みなさん、初めまして！ 今月から３回このコラムを担当する日本バーベキュー協会会長の下城です。暖かくなりアウトドアやバーベキューにいい季節になってきましたね。コロナで大変な時期でもありますがオープンエアーなアウトドアクティビティはそのリスクも少なく人気のレジャーとなっています。
　第一回目の今回は日本ではあまり知られていないお家の庭での「ガーデンバーベキュー」関係のモノ情報をお送りします。バーベキューといえば車にグリルや食材を満載して川やビーチへ道具ごと持っていくというイメージが強いですが、実はバーベキューは” アウトドア料理” という側面だけではなくお家のお庭でパーティを楽しむガーデンクッキングが本来の姿です。
　アウトドア系ではコンパクトな道具が便利ですが運ぶことのないガーデンバーベキューでは多少重くても丈夫な道具の方が使い勝手もよくて良いのです。

　ということで、バーベキューといえばまずは肉を焼くバーベキューグリルを思い浮かべます。アメリカやヨーロッパなどではガーデンバーベキューが盛んなので良い道具がたくさん開発され販売されています。
　やはりバーベキューではみんなが喜ぶ大きなお肉を焼きたくなります。その時にお勧めしたいのがカバー付きグリル。深い蓋付きのバーベキューグリルはカバーすることで大きなお肉もオーブン効果で中までしっかり焼けるだけではなく、焼き上がる時間も短縮されますし、スモークフレーバーも付けることもできる優れものなのです。
　そこで今回お勧めしたいのはヨーロッパのメジャーブランドである「バーベクック」のフラッグモデル「オスカースモーカーグリル」。存在感もあり一般的なグリルバーベキューに、スモークに、そしてよりプロフェッショナルなウォータースモークまでこなせるマルチなギア。大きく重いけれど動かさないガーデンバーベキューでは問題ないですね。

　テーブルトップタイプのバーベキューグリルは焼きながら食べるという日本式焼肉バーベキューに便利な同じくバーベクックの卓上バーベキューコンロの「カール」がおすすめです。
　熱源は炭を使うチャコールタイプのグリルですが、電動ファン付きで火力がダイヤルで調整できるので普段使いのガスグリルのように簡単に使えます。また炭の熱がグリルの底に届かない構造なのでテーブルが焦げる心配もないのもよいです。
　このようなお手軽型のバーベキューグリルで使う炭はキングスフォードやbarbecue circus のチャコールブリケットやヤシガラチャコールが着火も継ぎ足しも簡単なのでおすすめです。これらの炭使いだすと普通の炭には戻れなくなります。
　面倒な炭起こしには筒型のバーベクックの「チャコールスターターセーフドロップ」があると、うちわも使わず簡単にしかも手早く炭を起こすことができます。これもバーベキューには必需品ですね。炭を選び便利で快適な道具を使うことでバーベキューで炭起こしで苦労するのは終わりにしましょう。

　お庭のガーデンファニチャーで大活躍するのが脚の長いキッチンテーブル。一般的なダイニング系のテーブルはキッチンテーブルに比べて脚が短くチェアに座って食べるときには良い高さなのですが、立って料理するには低すぎて腰が痛くなるのです。高さも大事です。
　そこでお勧めしたいのがスノーピークの「ハイスタイルテーブルセット」。ガスグリル台やコーナーテーブルまでいろいろ組み合わせて使えるのも便利ですが、一番のおすすめポイントはその高さです。腰をかがめず無理ない姿勢で料理ができるのがとてもいい！つくりもしっかりしています。オプションも豊富なのでシーンに合わせ色々と組み合わせて自分流のバーベキューキッチンを作る楽しみもありです。スノーピークには程よい大きさのまな板や包丁などもあるのでキッチン小物グッズもおすすめです。

　ガーデンバーベキューでは料理する所と食べるところを別にすること。ここを一緒にしてしまうのが日本スタイルのバーベキューが宴会型になってしまう元なのです。
　バーベキューはいつもの食事ではなく人が中心となるパーティ文化の一つ。ホストが作りゲストが食べるというのが欧米流の正統派バーベキューなのです。
　ガーデンバーベキューは作るキッチンと食べるダイニングを別々にセパレートにすることでよりスマートなバーベキューが楽しめるのです。焼きながら食べるのは焼肉スタイルですね。
　皆が揃ってダイニングテーブルで食べるというシーンがあるので丈夫なガーデンテーブルやガーデンチェアも必要となります。
　チェアはスノーピークのアウトドアチェアが作りもしっかりしていて座り心地もいいのでおすすめ。実は私も長年愛用しています。いらない時には畳めるし丈夫で長持ちしています。
　調理道具は「ベアボーンズのカッティングボード」や「ファルコンのティーポット」がおしゃれで雰囲気も盛り上がります。
　「ハリオの蓋がガラス製のご飯釡」も中が見えて炊飯以外に鍋としてもいろいろ使えて便利なアイテム。「STAUB のピコココットラウンド」も機能的でありながら見た目もカッコよく、場も引き立つのでおすすめです。

　バーベキューキッチンには無骨なアウトドア的なものより通常のキッチン用品として作られたものを使うというのも演出的にもありなので道具選びも楽しんでください。
　そして、ガーデンバーベキューでは食材の安全な保管も大切なこと。バーベキューを楽しくするためには仲間や家族の安心安全がまずは第一です。
　そこでクーラーボックスの話。従来型の氷を入れて冷やすタイプのクーラーボックスもローコストで良いですが、持ち運ぶ必要がないガーデンバーベキューでは電気式の「ドメスティックのポータブル2way コンプレッサーモバイルクーリング」も使えます。単に肉などの食材を冷やすだけではなく零度以下まで庫内を冷やすことができるので氷も作れます。ビールを冷やすだけではなくウイスキーロックやカクテルなど大人な飲み物も作れてしまうのです。
　電気式のクーラーがあればガーデンバーベキューならではの贅沢なシーンでも活用できますね。またバーベキューでは欠かせない小物のトングはキャプテンスタッグの3wayトング。大きな肉もガッツリとしっかり挟め安心です。使わない時にはトングの先がテーブル触らず直置きできる構造になっているのもおすすめポイント。バーベキューではよく使うトングだけに機能的なものを選びたいです。

　バーベキューを安全に楽しむためにも分厚い革手袋も必需品。軍手ではカッコもつかず安全でもありませんのでね。しっかりとした良いものをお買い求めください。
　では皆さん、気持ち良いガーデンや野外で家族や仲間と一緒にちょっとリッチなガーデンバーベキューを楽しんでください。
次回はアウトドアへ持ち運びにも便利なおすすめグッズを紹介します。お楽しみに！

日本バーベキュー協会会長 下城 民夫（しもじょう たみお）
プロフィール〉バーベキュー＆アウトドア専門家。アウトドアやバーベキューに関する本も多数出版。得意料理はホールワイルドホッグ（猪の丸焼き）。本格的なアメリカンバーベキューを学ぶ「バーベキュー検定」を全国各地で年間50回以上開催。教えた生徒数はのべ２万人以上。BBQ コンペティションチーム「BBQ SHOGUN」を率いアメリカでのバーベキュー世界選手権に出場する” スポーツバーベキュー” の選手でもある。

日本バーベキュー協会は日本における新しいBBQ 文化の創造と発展を目的にして
下城民夫が2006年に設立した団体です。バーベキュー検定を全国で開催していおます。