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DAIKIN エアコン risora 誕生秘話

誕生秘話

高機能と省エネ性を追求してきた日本のエアコン。しかし、お客さまは本当に満足されているのだろうか。その疑問が、「risora」誕生のきっかけでした。

とにかく、とことん薄くて小さい室内機を作ろう!」これまでの戦略から大きく舵を切り、日本の住空間に調和するコンパクトなエアコン「risora」の開発プロジェクトが動き出しました。

発想を転換し、日本の住空間にふさわしいエアコンのあり方や理想の住まいやライフスタイルに応えるデザインをこれまでと違うプロセスを通じて次世代のスタンダードとなるエアコンを目指しました。

「risora」最大の特長である、業界最薄＊の室内機の大きさは平均的な成人の手でたとえると、手首から指先ほどの短さという驚きの薄さでした。
＊ダイキン調べ(2017年9月28日現在、家庭用ルームエアコンにおいて)

コンパクトな「risora」の構造上、これまで以上の高い断熱性が求められました。航空機の羽根にヒントを得て、空気の剥離を防ぐスリット技術を採用しました。

この2つのフラップ技術は、今後のエアコンづくりに貢献するものとして、それぞれ特許出願中です。

ファンの大きさや性能を変えずに耳障りな音を解消するために、ファンの連結数を従来の11から20連結に増やし、音の発生を分散化しました。さらにファンの羽根に切り込みを入れることで空気抵抗を減らし、風切音を抑制することに成功しました。

3DのCADでシミュレーションし、普段は使わないようなスペースを活用することで、パネルを動かすことに成功しました。

どういう機構を採用して、それをどこにレイアウトすれば解決できるのか、数え切れないほどシミュレーションを繰り返し、ようやく見つけ出したのスペースをうまく使って、小ささとパワーを両立した『遊星ギア』を新たに採用することで、ようやくパネルを持ち上げることが可能になったのです。

「risora」へのこだわりは驚きのサイズ感だけではありません。デザイン部門が目指したのは、単にデザインのいいエアコンを作ることではなく、暮らしの中に溶け込みつつ、存在感のあるエアコンでした。

室内機全体を覆い尽くすのではなく、素材の異なるパーツを組み合わせ、薄く見えるように工夫しました。また、あえて側面との隙間をつくることによって、前面パネルと本体との質感の差を和らげるデザインにしました。

risoraのデザインは、室内機そのものの美しさだけではなく、空間と出会うことによって完成する“途上のデザイン”を目指しています。例えば、フレーム状のパーツ構成や、パネルの部分には敢えて「間」をデザインし、この空間を設けることで、部屋に置かれた時に初めてデザインが完成し、空間と調和することができるのです。

さまざまな空間との調和によって完成するデザインを追求する「risora」。それは、本体の薄さやフォルムだけでは実現できず、色や質感にまでこだわりぬく必要がありました。

デザイン部門が特にこだわったのは、質感の表現でした。７色のうち５色＊には色やツヤ感が微妙に異なる5色のベースフィルムを重ね合わせ塗装する技術、インモールド成形技術(IMD)を採用し、深みや質感を表現しました。また2色のカラー色（ソライロ・フォレストグリーン）は、空間の中でエアコンが目立ちすぎないよう、ツヤ感を消したマット塗装を採用しました。

7種類のパネルには、それぞれコンセプトが設定されています。ラインホワイトは「軽やかな質感」、グレイッシュブラウンメタリックは「空間に深みを与える」、ファブリックホワイトは「質感で溶け込む」、ブラックウッドは「空間を引き締める」、ツイルゴールドは「光で表情を変える」、ソライロは「空間を高く見せる」、フォレストグリーンは「色で溶け込む」。