漂わせながら画面に収まり、夕暮れ時の隅田川の雰囲気が伝わってきます。軽量でコンパクトなボディにフルサイズに匹敵する描写力を持ちったZ50と、レンズキットの手ブレ補正装置が内蔵された2本のズームレンズは、旅行やお散歩のお供にブログやSNSの素材集めにその真価を発揮することでしょう。
カメラ:
Nikon Z 50
絞り値:f/5.3
露出時間:1/800秒
ISO:160
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:シャッター優先