CarlZeiss(カールツァイス)Batis 1.8/85 実写
カールツァイスより、ソニーのEマウント(フルサイズ)に対応した中望遠レンズが発売されました。AFに対応した本レンズ、中望遠レンズということで、ピント合わせもシビアなところ、AFに対応は大変ありがたいです。α7RIIに装着しての試写になります。それではお楽しみ下さい。
車内の椅子

カメラ:
ソニー α7R II ILCE-7RM2
絞り値:f/2.8
露出時間:1/80秒
ISO:400
露出補正:-0.3
中望遠らしい画角で車内の一部を切り取ってみました。肘掛の塗装、シートのモケットや木の床の質感など立体感のある仕上がりです。
軒下の風鈴

カメラ:
ソニー α7R II ILCE-7RM2
絞り値:f/1.8
露出時間:1/200秒
ISO:400
露出補正:-0.7
開放にて。大口径の中望遠ということで深度はとても浅く、ピント合わせはシビア。しかしながらα7RMIIのより広くなったピンポイントAFを活用し、しっかり合いました。風情のある風鈴の質感を美しく描写するだけでなく、等倍で拡大していくと、その表面に薄く塗装された立体的な模様まで確認出来てしまいます。溶けていくような美しいぼけ味も魅力です。
藁ぶきの屋根

カメラ:
ソニー α7R II ILCE-7RM2
絞り値:f/5.6
露出時間:1/100秒
ISO:400
露出補正:-0.7
昔懐かしの藁ぶき屋根。多少絞っての撮影で、本レンズは屋根の藁の一本一本までシャープに描写。オートフォーカスの撮って出しでこれだけの画が得られるのは、普段使いだけでなく急に訪れる撮影機会においても非常に心強いです。
テラス

カメラ:
ソニー α7R II ILCE-7RM2
絞り値:f/1.8
露出時間:1/5000秒
ISO:400
露出補正:-1.7
絞り開放にて撮影。背景は自然なボケ味を感じさせつつ、ピントのあった椅子は非常にシャープに。昼過ぎのゆっくりとした時間を感じさせる、柔らかい雰囲気の一枚に仕上がりました。
夏の木の葉

カメラ:
ソニー α7R II ILCE-7RM2
絞り値:f/5.6
露出時間:1/50秒
ISO:400
露出補正:-1.7
α7RIIのレビュー時にも同じようなカットを撮りましたが、そちらで使用したレンズは『Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA』。焦点距離が異なるので同じ場所に立っていても、当然レンズを通して見える画も違ってきます。レンズを変えるだけで違った雰囲気の画を楽しめるのも単焦点レンズの面白い所です。等倍拡大で葉脈までハッキリと確認出来て、描写力においても満足です。
自然なボケと高い解像力が楽しめる一本
葉の先までもシャープに描写出来る解像力と、程良く被写体を際立たせるボケ味が非常に魅力的なレンズです。85mmという、ポートレートやスナップ等、日常使いにピッタリな焦点距離なので、気合を入れた撮影の機会だけでなく普段からガンガン使って、このレンズの画作りを楽しんで欲しい。そう思える一本です。あと、主観にはなりますが全体的に色味が濃厚であると感じました。これもZEISSレンズの特徴なのでしょうか、ただ単色で濃いというわけでなく、幾つもの色が重なってその色が出来ているという、深みを感じさせてくれます。使い勝手が良いながらも独特な雰囲気を楽しめます。