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EOS-1D X Mark III

オリンピックイヤーに登場したフラッグシップ「EOS-1D X Mark III」。解像度2400〜2600万画素が当たり前のようになってきたデジタル一眼の中で、Mark IIIは先代Mark IIとほぼ変わらない有効画素数2010万画素。噂されていた大幅な画素数のアップはありませんでしたが、自社開発・自社生産を誇り優れたS/N比とダイナミックレンジを備え、駆動と読み出し速度の大幅アップが実現されました。
オリンピックやスポーツイベントで、世界各国のプロカメラマンから支持され、愛用されているフラッグシップ機で作例を撮影しました。


EOS1DXMark3_オフィスビル
春の訪れを感じる季節となりました。都会のビルを照らす日差しからも溌溂とした勢いを感じます。陽光に照らされたオフィスビルを撮影し、帰宅後27インチの写真用モニターで画質をチェックしたのですが、日光を浴びた窓、影がかかる窓、ビルの影に隠れた窓、ハイライトからシャドー部分までのトーンが階調豊かに再現され、隅々までシャープに解像されていることが確認できました。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/8
露出時間:1/800秒
ISO:200
露出補正:-1.0ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_被写体まで距離があり、画質の低下が起きてもしかたがない状況ですが、客船や背後の建物の細部まできっちり描写されているのは撮影素子の大きなフルサイズの描写力に余裕があるからでしょう。さすがに4000万画素数以上の高画素数を誇るカメラがたたき出す画質と比べれば解像度はかないませんが、印刷物やWEBでの用途には十分すぎるほど。作品作りでも問題なく使用できる高画質です。
撮影したデータをその場ですぐにパソコンに読み込み、必要ならばトリミングや補正を行った後、印刷やネットのアップするため撮影場所から送信する。そのようなプロフェッショナルの現場での使用が予想されるフラッグシップ機において2010万画素は扱いやすい画素数で、まさに“プロ仕様”の画素数だと感じました。
カメラ: EOS-1D X Mark III
絞り値:f/5
露出時間:1/2500秒
ISO:250
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:シャッター優先



EOS1DXMark3_ストリートチェアフルサイズの画像センサーによって撮影された画像は、ボケ味や解像感に余裕があるので、被写体を包み込む空間すら感じさせる描写力があり写真の表現力がより強まります。ストリートにおかれた何気ないチェアやデスクを撮影した作例ですが、背景の豊かなボケによってクッキリ浮かび上がりその存在感がしっかり伝わってきます。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/2.8
露出時間:1/1000秒
ISO:200
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_人影ストリートスナップが好きな筆者は、最近ミラーレス一眼を携帯して街歩きをする機会が増えました。撮影では電子ファインダーを覗きながら構図を決めることが多いのですが、被写体をなるべく自然な形で確認しながら撮影したいので違和感を持つこともあります。1DX Mark IIIを携えて久しぶりに光学ファインダーでスナップを撮影したところ、被写体のもつ雰囲気がダイレクトに伝わってくる感覚が蘇ってきました。デジタル(電子ファインダー)とアナログ(光学ファインダー)共に長所や持ち味があるので優劣はつけられませんが、光学ファインダーを搭載したフラッグシップ機の新型が登場したことを嬉しく感じます。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/3.2
露出時間:1/400秒
ISO:250
露出補正:-0.3ステップ
露出モード:シャッター優先



EOS1DXMark3_影アートこのように明暗のはっきりした被写体は光学ファインダーのほうが得意なので、構図を決めるもの楽に感じました。写真家ソール・ライター氏の名言『A photographer gift to the viewers is sometimes beauty in the overlooked ordinary』(写真家からの贈り物は、日常で見逃されている美を時折提示することだ)を思い出しながらカメラを片手に街歩きするのですが、レンズを通した被写体の情報を体感的に確認してイメージを膨らませられる光学ファインダーの良さを再確認しました。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/8
露出時間:1/500秒
ISO:125
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_梅とスカイツリー
EOS-1D X Mark IIIの背面モニターは、前機種の162万ドットから210万ドットに進化してレスポンスも向上、操作性がミラーレス機並みに近づきました。花の写真を撮るときに柵が邪魔をして近寄ることが困難だったり、ローアングルやハイアングルで撮影したりファインダーを覗くことが困難な体勢を要求されることが多いのですが、このような状況では背面モニターが活躍します。
実際に使用してみるとミラーレス機となんら遜色のない操作性とレスポンスの良さが感じられ、快適な撮影を楽しめました。ハイライトが白飛びすることはなく、シャープだが角が立たず優しさを感じるニュートラルな絵作りは、キヤノンが長年守り続けてきた描写力、Mark IIIにもしっかり継承されています。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/20
露出時間:1/80秒
ISO:320
露出補正:+1.3ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_竹林キヤノンのフラッグシップ機が写し出す画像は、ニュートラルでハイライトからシャドーまでの階調が豊かな余裕のある描写力を持っています。長年プロ機材を作り続けてきたメーカーだからこそ、フラッグシップ機に必要なのは、派手な画像を追い求めるのではなく、画像処理などを行うためニュートラルな画像が必要なことを熟知してカメラづくりをしていると強く感じました。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/8
露出時間:1/100秒
ISO:125
露出補正:-1.3ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_ゆりかもめ墨田川沿いを散策している途中、羽休めをしているゆりかもめの集団と出会いました。無造作にカメラを構えると一斉に飛び立ってしまうので、警戒心を持たれぬようゆっくり近づきしばらく時間を置いてからそっとカメラを構えてシャッターを押しました。逆光が強い状況でしたが、フォーカスは正確で、ゆりかもめの体が黒くつぶれることもなく可愛らしい姿をしっかりカメラに収めることができました。羽を広げようとした瞬間のシャッターチャンスを、もたつくことなく瞬時にシャッターが下りてくれたのは、さすがスポーツ撮影で鳴らすフラッグシップ機だと改めて実感しました。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/4.5
露出時間:1/3200秒
ISO:320
露出補正:+0.7ステップ
露出モード:シャッター優先



EOS1DXMark3_秒間16コマオリンピックイヤーに発売され、多くのスポーツカメラマンに使用されることを想定した、いわば“プロ仕様機”。機械式シャッターとしては最速秒間16コマを達成しました。実際撮影した感想は爆速というか、まるでマシンガンを撃っているような感覚で、一つ一つのシャッター音がくっきり聞き取れず『ダラララララ』と小気味よく繋がって聞こえてしまうほど、高速かつ連続してシャッターが切れていきます。
羽休みを終え飛び立つゆりかもめを撮影してみると、“秒間16コマ”で羽ばたいて飛び立つ様子が細かく的確に記録されました。瞬く間に撮影枚数は増えていきますが、記録メディアに高速な読み取り、書き取りスピードを誇るCFexpressが新しく採用された為、撮影したデータは瞬時に記録していくことも確認できました。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/3.5
露出時間:1/6400秒
ISO:320
露出補正:+0.7ステップ
露出モード:シャッター優先



EOS1DXMark3_飛ぶゆりかもめ雲一つない澄み切った青空を気持ちよさそうに飛ぶゆりかもめを、測距エリアモードをAF領域全体でピント合わせを行う『自動選択AF』で撮影。AFは正確でピントを外すことなく的確に飛翔する姿を捉えました。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/2.8
露出時間:1/3200秒
ISO:320
露出補正:+0.7ステップ
露出モード:シャッター優先



EOS1DXMark3_永代橋新開発されたCMOSセンサーと、DIGIC Xによる強力なノイズリダクションによって、先代よりさらにノイズの少ない高画質を実現。それを確かめようと、ライトアップされている永代橋を撮影に向かいました。現場に到着した時はまだ日没前だったので、下見をしつつ時折通る水上バスを撮影しました。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/2.8
露出時間:1/100秒
ISO:320
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_永代橋正面(ISO3200)永代橋の正面を撮るため墨田川大橋にカメラを据えたのですが、トラックなどの往来が強く、シャッタースピードを稼ぐためISO3200の高感度から撮影を始めました。どのメーカーの最新機種もこの程度の高感度ではもはやノイズはほとんど目立なくなってきています。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/2.8
露出時間:1/50秒
ISO:3200
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先



永代橋正面(ISO6400)ほとんどISO3200と変わりません。等倍に拡大しなければ見分けなつかないほどです。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/2.8
露出時間:1/100秒
ISO:6400
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_永代橋正面(ISO12800)ノイズがやや増えてきましたがそれでも画像は良好です。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/2.8
露出時間:1/200秒
ISO:12800
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_永代橋正面(ISO25600)さすがにノイズが増えましたが、等倍で鑑賞しなければ実用に耐えられる画質ではないでしょうか。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/2.8
露出時間:1/400秒
ISO:25600
露出補正:±0ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_永代橋正面の比較左上から時計回りでISO3200、6400、12800、25600です。左上のISO3200と左下のISO25600では大きな差を感じますが、左上ISO3200と右上ISO6400とではノイズの差はそれほどありません。



EOS1DXMark3_永代橋斜め ISO800〜51800三脚が安定する場所に移動して、永代橋の斜め横からISO感度の比較を行ってみました。ISO800から6400まではノイズも目立たちません。12800からはさすがにノイズは目立ってくるものの、一部分を切り取るのではなく画像全体で比較するならISO25600でも画像は良好で、A4サイズ程度のプリントならまったく問題ない画像ではないでしょうか。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/2.8
露出時間:1/40〜1/2000秒
ISO:800〜51200
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_永代橋撮影風景の写真永代橋を斜めから撮影したときはライブビュー撮影をしたのですが、メニューがわかりやすく、露出やISO感度を変えるときの表示が直感的で使いやすいことに好感を持ちました。


EOS1DXMark3_レリーフ撮影場所の近くには永代橋の歴史を説明したレリーフがありました。照明は当たっていても光量はそれほど多くない場所で、試しにISO12800で撮影したのですが、シャドーからハイライトまでしっかり描写されていてレリーフの質感もしっかり描写されています。改めてISO12800までは実用に耐える画質だと実感しました。ローアングルでの撮影だったので背面モニターを使ってライブビュー撮影したのですが、もたつくことはなかったです。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/8
露出時間:1/50秒
ISO:12800
露出補正:-0.7ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_河津桜と東京スカイツリー ISO6400永代橋の撮影後、帰り道に東京スカイツリー近くに咲いている河津桜の撮影を行いました。現場に到着するとすでに写真を撮っている方がたくさんいらしたので、お邪魔にならないよう三脚を使うことは控え手持ちで撮影しました。ISO6400で撮影したカットは河津桜の立体感も感じられて画質は申し分ないです。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/2.8
露出時間:1/200秒
ISO:6400
露出補正:-1.3ステップ
露出モード:絞り優先



EOS1DXMark3_河津桜と東京スカイツリー ISO25600ISO感度を25600まで上げるとさすがにノイズも目立ち、ライトに直接照らされていない河津桜の立体感は損なわれています。一部分を切り取ってアップにするような用途でなければA4程度の印刷物やWEBでの使用に十分耐え得る画質だと感じました。
カメラ: EOS-1D X Mark III
レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM
絞り値:f/11
露出時間:1/30秒
ISO:25600
露出補正:-1.3ステップ
露出モード:絞り優先





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